和裁士・徒然

岩本和裁専門学校の教師のブログです。

夏の着物生地

2008-07-04 23:36:26 | 季節の着物と和裁
 夏の着物生地、特に盛夏に着る物が好きです。
絽(ろ)・紗(しゃ)・羅(ら)といった布です。

普通の紬は、平織といって、縦糸、横糸が井桁のように組まれているのに対して、
絽・紗・羅は横糸はまっすぐですが、縦糸があみだクジのように右に左にずれて、
織り込まれて行きます。からみ組織という織り方になっています。

そのために、透けて見えるわりには、しっかりとした織になっているのです。

夏の着物は、見た目には涼しくて、着ている人は涼しくないのでは?という人がいますが、麻の襦袢に麻の着物、紗の羽織を着て外からクーラーの効いた室内に入ると、体に冷気が通るのが分かります。

体にはりつく綿のTシャツより涼しく感じますよ。

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