和裁士・徒然

岩本和裁専門学校の教師のブログです。

産着について

2009-01-29 14:30:38 | 子供の着物
産着とは、子供が生まれて一番初めに着せる、一ツ身の着物です。

今では、病院で生まれる子供がほとんどでしょう。
退院する時に、お母さんが病院から家まで赤ちゃんに着せて帰ってくる
着物です。

季節に合わせて、単衣、袷、綿入れに作ります。

袖は袖巾、袖丈が同寸の広口で、身八ツ口はあけません。

男の子と女の子での違いは、紐の縫い目を上に向けると女の子、
下に向けると男の子、その違いだけです。

写真は生徒さんが姪御さんに作ってあげたものです。
単衣仕立てですが、生地はネルでとても暖かそうです。




これは私が羽二重で袷に仕立てたものです。
背に背紋飾り、そして後ろ紐には亀甲の糸かがりを施しました。








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人づくり・ものづくりフェア東京 (報告)

2009-01-22 23:52:19 | Weblog
21、22日と『人づくり・ものづくりフェア東京』が終了しました。

平日にもかかわらず、大勢の来場者で賑わいました。

港区立の小学校の生徒さんなども、社会科見学に来られて
ものづくりの楽しさ、大事さを体験していました。

来年も、ほぼ同じ日程、1月の20日前後に同じ会場で開催される
予定です。是非どうぞ、足をお運びください。



会場入り口



美容師による、花嫁のお色直しの実演風景です。








東京都和裁技能士会での実演風景です。
私がコートの縫製をしています。
くるみボタンや、スナップのくるみ方に興味を持たれたようです。




和裁の技能士による手作りの小物の販売もありました。

人づくり・ものづくりフェア東京

2009-01-18 14:25:11 | Weblog
今年も、東京中のいろいろな分野の技能士、職人の技を
見ることの出来る、『第6回 人づくり・ものづくりフェア東京』が
1月21日(水)、22日(木)の2日間、東京都立産業貿易センターで
開催されます。

私が理事を務めております、東京都和裁技能士会も参加しています。

1月21日は私が和裁の実演をしております。



着物関係の他にも、美容、貴金属装身具、日本料理、洋服、板金塗装、
製本、畳、寝具、靴、車椅子等々、職人の技や訓練生の作品が披露されます。

よろしければ、足をお運びください。

<第6回 人づくり・ものづくりフェア東京>

1月21日(水)22日(木)
午前10時~午後4時(22日は午後3時まで)
東京都立産業貿易センター浜松町館 3階展示室

東京都立産業貿易センター



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新年のご挨拶

2009-01-07 23:01:56 | Weblog
あけましておめでとうございます。

早いもの今日までが松の内、そして七草です。

皆様方もご家庭で七草粥を召し上がられたことでしょう。



(七草を寄せ植えにしたもの。昨日までは鑑賞用でした!)


(収穫してお粥になりました)


今年は何かと暗い話題で始まりましたが、江戸時代にも
現代と同じように、幕府の財政難からいくつもの禁止令が出されました。

贅沢をしてはいけない、華美な着物を着てはいけない等々。

その頃に生まれたのが『粋』(いき)という言葉です。

着物では表地には渋い色を使いながら、裏地には派手なものにする、江戸の
庶民の心意気から来ています。

なかなか厳しい世の中ではありますが、七草粥を食べて、心意気だけは
江戸人に負けないように豊かに過ごしたいものですね。

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