和裁士・徒然

岩本和裁専門学校の教師のブログです。

くけ台

2008-06-30 23:47:40 | 和裁の道具
運針をして糸をひく時、くける時、マチ針をうつ時に必要なのがくけ台です。くけ台無しには着物を仕立てることは出来ません。

折りたたみ式の木製くけ台に、かけ針器(布をつまむもの)を付けたものを、座布団の下に敷きこんで使います。



くけ台の代わりに使えるのが足です。現在、着物の仕立てで足を使っているのは関東に多く、名古屋以西では、くけ台が主流です。九州は半々でしょうか。足を使って仕立ていると、いかにも職人らしく見えて「男仕立て」などと言う人もいますが、足を使っているから上手とは言えません。ただ袴のひだを折るのに足はかかせません。ですから、袴だけは男でないと言う人がいます。教室では、私だけが足を使い、生徒はくけ台を使っています。

笠+犬=笑!?

2008-06-26 22:30:54 | Weblog
(少し前のことですが)今月6日(月)テレビ東京の『和風総本家』という番組の中で、紹介された江戸小紋の模様の一つです。ご覧になられた方もいらっしゃると思います。番組では地の色は確か藤色でしたが、これは茜色。

『笑う門には福来る』と言いますが、まさに笠と犬で"笑"="招福"。江戸の職人さんたちも粋ですね!




写実的ではなく、現代にも通じるどこかユーモラスなデザインです。

東京都和裁技能士会総会

2008-06-23 23:41:34 | Weblog
6月21日(土)、東京都和裁技能士会の平成20年定時総会が、上野のホテル ラングウッドにて開催されました。

和裁には技能検定という厚生労働省、職業開発促進法に則った国家試験があります。1級から3級まであり、1級の合格者は厚生労働大臣の、2級・3級は各都道府県の知事名の証書が貰えます。その試験合格者の会が和裁技能士会です。

会では和裁の技能を高めるための様々な講習会や研修会などの活動をしています。
私も理事の一人です。この9月には東京しごとセンター(千代田区飯田橋)にて
袴の講習がありますが、そこで講師を務めます。

『針』について

2008-06-20 17:42:02 | 和裁の道具
これから少しずつ、和裁の道具について書きたいと思います。
先ず始めは『針』です。

和裁で使用する針は、四ノ三と三の三です。この四と三という数字は、太さと長さを表す日本独特の単位です。四ノ三が絹針、三の三が木綿針と言われています。(ちなみに私は四ノ三半という4mmほど長い絹針を使っています。)

その昔、針は貴重なものでした。庶民が何本の針を持って着物を縫えるようになったのは、江戸中期からです。ちょうどその頃から、本来宮中で行われていた針供養が、庶民の間でも行われるようになりました。

浅草の浅草寺にある淡島様(ご神体)では、毎年2月8日に針供養をしています。神様の本名はバリサイ神と言う女神で、元々は婦人病を治す神様でした。それが
これも江戸の中期以降に、バリと針をかけて、つまりは語呂合わせで針供養の神様になったのです。

なぜか針供養の説明が多くなってしまいました。基本の道具である針については
また、改めて書くようにします。


副都心線・新宿三丁目~雑司が谷&面影橋

2008-06-16 23:28:52 | Weblog
早速15日に新宿三丁目から雑司が谷まで乗ってみました。雑司が谷からは都電荒川線に乗り換え、面影橋まで。来月、学校で『型染め体験』を行うのですが、その染物工場が面影橋にあり、その下見も兼ねての初乗車となりました。

・雑司が谷駅ホームのベンチ。ステーションカラーの「青竹色」がおしゃれ。


・面影橋駅に停車中の電車。


・新宿三丁目駅のステンドグラス。




ここ数日は、各種メディアで取り上げられることの多かった副都心線ですが、今日は運行管理ミスで遅れが出てしまいました。東京の人の流れを変える!!とまで言われるこの路線、明日からはしっかり挽回してほしいものです。

もうすぐ!祝開通・東京メトロ副都心線!

2008-06-12 14:46:31 | Weblog
いよいよ14日(土)、東京メトロ副都心線が開通します。
学校の最寄り駅も、『新宿三丁目駅』が加わることになります。
実際、普通に歩いて6、7分位でしょうか。

・(シャッターの向こうは)伊勢丹側の駅。ここから高島屋までつながります。




ここから都営新宿線・新宿三丁目駅の連絡通路を通って学校に向かいます。


今や新宿三丁目界隈は、新線開通を祝うイベントが目白押しです。
PASUMO・Suicaでデパートや駅に設置してある専用端末にタッチして、
チャージ券をゲット(抽選だけど!!)するキャンペーンなんかもあります!

さあ!副都心線に乗ってみましょう!!

和裁の講習会(続き)

2008-06-10 23:26:11 | Weblog
講習会の内容をかいつまんでご紹介します。

①部分縫いの準備

②衿肩廻りのゆるみの入れ方、伸ばし方を説明。


③衿先の止め、しまつ、衿くけまでを説明。


④受講生の縫った着物を使って、脇のつれに対する伸ばし方を説明。


講習会に参加された皆様、お疲れ様でした。
有難うございました。

最後に
若宮八幡神社の針塚です。(毎年2月8日に針供養が行われます)

和裁の講習会(名古屋)

2008-06-09 23:24:04 | Weblog
はじめまして。
今日から、少しずつですが和裁や着物に関することを
書いていきますので、よろしくお願いします。

さて、8日に名古屋市内の若宮八幡神社にて
和裁の講習を行ってきました。
この講習会は、清水学園(渋谷区)主催の
「平成20年 夏期きもの大学」の一環として
行われたものです。

襟付けのコツについて、実演をまじえて
2時間半の講習となりました。