和裁士・徒然

岩本和裁専門学校の教師のブログです。

男物の長襦袢

2009-08-13 17:04:31 | 教室便り
週に1回の教室に、男性の生徒さんが和裁を学んでいます。

大変熱心な方で、浴衣をきれいに仕立てることが出来るようになりました。

今回、袖無双、胴単衣の長襦袢を縫い上げました。


(男物の特徴である袖と衿がよく分かると思います)

男物の襦袢には、袖に人形(振りの角)があるだけで、女物の襦袢とは
それほど違いはありません。




衿は女物では、上衿と下衿に分かれた名古屋衿仕立が主流となって
いますが、男物では、裾から一本の棒衿です。

ただし、男物でも体格の良い人などは、名古屋衿仕立にしても構いません。

江戸時代には、仕立て屋銀次という男性の和裁職人がいたそうですが、
明治時代から昭和初期までは、本職の仕立て屋さんの職人の半分は
男性でした。

私が和裁を修業した先は、たいへん歴史のある所でしたから、
昔の古い写真を見て、男性が多いのに驚きました。

男仕立と言う言葉がありますが、男性だから特に仕事の出来が
良いとは言えないでしょう。

女性でも上手な人はたくさんいます。
ただ、縫うのに力が必要であったり、足で襞(ひだ)をたたむ作業のある袴の
仕立は、男性の方が合っているかも知れません。

この生徒さんも袴まで出来るようになることを期待しています。

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赤ちゃん用の綿入れちゃんちゃんこ

2009-08-08 15:06:08 | 子供の着物
私事ですが、この6月、姪に男の子が生まれました。

冬が寒い地方に住んでいるので、お祝いに防寒用の綿入れちゃんちゃんこを
作りました。


丈は約35㎝、この冬着せるのにはちょうどいいと思います。

表、裏共に木綿の地に青梅綿を入れました。

柄は、表が知恵がつくようにとふくろうを、
裏には、男の子の出世を願って、鯉が滝を登り、登龍門を越えて
龍になる故事にならった勇ましい模様です。




このちゃんちゃんこを着た可愛い姿を早く見たいものです。


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