愛しのボニー

元保護犬
2020年9月21日没(推定10歳)
ラブラドール・レトリバーのボニーの思い出

術後の散歩

2021-01-15 16:40:23 | 思い出

脚の術後、主治医に犬の散歩について尋ねた。

すると

「散歩?それくらいはいいですよ。でも、絶対転ばないでね」

「転んだら脱臼する恐れがあります。脱臼したら悪くすると再手術になりますからね」

 

…えっ?

かなり恐ろしいこと言われたような…

それはわたしも転びたくはないけれどもボニーはがんがん引っ張るし…

そもそも先生は大型犬を想定してないのだろうなぁ…

 

脚のことを考えると怖いのだが、ボニーの期待に応えないわけにはいかない。

おそるおそる散歩に出た。

ボニーの方は散歩に飢えていたのでいつも以上にわっせわっせとハイスピードで進んでいく。

それを抑えてさっそく転びそうになるわたし。

 

やはりちゃんと着いて歩けるように教育しないといけないのだなぁ…と思った。

この時ボニーは7歳。

そろそろシニアのはずだが、相変わらずわちゃわちゃと子どもっぽかった。

 

それでも通常は何とかなった。

問題はパニックを起こした時で、これはどうしようもなかった。

とにかくめちゃくちゃな動きで抑えは効かないし、これは教育などと言ってる場合ではなかった。

ボニーを叩いて抑えこんだこともある。

そうすると驚いて、一瞬だけ動きが止まるのだ。

 

これを何度も繰り返し汗だくになって家に戻ったことがあった。

これを見た人はどう思っただろう。

動物虐待だと思っただろうか。

 

わたしの方は無我夢中で考える余裕などまったくなかった。

パニック状態のボニーはどこかへ行ってしまうだろうし、車道に飛び出して大変なことになるだろう。

ただただ、恐ろしくて、怖くて。

今思うと、その時はわたしもパニック状態だった。

 

そして帰宅後はホッとすると同時に、激しい自己嫌悪に襲われるのだった。

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