旅行 写真で紹介 

旅のあれこれ、見たこと、感じたこと 写真で現地を紹介します。

那谷寺

2017-09-27 17:06:36 | 石川
2017年9月24日、石川県の加賀観光で大聖寺の町並み散策、橋立の北前船主の町並みを散策し、那谷寺にお参りしました。
 那谷寺(なたでら)は、白山信仰の寺で、養老元年(717)越の大徳泰澄神融禅師によって開創されました。禅師は夢にみられた十一面観世音菩薩のお姿を自らお造りになり、洞窟内に安置し、岩屋の胎内をくぐって、人としての罪を白く清める霊場としました。そして、この地にお堂を建立され、白生山岩屋寺と名付けられました。
 その後、寛和2年(986)に西国三十三蕃札所を開かれた花山法皇がこの地においでになった時、洞窟内の観音像を拝せられ、西国三十三ケ所第一番紀伊の那智山と、第三十三番美濃の谷汲山の各一文字をとって那谷寺と改め、七堂伽藍を御造営なされました。
 往時は寺院250ケ坊に及ぶ隆盛を極めましたが、延元3年(1338)南北朝の争い、弘治元年(1555)朝倉景隆により坊舎が焼きつくされました。
 しかし、寛永年間(1640)、加賀藩主前田利常公がその荒廃を嘆き、後水尾天皇の勅命を仰ぎ、岩窟内本殿、拝殿、唐門、三重塔、護摩堂、鐘楼、書院等を再建、境内の一大庭園を復興され今日の御祈願所とされました。
拝観料600円、書院と庭園を含むと800円。
石川県小松市那谷町ユ-122
map
駐車場の前の土産物店



神社のような鳥居があります。

山門

案内図





山門くぐって、すぐ左手に金堂(華王殿)があります。
「ご本尊は十一面千手観音、白山曼荼羅、泰澄神融禅師、中興花山法皇を安置し、那谷寺の年中仏事祈祷はすべてこのお堂で行われます。金堂は650年前に消失したが、再び山岳自然信仰の復興を願って平成2年に建立されました。」







香炉



庭園(名勝指定園)
「寛永年間庫裡と同時に築造されたもので、別部ト斉の作(1640)、園区は元廣大にして東方瀑所在の部に逹していたが近年縮少された。歩石を布置し處々石を立て西方に茶室東方に小池がある。北界に近く椎の大樹がある。東方に池を挾んで杉の巨樹亭立している。庭石は主として瑪瑙石を用い蘚苔青々として老樹と趣をほどこしている。」





























池中央にそば立つ自然石の岩面は3つに別れ阿弥陀三尊の姿といわれ、三尊石と名づけられた。













茶室









庫裏書院(重要文化財)
「寛永14年改築(1637)の建物、利常公自らこの書院に住し、山上善衛門、後藤程乗等を使って、諸堂の再興にあたったと言われます。玄関は土天上、南面二間は仏間兼対面の間、東には装束の間、北は利常公御成の間です。」





普門閣(登録有形文化財)
「那谷寺境内中央に北面して建つ。元は小松市山間部の新保地域にあった春木家住宅主屋を昭和40年に移築したもの。木造二階建、切妻造銅板葺妻入の大型の農家で、前広間型の平面を持ち、東列奥に豪壮な仏間を構える。木柄も太く、当地方の大規模農家の好例。」
建物内は宝物館および休憩所となっています。









参道、江戸時代の石灯篭が歴史を刻み、加賀三代藩主前田利常公が植樹された、小松から那谷寺にいたる御幸街道杉の一部であった古杉が林立します。















奇岩遊仙境(国名勝指定園)
「観音浄土補陀落山を思わせるこの天然公園は、現生のパラダイスとして大切にされてきました。太古の噴火の跡と伝えられ、長い年月の間、波や風雪に洗われ今日の奇岩が形成されました。面積3万3百平方米が国名勝指定園となっています。」



















中門





観音霊水













本堂拝殿(重要文化財)
「桃山時代の慶長2年(1597)建立、懸造、桁行三間、梁間二間、一重、入母屋造、正面千鳥破風及び軒唐破風、背面両下屋根付、檜皮葺。観世音菩薩の慈眼視衆生の大慈悲心の御誓願より、大悲閣と名づけられました。岩窟中腹に建てられ、四方欄間に浮き彫りが施され、鹿、鳳凰、鶴、松、竹、梅、橘、紅葉などが配されています。」



寺院ですが、狛犬があります。



























三重塔(重要文化財)
「大悲閣西南の山上にあり、江戸前期の寛永19年(1642)建立、檜皮葺、方三間三層で、扇垂木を使用。四方の壁面は唐獅子の二十の行態や牡丹の彫刻が施されており、内には、元金堂にあった鎌倉時代の作、胎蔵界大日如来を安置しています。」

























芭蕉の句碑
「元禄2年8月5日、那谷寺を参拝された俳聖芭蕉は、奥の細道の記にこの名句を残しました。」
"石山の 石より白し 秋の風"

翁塚

庚申塚



護摩堂(重要文化財)
「江戸前期の慶安2年(1649)建立、桁行三間、梁間三間、一重、入母屋造、向拝一間、檜皮葺。壁面には沈思、柔和、昇天、凝視、観閲、雅戯、問答の八相唐獅子及び牡丹の彫刻があり、内陣には平安時代作の不動明王が安置されています。」







鐘楼堂(重要文化財)
「江戸前期の慶安2年(1649)建立、桁行三間、梁間二間、袴腰付、入母屋造、檜皮葺。内には寛永時代、朝鮮より請来した名鐘を吊るしてあります。」



若宮白山神社
那谷寺の守護神として境内の一角にあります。
























コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 加賀市の橋立(重要伝統的建造... | トップ | 次の記事へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

石川」カテゴリの最新記事