Caprice Notes♪

映画と本と音楽と絵画とものづくりと。私の気まぐれ日記。

「隠された記憶」

2011-06-21 00:20:10 | Films
2005年 フランス映画
ジュリエット・ビノシュ、ダニエル・オートゥイユ
ミヒャエル・ハネケ監督

超久しぶりにこういう映画、見たかも。。。
元々借りようなんて思っていなかったけれど、監督が「ピアニスト」でおなじみのミヒャエル・ハネケだったこと、フランス映画もよいなあと思っていたこと、でもラブロマンスって気分じゃなかったこと、などなどにプラスしてカンヌ映画祭受賞作品だったことで、レンタルしよ~と思って借りてきました。

衝撃のラスト、とか、深層心理サスペンス、とか、色々そそるようなことが書いてあって、すご~く満足!
始まり方も終わり方も、DVDで良かった!と思った(劇場だと、見直すことができないですからね!)

監督のインタビューがあったので、それも見ました。
宣伝では、「ラストシーンに。。。」みたいなことが書いてあったけれど、監督はそんなことはまったく触れず、これは「罪」をテーマとした映画で、受け止め方は見る人に任せるというスタンス。
ならば、すごく納得。。。

もう誰がビデオを送ったかとか、あの絵は誰が書いたかとか、そういうことは付随的なことで、テーマである「罪」について、充分伝わったなと思いました。
そもそも、(監督も言ってましたが)ビデオを誰が送ったか、盗撮したかが目的じゃない。。
こういう見方自体がハリウッド的。。
私はフランス映画を見たかったのだ!!!
すごくスッキリしました。

が、インタビューのあとに、劇場トレイラーを見たら、「最後のシーンに衝撃が。。」みたいなことがすごく意味深に出されていて、え~~~?と思って見直したら、主人公の息子と、自殺したアルジェリア人の息子が。。。

誰かも言っていたけれど、これは監督のちょっとしたいたずらなんじゃないかなと。
たしかに、この長いラストシーンで、それぞれの息子が何やら話しをしているのを見ると、さっきまで「テーマは罪だから、ビデオの送り主なんて見方自体がナンセンス!」と思っていたものの、想像が膨らんでしまって。。。
でも、これも監督のやり方なのかもしれない。。

とにかく見てよかった映画でした!
まだ「ピアニスト」を見ていないから、それも見たいなと思いました。

そういえば、震災以来、こういう頭をひねらせたうえに、結果の出ない衝撃的なラストを迎える心理サスペンスを見たのは初めてかも。。。



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