1979年アメリカ映画。
ジェームス・ブリッヂ監督
ジェーン・フォンダ、マイケル・ダグラス、ジャック・レモン
私がレンタルするビデオ屋さんはあんまり品数が豊富ではないのですが、奇跡的に、しかもこの時期に、このDVDがありました!もうみんな見たのかな。。
多分3.11直後とかは見れなかったと思う。でも10日以上経ち、少しづつ誰かと話もできるようになり、状況が見えて来て、この映画を見れるようになりました。
「チャイナ・シンドローム」とは「もし、アメリカの原子力発電所がメルトダウンを起こしたとしたら、地球を突き抜けて中国まで熔けていってしまうのではないか、(wikipediaより)」というジョークから取られたものです。
この映画の公開直後に、アメリカでは「
スリーマイル島原発事故」が起こり、話題になりました。
そして今回の福島原発の事故は、このスリーマイル島の事故に似ているという説もあります。
似ているかどうかは別にして。。
この映画を見て思ったことは、企業の体質はどこも同型性を持っているということです。映画なので、大手メディアに所属するジェーン・フォンダやフリーカメラマンのマイケル・ダグラス、電力会社に長く勤務しているジャック・レモンは、まあ別なのですが、でも、企業そのものが持つ体質は、つねに営利が全てにおいて一番の目的であり目標であるということは表現されており、それについて都合の悪いものはあらん限りの力でねじ伏せようとする。。
映画を見ながら、今の福島原発事故と全くの同型性を見ました。映画よりきっと酷いんでしょう。。。
私は3.11以降、この事態が徐々に明らかになり、一進一退の情報をテレビやwebなどから目にしながら、すごく心が死んでいっている感じがします。大地が確実に侵され、それが福島や関東、日本に留まらず、地球全体に広まるのを思うと、ああ、もう決して3.11より前の世界はやってこないんだと心に痛みが走ります。誰のせいということでなく。。(もちろん、東電や自民党には責任をとってもらいたいですし、その下請けの日立、その他の利益だけを追求し、一人一人の人間をないがしろにした企業やシステムにも。。)
ツイッターや色々な人のブログで、さまざまな意見が飛び交っていますが、間違いなく、事実として、私たちは、私たちがしでかしてしまったことをこれからずっと背負っていかなければならないのです。
でも一つだけ思うのは、私は、私たちは、間違いなく地球という一つの星に生きているんだということです。そんなこと、当たり前のことなのですが、この人災を通して、運命共同体という言葉の重さを強く感じました。
どんな報道がなされようと、それが過大であれ過小であれ、起こった事実は真実なのです。これからガンや白血病の子供が増えるでしょう。チェルノブイリから2000km離れたフランスでも、甲状腺ガンの患者は比較的多いそうです。(友人のフランス人の話)もちろん福島から遠く離れた場所でもこれが原因で病気になる人もいるでしょう。(もちろん誰もそれがなんの原因かなんて分からないでしょうが。。)
そういう意味でも、私たちは一つの星の上で生活する生きるものなのだと強く思います。
今までは隣に住む人が何か困っているかなんて、気にもとめなかったけれど、今は違います。道路を歩いていても、買い物をしていても、すれ違う人に愛しさを感じます。大げさかもしれませんが、そんな感じです。
まだ感傷的なのかもしれませんが。。。
今回の事故によって、人間が持つ悪や欲ができるだけなくなり、本来の人間のもつ感性が豊かに染み通っていくことを願います。