花地蔵つれづれ日記

古美術、芸術全般、日々気になること。

夕暮れ時のヒナギク

2020-05-24 20:46:33 | アート 文化 古美術


夕暮れ時、駐車場に車を停め、歩いているとドキッとするような白が目に入って来ました。
ヒナギクの鮮明な白です。いつも歩いている道なのに今まで気づかなかったのです。
最近、テレビで大学の先生たちの研究を紹介している番組がありました。
「こんなことを研究している学者がいるのか?」と愕然とする内容で、面白かったです。
でも今は、無駄に思えるものの中に、「後の世に認められ、世の中を動かすようなものがある。」と考えると、今まで、すぐに役立つことや、効率ばかりを考え、いろいろの物を削り、ゆとりの部分を無くし、ギスギスとした世を生きて来たような気がします。
音楽や美術が、疲れた心を癒してくれるように、無駄やゆとりが、世の中の安全弁になったくれていることを忘れていました。
そういえば、この頃テレビで中島みゆきの曲を聞く機会が多くなったような気がするのですが、気のせいでしょうか。

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黄瀬戸茶碗

2020-05-21 05:21:15 | アート 文化 古美術


室町時代後期から桃山時代の黄瀬戸茶碗です。
器全体に釉薬が施されている総釉(そうぐすり)の器です。
ほんのりと黄味を帯びた色彩に、使い続けられた時が深みを与え、味わいある、心引き付けられるような表情となっています。
伝世の茶碗が持つ、しっとりとした潤いのある肌も魅力的です。
側面の張りのあるシルエットと、口辺が描きだす曲線は美しく、眺めていても目を楽しませてくれます。
見込みも深く、繕いも丁寧に施され、茶人の心を喜ばせてくれる趣きのある茶碗です。お茶を頂けば、先人達の、この茶碗に注がれてきた温かい眼差しを感じることができるでしょう。
心にそっと響くような茶碗です。

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李朝 黒高麗茶碗

2020-05-14 04:48:00 | アート 文化 古美術


李朝時代前期の黒高麗の茶碗です。
張りのある造形は緊張感があり、器のシルエットが描く曲線は優美で、眺めているだけで目を楽しませてくれる器です。
味わい深い黒色の釉薬が器を覆い、見込みには漆黒の空間が広がっています。
茶を点てれば茶の緑も、美しく輝き、お茶も格段と美味しく感じられるでしょう。
高さのあるがっしりとした高台は、力強く、迫力があります。
器全体から古格が感じられる、堂々とした存在感ある茶碗です。

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