あっかんべェ一休 坂口尚 講談社マンガ文庫
ブックオフで文庫版を購入。
なるべく文庫版よりは、普通のコミックサイズのほうがいかったなぁ。最近目が悪くなったので、欄外の注釈がよみづらくなった・・
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宗教が信仰とはまったく関係なく組織化されて、政治とむすびついて庶民の上に君臨するにするというのは世の常。
今日の小泉の参拝にしたって、靖国神社やら神社本庁が政治とズブズブの関係だということを世に示すだけのことであったなぁ・・
麻生外相が提唱している、靖国の非宗教法人化、国有化構想なんてのは、宗教(宗教法人ではないが宗教行為を)を国家機構に組み込むという意味で、現状以上に問題点があると思うわけよ。
まぁ神道だけでなくて、ここで盛んに出てくる仏教も然り。隣の国に目を向ければ、アメリカのプロテスタント原理主義が一番そういう政治との結びつきという意味で成功しているのかもしれない。
まぁ、古代~中世にかけては、学問できるところというとお寺しかなぁったわけなんで、権力者の側で黒衣の宰相として使えるというのも病むをえないのかなぁあという気はするが・・
現代においては政治と宗教のかかわりなんて、庶民にとっては百害あって一理無しだと思うのですよ。
・・・と、まぁそういう「宗教と政治、批判」はわしのテーマではあっても、坂口さんのテーマではないのでここらへんで・・・
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このマンガでの一休さんの生き方を通じて思ったことは・・・
わしも自由になりたい自由に生きたいと思っている時点で、すでに自分を自由では無くしているのだなぁと思ったことかなぁ・・
むかし、空手をかじったときに「『稽古する』のではなくて『稽古する自分になるんだ』」と先生に指導されたことがありました。
無心になることでも無く、気負うのでもなく、さりとて他の参加者も含む稽古全体の雰囲気を調和のあるものにするという感覚ですね。拳禅一如という感覚なのかな?
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特に物語終盤、一休の周囲に集まる、遊女たちの色っぽさがすごい。マンガの表現力だなぁ・・