大阪水曜ほっと集談会一世です。
将棋界の藤井聡太八冠と師匠の杉本八段のやりとりに現代の新しい師弟関係を感じる私です。
上から教えるという関係ではなく共に考え個性を伸ばす環境を整えることに気を配る師匠の姿が見受けられます。
これは日本中が熱狂したWBCの栗山監督と大谷翔平選手の関係にも近いものがあります。
善知識とは、私たちを正しい方向に導いてくれる徳のある師や友人を意味するらしい。
ところで本気で叱ったり指導することが難しい時代である。
一つ間違えばパワ-ハラスメントや恨まれる原因になる。
今の時代本当の意味で師弟関係を得ることが難しいと思う私です。
私にとって師弟関係のバイブルのような書籍がある。
それが「自覚と悟りへの道」である。
17歳の頃に初めてこの書籍に出会った感動は、永遠に色褪せることはない。
あれから45年が過ぎたが今でも、新しい発見や学びがある。
そこにはこれから人生を切り開こうとする若者の魂の叫びがあるのである。
その中に水谷啓二先生が森田博士に厳しく指導された際のエピソードが記されている。
以下「自覚と悟りへの道」より
※うすぐらいところに行って、雑巾がけをしながら泣いた態度は素直だ。
悲しいときは素直に悲しむがよい。
君は自分の強情さ加減に自分ながら愛想がつきたと言っているがそれは間違いだ。
君の強情さが、正直でなくてはならないとかいうような自己中心的な間違った考えから離れて、仕事の上に発揮されるようになれば、立派な仕事ができるようになる。
世の成功者といわれるほどの人には、強情でない者は一人もあるまい。
残念ながらこのような善知識との出会いは、現代ではなかなか得られるものではない。
水谷啓二先生は森田博士という善知識との出会いにより、私たちに「生活の発見会」という自助グループを残された。
ひとりの人間がカリスマ的に教えを説くのではなく、全く違う手法でお互いをリスペクトし、高め合えるような新しいやり方がきっと見つかるはずである。
私たちの自助グループが、今後発展するか衰退するかは、この発想の転換が出来るかどうかに、かかっている気がする一世です。
2023.11.4 一世