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指紋認証はあきらめた

 SH-01AのTOUCH CRUISERには、指紋センターによる指紋認証機能が搭載されている。これまで指紋認証と言えば、富士通Fシリーズの専売特許みたいなものだったが、今回の新シリーズでは、SH-01AとSH-03Aでも採用された。ドコモ携帯電話のバイオ認証機能としては、このほかに顔認証や声認証などが各社の端末に搭載されている。
 もちろん、以前から存在する最大8桁の暗証番号による認証でも、ある程度のセキュリティを維持することは出来る。だが、電話帳やメールなどの個人情報・機密情報はもちろん、おサイフケータイの利用が拡大するにつれて、携帯電話のセキュリティの重要性は増してきた。
 私はおサイフケータイの利用頻度が高いので、SH-01A購入前から、この指紋認証機能には結構期待していた。しかし、何度か挑戦してみても、私の使い方ではスムーズに認証することが出来ず、結局利用をあきらめることにした。

 指紋認証を利用するには、まず、指紋を登録しなければならない。この作業が順調に完了するかどうかで、自分がこの機能に向いているかどうか、おおよそ把握できる。「設定」→「セキュリティ」→「指紋認証設定」を「ON」にすると、指紋登録の画面が表示される。
指紋登録は同じ指で3回必要 指紋登録の方法


 登録する指は、右手の親指が第一候補となるだろう。イラストでは右手人差し指を登録しているが、このスタイルで指紋センサーに指を当てるには、多くの場合端末を持ち替える必要があり現実的ではないと思う。ただ、親指については取扱説明書P120に以下のような記述がある。
親指は指紋の中心がずれたりゆがんだりして、登録や認証が困難な場合があります。出来るだけ指紋の渦の中心が光TOUCH CRUISER(タッチクルーザー)の中心を通過するようスライドさせてください

 実際の操作は、第1関節を光TOUCH CRUISERにの中央に置いて、押しつけながら指先までスライドさせる。指紋の登録は、同じ指で3回登録作業を行う必要があるが、たいていうまくいかないので、下記のようなアドバイス画面を何度か見ることになる。

「指を少し強めに押し当てながら」のアドバイス 「第一関節から指先まで」のアドバイス


 うまく登録できたら、登録名を入力して、利用設定は完了である。最大10件まで登録できるので、認証しやすくするためには同じ指を何件も異なる読み取らせ方(スライドさせる方向とか指の動かし方とか)で登録すると良いらしい。
 さっそく試してみたが、なかなか認証されず、「登録された指紋と一致しません」とまるで不正利用者のような言われよう。ただし、何度か認証に失敗すると暗証番号の入力画面に切り替わるので、ロックされたまま解除できなくなる心配はない。

登録された指紋と一致しません 数少ない認証成功の画面


 駅の改札やレジの前でおサイフケータイのICカードロックを解除する時に、指紋認証を利用したいと考えていた。しかし、私の場合の認証精度がこの程度であるとすれば、これらの場面で指紋認証に何度も挑戦するのは現実的でない。だから、指紋認証機能の利用をあきらめた。負け惜しみだが、何十回かに1回、認証された時の動作を見ていると、暗証番号入力の方が早いと思う。
指紋認証の利用は断念し、暗証番号による認証に戻る


 指紋認証には、他人受入率(FAR:False Acceptance Rate)と本人を拒否してしまう本人拒否率(FRR:False Rejection Rate)という指標があるらしい。SH-01Aにおけるこれらの数値はどうやら公表されていないようだが、もう少し認証しやすくて、動作が早くなれば普及していくのではないだろうか。
 一説には、乾燥肌の人よりも肌の保湿性が高い人の方が認証されやすいとも聞く。ちなみに私は乾燥肌である。


【参考】

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