これは、Ecoモードボタンで、省電力設定を行う機能だ。
取扱説明書によると、
ディスプレイの表示時間などを調整して電池の消耗を抑えることが出来ます。
と説明されており、電池の持ちを良くすることで、再充電による電力消費を抑えて環境負荷を下げると言う意味で「エコ」モードと命名されたのだろうと推測される。
SH-01Aの「照明・省電力設定」のモードは、「通常モード(明るさ自動)」「通常モード(明るさ固定)」「Ecoモード(省電力)」「オリジナルEcoモード」の4つがある。これらは、「照明時間設定」「画面表示時間設定」「明るさ調整」「ボタン照明設定」の4つの項目の設定値の組み合わせで3種類が用意されており、オリジナルEcoモードは自由に設定できるカスタマイズモードだ。
「明るさ自動」は、明るさセンサーが周囲の明るさに応じてディスプレイのバックライトの明るさとキー照明の点灯/消灯が調整される。
Ecoモードを解除したいときは、Ecoモードに設定されているときに、再度ECOモードボタンを押すと設定画面が開くので、この画面で切り替えることができる。
Ecoモードのボタンを押したときは、オリジナルEcoモードではなく、Ecoモード(省電力)に設定される。また、オリジナルEcoモードの設定は記憶されないようで、直前の設定値を元に変更する仕様となっている。
キーの割り当て位置から見ると、まるでマナーモードのように「必要に応じて切り替えて使ってください」的な扱いだが、実際にどういうシチュエーションで切り替えが想定されるのかを考えてみた。
- 普段はEcoモードで待ち受け。使う時に解除することで、電池の持ちを良くする。
一見、便利そうに思えるが、上記の通り、Ecoモードはいずれも照明関係の設定値を変更するものであり、ディスプレイを閉じた状態での待受時の電力消費には影響がないものと思われる。本気で待ち受け時の電力消費を減らすなら、待ち受けしているのに本末転倒ではあるが、基地局との接続回数を減らすくらいしかないだろう。
では、このEcoモードに、いったいどういう使い方があり得るのか。
ここで、かつてNEC端末は、数字キー「5」の長押しで、バックライトのON/OFFを切り替えることが出来たことを思い出す。たしかに取扱説明書には書いてあったのが、ほとんど隠し機能のような認知度だった。最新のNEC端末であるN-01Aの取扱説明書を確認すると、同じ「Ecoモード」と命名されて名前こそ変わっているが、どうやら同様の機能が今も残っているようだ。
では、当時どんな時にバックライトを消していたかというと、夜道など暗いところで携帯を開いたときに、通常の照明レベルではまぶしいので、この機能を使って照明の明るさを落として画面を見ていた。
Ecoモードを減灯モードと理解すれば、特等席にあるEcoモードボタンも日の目を見る機会が増えるかもしれない。幸いにして、Ecoモードに設定すると、バックライトの明るさは最低の「1」に設定される。
あと考えられるのは、残り電池レベルが減ってきて充電出来る見込みがないが、それでも携帯を使いたいときに、Ecoモードに切り替えて電力消費を減らし、電池切れの危機を少しでも先延ばしにする緊急省電力モードとして使うくらいか…。