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映画『オレの心は負けてない』 紹介記事

2007-08-31 01:21:25 | 「慰安婦」問題関連ニュース
兵士に殴られ、体に入れ墨・刀傷… 在日慰安婦苦しみの記憶
(2007/8/30 東京新聞)


 日韓メンバーによる異色ドキュメンタリー映画「オレの心は負けてない」がこの夏、完成した。1990年代に「在日」としてただ一人、「旧日本軍の慰安婦だった」と名乗りを上げ、10年に及ぶ国家賠償裁判を闘った宋神道(ソン・シンド)さん(85)=宮城県在住=と、支援者たちとの交流を描いた。裁判には敗れたが、苦しみの記憶をさらけだした宋さんの言葉は熱く未来に向けられている。 (佐藤直子)

 喜怒哀楽たっぷり、早口の東北弁で話す宋さんがスクリーンに映し出される。今月下旬、東京都内で開かれた初の上映会で、宋さんは何度も目をこすった。「自分(のこと)なのにおかしいな」

 宋さんは二二年に日本植民地下の朝鮮半島忠清南道で生まれた。十六歳のときに親の決めた結婚から逃げ出し、「戦地でお国(日本)のために働けば、結婚しなくても生きられる」と言う朝鮮人にだまされ、旧日本軍が占領した中国の街の慰安所に連れて行かれた。

 それから日本が敗れるまでの七年間、砲弾の音が響く前線で将兵の性の相手を強要された。逃げたくても逃げられなかった。「逆らったら、殺されるべ」。兵士に何度も顔を殴られ、耳はよく聞こえない。腕には「金子(かねこ)」という日本名の入れ墨。身体のあちこちには刀傷が残る。

 四六年五月、「結婚しよう」と言った軍曹の言葉を信じて引き揚げ船で日本に渡ったが、博多港に着いた途端に置き去りにされた。途方に暮れた宋さんは在日同胞の男性と暮らし始めたが、日本国籍を持たないために恩給も支給されなかった。

 在日社会も頼れず、魚工場や工事現場で日銭を稼ぐ生活。「人の真心が(自分には)分からない」と、孤独の中で閉ざしてきた宋さんの心に光が差すのは、九〇年代になってからだ。

 日本の慰安婦問題をめぐって韓国人被害者、金学順さん(故人)が東京地裁に提訴した九一年、日本の支援団体が開いた電話相談に宋さんに関する匿名情報が寄せられた。

 その情報を頼りに宮城県の宋さんを訪ねた作家の川田文子さんに、宋さんは「おめえと同じ年ごろの子を中国に置いてきた」と語った。慰安所で何度も妊娠し、死産した子を自分でおなかから引っ張り出したことも打ち明け「痛いどころじゃないよ。恥ずかしいべし」と顔を伏せた。

 「在日の慰安婦裁判を支える会」が結成され、九三年、宋さんは日本政府を相手に提訴。十年の闘いは二〇〇三年、最高裁で敗訴が確定したが、半世紀も胸にため込んだ思いを吐き出し、自分の体験を受け止める人がいることを確認しながら、宋さんは変わっていった。

 映画はそんな変化を追いかける。弁論のたびに撮りためられた膨大なビデオ映像を、韓国人映像作家の安海龍(アン・ヘリョン)さんが監督した。「オレは弾の下をくぐって生き延びたんだ」。宋さんが集会で開けっぴろげに歌うのは、日本の軍歌。裁判に負けて涙ぐむ支援者を逆に宋さんが励ますシーンは圧巻だ。

 「日本人は(日本を)恥ずかしくないよう生きていける国にしなきゃ。戦争は二度とダメだ。国のためじゃない、自分のためだ」。宋さんの願いはただ一つしかない。

     ◇

 上映などの問い合わせは「支える会」=03(6324)5737=へ。


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