ハイナンNETの日常

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門が永遠に閉ざされたあぽの家

2014-03-19 02:30:59 | 海南島から
海南島の戦時性暴力について卒論を書きたいという早稲田大学の学生さんと一緒に、アポ達に会いに行ってきたので、遅ればせながらご報告です。

2月25日、最初に訪れたのは、今年の元旦に亡くなったばかりの臨高県のアポのおうち。
一人暮らしだったアポの家は、既に鍵がかけられ、ひっそりとしていました。
アポのお葬式は、甥っ子の夫婦が出したそうで、その時アポの養女はお葬式に呼んでも来てくれなかったそうです。
「最近息子が結婚して、子どもも生まれたばかりだから、縁起の悪い行事には参加したくない」と養女は言っていたそうです。
私が、これがこの地域の風習で、どうしても来れなかったの?と聞くと、甥夫婦いわく、
「縁起を気にするかどうかは人それぞれで決めることだから。うちなんかは気にしないんだけどね…」とのことでした。
臨高からの帰り道で、その養女に遭遇しました。養女に、「アポが亡くなったの、知ってる?まぁ老人だからしかたないよ」と言われ
私は、どうにもやりきれず、ぶっきらぼうにその場を立ち去ってしまった。
育ての親であるからといって、必ずしもいい関係でいれるとは限らないし、もしかしたらアポがPTSDなどの影響で養女に辛くあたったりしたことがあったのかもしれないし、
一方的に養女が薄情だと責めることはできないと、私もわかっています。
でも、ここ数年のアポの寂しい生活を見てきたため、家族として、もうちょっといたわってくれても良かったのに…。
大きなお世話かもしれませんが、ついそう思ってしまいました。

去年のクリスマスに、ハイナンnetメンバー3人でこのアポに会いに行き、その時に靴や電気毛布などをクリスマスプレゼントしたのですが、
それが最後のプレゼントになるとは思っていませんでした。
あの時、アポはいつも通り、節々の痛みはあるけど元気そうだったのに、その一週間後にはもう二度と会えない人になってしまった。
亡くなる前の日、甥のオジさんが心配して、アポに付き添っていたそうです。
「もう帰って寝な」とアポが言うので、オジさんは「心配だからアポが寝るまでそばに居るよ」と言うと、
アポは「私はもう今日寝たら、二度と起きないだろう」と言ったそうです。
その深夜か明け方に、アポはベッドの上で、ひっそり息をひきとっていたそうです。

もう、アポの家を訪れても誰も待っていてくれないと思うと、とても寂しいです。
アポは最後に何を思ったのだろう。

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