
福島県南相馬市の実家にちょっと漫画の資料的なものをとりにいく必要があり、ならばと仙台公演のSS席を入手しておいたのだった。
それと、地方だとロイヤルパッケージの人数が少なくてバツが悪い感じになってしまうのでは???という勝手な心配もあったので、その仙台でロイヤルパッケージに参加してきたのである。
もっとも人数については杞憂で、参加者は50人弱くらい来てらしたんではないかと。
イオナ・シングルトンさん(kawaii)にリストバンドをつけてもらうとき、「ちゃんとチェックしてもらいました?」みたいな注意を笑顔でされ(kawaii)、もちろん「はい!」と日本語(!)で返した。
自分の数人前に、そのイオナさん(kawaii)と参加者の男性がキャッキャとはしゃいでいて、前夜にリーフリン氏とシングルトンさん親子で訪れた↓のショップの店長さんとの情報をSNSで得た。
アメブロを更新しました。 『KING CRIMSON仙台公演!素晴らしすぎた夜!体が痛い…凄すぎるクリムゾン!』 #オフィシャルTシャツ #KINGCRIMSONhttps://t.co/jRtUHyei5B
— R&R MUSEUM SENDAI (@RRMUSEUMSENDAI) 2018年12月5日
ロイヤルパッケージの男女の比率は、なるほどフリップ先生がネタにするのも無理はないという感じ(!)。
かくて、5時きっかりにフリップ先生が登場し、スタート。
冒頭、これだけの機材とメンバーとスタッフを抱えてツアーするのは大変なのだ!というアピールがまずあり、仙台では男女比率の問題にはふれず。
金輪際英語の理解できない自分としては、ロイヤルパッケージはマイクを通さない肉声のみなので聴きとりずらくもあり、やはりフリップ先生は個性的な言い回しが多いのか、通訳の女性もロックの知識に長じた方というわけではなさそうなこともあって、通訳できない箇所が多くあった。
通訳さんが聞きなおそうとしても、フリップ先生は決して言葉を繰り返さず、別の言い方、別の話題へと横滑りしていくので、フリップ先生の話の内容は、ぼ~んやりとしかわからなかった!(もっとも、自分はフリップ先生のものいいは和訳されてたってよくわからないが)。
中心の話題は、クリムゾンのデビューした「1969年」という数字を強調しながら、この50年で世界はどう変わったかという高話。
アトランティック・レコードのアーメット・アーティガンの名前を出し、
「彼はロンドンにクリムゾンを観に来てくれた。
彼はビジネスマンであり、ミュージシャンでもあり、リスペクトがあった。
現在の音楽はただの金儲けだ」
みたいな話だったと思う。
現在の音楽シーンに、「ペッ」と唾を吐くジェスチャーを交えたり、72歳のUKのインテリがパンクロッカー(!)みたいな振る舞いをすることにすごく感激した。
‥‥‥
フリップ先生の撮影コーナー(↑)があって先生が退場し、つづいてデヴィッド・シングルトンさんのコーナー。
まず、「今回の日本ツアーをすでに観たかたはどのくらいいますか?」という質問に、意外にも挙手したのは自分を含めてほんの数人で、シングルトンさんは「はじめてクリムゾンを観る方がこれだけ大勢いらっしゃるのは新鮮」と述べ、「今夜のセットリストははじめてクリムゾンを観る方に向けたものだ」みたいな説明をされたので、札幌につづいて『レッド』スタジオ音源制覇???とにやにやしてしまった。
‥‥‥
そして、今夜のQ&Aはメルさんが登場。
(順番からしてメルさんかパットさんだろうとの予測ができた)
「メルをご存知ない方に、彼の居場所は‥‥」といってシングルトンさんが舞台下手の奥を指し、
「あの檻(ケージ)の中」(遮音パネル)
というメルさんのギャグ!
質疑応答、印象的だったのは、「同世代がリタイヤしていく中、クリムゾンをいつまでやるのか」という質問に、
「立って(スタンド)いられる間は続ける。
本当にスペシャルなバンドだから」
と、ファンとしては平伏せざるをえない力強いお言葉をいただいた。
メルさんの好きな曲は「諸島」で、これは自分がメンバー時代のものだからという理由とのこと。
‥‥‥
で、「先生はい!」があまりに多かったら遠慮しようと思っていた自分の質問、さほどでもなかったので、やおら「先生はい!」と挙手してシングルトンさんに指名してもらえた!
自分は
「80年代以降のクリムゾンの曲は今の編成になってはじめてメルさんのパートができたわけですが、そのパートのフレーズを考える上でむつかしいのはどういうところですか?」
という主旨の質問をしてみた。
ちゃんと伝わったのかどうかはともかく、
「ロジャー・ウォーターズとちがってロバートは自由(フリーダム)に演奏させてくれる」
という回答をいただいた!
なんで引き合いにロジャー・ウォーターズ?と思ったので、爆笑してしまったのだが、そのあとメルさんが「おそれ多くもロジャー・ウォーターズ神をディスるなんてお許しください」とばかりに合掌して天を仰ぐジェスチャーをしてみせたので、プログレ界隈においてロジャー・ウォーターズとはそういうキャラ(!)ということなのだろう。
現行クリムゾンの環境とは真逆の経験がウォーターズとの仕事だったのかしら。
むろんメルさんは笑顔で「ロジャー・ウォーターズとは友達(フレンド)だよ!」と、フォローを欠かさなかったが(これも場内爆笑)。
また、バッキングトラックがあるとして、「これにデビッド・サンボーンみたいな演奏をいれてくれといわれると、じゃあデビッド・サンボーンを呼んでくればいいじゃないか」という、いかにもセッションミュージシャンの愚痴!というのも語ってくれた。
これがウォーターズとの仕事のエピソードかはわからず。
ともかく現行クリムゾンのメルさんのパートはメルさんが自由(フリーダムという言葉に感動)に演奏しているということ、すなわちフリップ先生十八番の「丸投げ」という事実が判明した!
‥‥‥
あと、回答の流れでギャヴィン・ハリソンの名前が出たとき、シングルトンさんが「今日はギャビンのガールフレンドがきてる」とロイヤルパッケージを見学していた白人女性2人組を指さして暴露!
ガールフレンド!(意味深)
白人女性2人組さんは、開場前にふつうに会場まわりを散歩されていたのを見かけたし、休憩中のロビーも散策されていた。
そのせいなのか(意味深)、仙台の「21マン」のギャビン氏のソロはめっちゃ気合いが入っているのがわかり、あの「指ペロタムベンド」(『メルトダウン〜ライヴ・イン・メキシコ』の映像で確認いただきたい)を4回も披露!
‥‥‥
ロイヤルパッケージ、時間は正味30分程度だったろうか。
その後、参加者の写真撮影。
自分は最後列に座っていたので、振り返ってのアングルにはからずも最前になってしまい当惑!
参加者は開場までいったん会場外に追い出されるのだが、自分は車で行ったので最寄りのパーキングの車内で缶コーヒー飲みながら待機できて、やはりライブは車でいけると快適なのである。
つづく
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