怠惰なひな菊

漫画家・萩原玲二(はぎわられいじ)の怠惰なブログ(2006~2019)

Zero Gravity

2009-06-27 00:13:27 | 萩原玲二作品


漫画の参考に、ひっさしぶりにスタジオに入ってみる。
デジカメでいろいろ撮影しつつ、さすがにギターやベースを担いではいかないものの、スティックはひっそり持参して、ドラムをわはははははははははと汗だくになって叩いてみた。
一人ドラム(笑)。

一応、叩けはするのだが、酷すぎる。
オアシスの「スーパーソニック」ならなんとかなるが、グリーン・デイの「バスケット・ケース」は、無理。
ちょっと早い8ビートは、途端にもたりだし―――ことにキック―――まさに馬脚をあらわすわけです。
ニヤリ。

‥‥‥
ところで、唐突にここだけの話ですが、わたくし90年代の前半に「水谷零G(みずたにれいじ)」という名義で、漫画エロトピアやペンギンクラブで、「大人漫画」(!)を描いていた時期があり―――はて、なぜそんな白状をいまさらしているのかといいますと、今、その「大人漫画」を描いているからであります。
問題は、そのインターバルの果てしの無さで、たぶん水谷零G作品の最後の発表は1994年であります。
15年ぶり?
中三か!っていう。

ではこの15年、「大人漫画」を描くのは封印してきたのか?というとそんなことはなくて、暇なときなど、やんわり編集さんに営業してみたりとか、うだうだネームをきってみたりとか、一応野望(?)は持ちつづけておったのです。
しかし結果は、やんわりスルーされたりとか、ボツったりとか、動き出したかにみえてわたくしの世界屈指のグダグダさから時期を失してしまったりとか‥‥‥

今回も、某携帯漫画配信サイトにむけて「大人漫画」を、うだうだねりねりしておったのです。
しかし、そのサイトの規制がヘイズ・コードなみに無粋で(配信会社によって基準は異なるようですが)、行為の描写はダメ、オーラルもダメ、あまっさえ体液もダメと、おれにしたら、三重苦のトミー状態でピンボールさせられているようなもので、まったくゲームにならない。
ようするに、ネームがにっちもさっちもいかなくなって、“ソフト大人漫画”(?) が、ここまでおれにとってむつかしいものとは!と打ちのめされた次第なのです。

教訓として、おれには「普通漫画」と「大人漫画」をしたたかに遊弋する「ソフト大人漫画」のような高度な作劇は、マジで手に負えないとういうことが、はっきりしたのだった。
「普通漫画」なら「普通漫画」、「大人漫画」なら「大人漫画」と、明確に線引きされてないと、そもそもプロットすら発想できない。
このあたり、わたくしがジャンル漫画が好きな理由と、自らの資質を示しているような‥‥‥ぶつぶつ。

んな経緯から、ストレートな「大人漫画」を描きたい!という欲求が湧き上がり、またしてもやんわり営業してみたところ、今回はGOにいたったという。
大人漫画コレクターとしてかなりの剛の者(!)の担当編集さんが、わが水谷零G作品をご存知だったというのも、スムーズにいった一因かもしれません。

もっとも、いまさら「水谷零G」でもないので、とりあえず「萩原玲二」名義で発表したいと‥‥‥
ペコリ。



最新の画像もっと見る