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9/10発売の
『桜の森の満開の下・夜長姫と耳男 』(ホーム社 MANGA BUNGOシリーズ)
原作・坂口安吾 漫画・萩原玲二/タナカ☆コージ
で、自分は『桜の森の満開の下』(120P)を担当しています。
ぜひ、ご一読を(拝)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/cc/fe9f4d25a3392157a16d10972058df4c.jpg)
これ描いてたのは半年くらい前で、あちこち記憶の彼方に消失しつつ(!)、描いてる最中はいろいろの調べごとで、ああこれはブログにぶつぶつひとりごちたいのう‥‥‥などと小ネタ的なものに包囲されておったのでありました。
思い出しつつ、書き込んでいってみたく存じます。
‥‥‥
『桜の森の満開の下』は安吾の作品としてはおそらく『堕落論』と並んでもっとも有名な作品かと。
んが、自分的には今一つピンとこない微妙な作品で(正直『堕落論』も好きではないのです‥‥‥)、これはそもそもおれに幻想小説を受容する素養が欠けておるのではないのかと心配しつつも、いや!安吾の真骨頂はギャグ(笑劇)にある!というおのれの確信からの評価なのであります。
散華する桜の下の抽象空間にどんな意味があるのか?と言及するほど野暮なことはありますまい。
しかし漫画化する以上、自分なりには一定の「答え」を用意しておかないと、居心地は悪い。
といっても、『堕落論』の作者が《桜》の背後に「大東亜戦争」を塗りこめているだろうことは想像できる‥‥‥くらいしかいえませんが。
‥‥‥
安吾は好きな作家であり、この企画ふられたので当然やるのですが、おそろしくバジェットが低い仕事だったので、これはスタッフを抱えた漫画家さんなどは企画に魅力を感じても気軽に引き受けられないだろうなあ‥‥‥という‥‥‥それはそんな感じで。
わたくし的には、半分趣味としての心構えであり、これは道楽半分だから投げやりかというと逆なのであって、必要がなさそうなところまでうじうじ考えて描くという意味なのであります(にやり)。
つづく。