さるかに合戦

本当のさるかに合戦はすんごい復讐劇だったそうで・・



むかーしむかし　サルどんとカニどんが道を歩いておったそうな。
と　しばらく歩いていると道の真ん中に“にぎりめし”と“柿の種”が落ちておりました。

サルどんは“柿の種”をカニどんは“にぎりめし”を拾いました。
サルどんはカニどんのにぎりめしが欲しいなあと思いました。

サルどん「やい、カニどん、にぎりめしと柿の種を交換せんかい？」
カニどん「いやじゃ、わしゃにぎりめしの方がええ」
サルどん「この柿の種は植えて育てたらいっぱい実をつけるで、ええじゃろ」

となかば強引ににぎりめしと柿の種を交換してしまいました。




仕方なし、カニどんはサルどんの言った通り柿の種を植えて育てました。
一生懸命世話をして見事立派な柿の木が育ちました。
そして柿の木にはいっぱいの実がなりました。

カニどん「わーいわーい、柿がいっぱいじゃー。
　　　　　　　　　　　　　　　・・・でも柿が取れないのお・・」
そこへサルどんがやって来ました。
サルどん「お、カニどん、ようやったのお。みごとな柿じゃわ。」




カニどん「よお、カニどん、カニどんじゃ柿の実が取れんじゃろ。
　　　　おらが木に登って取ってきたやろう。その代わりにおらにもいくつか柿の実をおくれよ」
カニどん「かまわんよ、いくつでも食べておくれ。頼むからおいしそうなのを一つ取っておくれ」




サルどんはサーっと柿の木を登り、実を取って食べ始めました。
カニどん「おーい、カニどーん、わしにもひとつおくれよー、おーい」



サルどん「もぐもぐ、うまいうまい。
　　　　　　あーもう、うるさいなあ、カニのやつ！
　　　　　　　　　　　この青いやつでもくらえ！」


ヒュー！サルどんは堅い堅い青柿をカニどんに投げつけました。
カニどん「ひゃー」



なんということでしょう。カニどんはサルどんの投げた堅い青い柿に当たって死んでしましました。
サルどん「やっとうるさいやつが黙ったわい。これでゆっくり柿が食べられるわい。わははははは・・・・」







・・・えーん・・えーん、えーん・・
親のカニどんを殺された子ガニ達が泣いているところに
臼どんが通りかかりました。
臼どん「そんなに泣いてどうしたんだい？」
子ガニ「実はサルどんが・・・」



臼どん「なにー！！！サルどん許すまじ！
　　　　　　最強敵討ち集団を結成してカニどんの無念をはらしてみせようぞ！」




※ここから私たちの知ってる『さるかに合戦』と違ってきます。

そこで召集されたメンバーがこちら。
臼どん
杵どん
包丁どん
はしどん
蜂どん
わかめどん
蛸どん
蛇どん
たまごどん

・・・最強感は無いですがこれが臼どんの考え抜いた最強敵討ち軍団！！



臼どん「よーし、みんなサルどんが留守のうちに配置につけー」
みんな「おー！！」



しばらくして　たらふく柿を食べたサルどんが帰って来ました。
サルどん「ふう～、満腹だあ、よ～食べたわい。
　　　　　ちと、のどが渇いたのお」
と囲炉裏にかけておいた鍋から白湯を飲もうとしたところ



あちー！！！！
たまごどんがサルどんの顔目がけて鍋から飛び出してきました。
サルどんの顔はまっかっか！



熱くて堪らず味噌で冷やそうと味噌樽へ向かうと、そこから
はしどんと蜂どんと包丁どんが次から次へと出てきて、さるどんを刺したり切ったり！
もうサルどんは血まみれ！



「ひー堪らん」と逃げるサルどんの両足に、今度は蛇どんが巻き付いて



逃げれなくなったサルどんを杵どんが滅多打ち！



そしてわかめどんにすってんころりんさせられ全身強打！



その上に容赦なく臼どんがどーーーーん！！！と！！


で、とどめの一発は何かって？

蛸どんが取り出したるはアツアツの　ごぼう！！
(え？ここにきてごぼうはキャラにならないの？っていう質問は野暮)

そのアツアツのごぼうをー・・



サルどんのおしりにグサっ！！
！！ぎゃーーーーーーーーーーーー！！ごめんなさーい！！



子ガニ達「ばんざーい、ばんざーい」





という、昔の『サルカニ合戦』は　つっこみどころがチラホラある　ちょっとくどくて痛ーい敵討ち物語でした。ま、サルどんはやられて当然なんだけどね