nikkurei社長のひとこと**ケアマネは希望の星だ**

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大沢在昌の文章から現代小説を想う

2011-02-06 08:16:44 | Weblog
「闇先案内人」の冒頭部分の文章、「葛原はふりかえらずに答え、サイドウィンドウを細目に開けた。外の空気が煙といれちがいに流れこんでくる。利いていないと思っていた車のエアコンが立派にその役目を果たしていたことを知った。なまぬるい空気は、何か形あるものにぶつかったとたん、水滴にその姿をかえそうなほど湿っていた」
この主人公である葛原の生き方が「ふりかえらずに答え」たような生き方を示しているようで、「外の空気が煙といれちがいに流れこんで」きて「なまぬるい空気は、何か形あるものにぶつかったとたん、水滴にその姿をかえそうな」描写からこれから起こる出来事の激しさとストーリーを予感させる。


「文豪」はすでに過去のものか、獅子文六、石坂洋二郎などはすでに忘れられている。流行作家が表す小説は読んで楽しいが所詮娯楽の域にとどまる。
いま起こっている状況は人間が把握できる範囲をはるかに超えてしまい、状況の変化に予防的に対応できる状態にないことが小説で描く人間も狭小化ならざるを得ない。全体描写は技巧としても解決されていないし、膨張する世界の状況の影響で小説家の思考によっても全体描写は空論となっている。さすれば小説家のとる方法は限定的な世界を想定したうえでその世界に生きる人間をどう表現するかに描写の方法はないのかもしれない。
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平岩弓枝が描く女性

2011-02-05 07:16:20 | Weblog
彼女の描く女性、御宿かわせみの女主人るいは
「『かわせみ』の商売で、年に何枚かの着物を買うくらいの余裕はあるが、そこは女心で惚れた亭主が着物でもといってくれたのがなにより嬉しい」のだそうだ。しかし着物のことで悩んでいて「東吾の声が聞こえて、はっとして中腰になった時、もう目の前まで来ていた。・・・・大刀を渡され、るいは真赤になった。
よりによって畝源三郎と一緒に帰って来たというのに、出迎えもしなかった自分が恥ずかしい」「平岩弓枝・八丁堀の湯屋から(煙草屋小町)」という心根をもっている。
いまは男に媚びない女性がかっこいいという時代である、こんな女性もいるのかと思う、ましてや現代にである。こんな女性を描いているのが女性作家ということがおもしろい。
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患者その人科

2011-02-04 13:36:26 | ケアマネジメント
小児科とか外科、内科という縦割りの診療科目ではなく患者を中心にすえる診療を目指す医師会が作っているバーチャルホスピタルを作っている「ゆめ病院」がある。この医師会は伊都医師会で和歌山県北部に位置する伊都医療圏の医師会。人口約10万、医師会員160名だという。
http://www.kit.co.jp/yume2/index.htm
ここは医師会が中心になって作った地域連携ですが、そこに訪問看護ステーションが加わり調剤薬局が加わっている。今後の「ゆめ病院」について介護も視野に入れているようだし、訪問看護ステーションの声として地域包括支援センターも加わった方がいいと言っている。もう医療は地域連携でここまで来ている、介護がこれからどう関わりをもてるか、どうやって参加していくかが問われる。
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患者を叱る医師

2011-02-03 19:30:42 | 経営
ある居酒屋のおやじに熱燗と頼んだら「熱燗でいいですね」と念を押された。「うちじゃ、ぬる燗、燗酒、熱燗とあるけど」って。こっちは客だ、熱燗といったらうまい具合に燗をして出すのが居酒屋おやじの仕事だろう。季節と天候で調子を決めて、客の具合をみて、酒の種類によって燗の具合を調整するのが居酒屋の仕事だろう。それを客が熱燗といったからといって湯気でるほどの燗をもとめているわけでなない。そこは見るもんだ。
ホスピスの医師が「私が診ると2か月で死にますから」とか、「告知をしないのはだますことになるので告知をしなない」と患家を叱る。この医師の気持ちは「自分が担当すれば苦しまずに間もなく臨終を迎える」と患者と家族を傷かっているのだが言葉が足らないで誤解を受ける。告知をすべきとは家族は分かっている、分かっているけど言えないから苦しんでいるのでその苦悩していることへは配慮が欠けている。
いま、インフォームドコンセントっていわれるが医師が語る言葉と患者の感情とが噛み合わっていないので誤解が生じる。介護支援専門員も同じことになっているかもしれない。
介護支援専門員は普通に訪問介護でヘルパーの利用を考えるが初めてサービスを利用するお客様にとってどんな人がやってくるのか、なにをするのか、どれほど不安に思っているかに思い至らない。居宅介護支援で、まず、行うべきはいまさらと思うような事柄の説明や見学から始める配慮がいる。
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立川談志は名人か

2011-02-02 17:04:28 | Weblog
昨日日テレ+で立川談志の特集をやっていたので思わず見てしまった。いまイリュージョン落語なるものに取り組んでいるようその噺「堀之内」を見た。
立川談志の落語についての考えはともかく落語は人間の業の肯定であるという理屈を客に開陳する彼の高座は名人といえるのかと疑問を感じている。人間の業の肯定であろうが生き方の否定であろうが客にとってはおもしければいいのであって高説を客に述べるのはどうかと思う、が、そんな反感をいだきつつ彼の噺を聞いてしまう自分がいることに納得がいかない。「なんだよ、またかよ」と思いつつ彼の噺には単に笑うということではない「おかしみ」があって、客はその「おかしみ」を感じているのだろう。
おそらく頭がいいだけの噺家だったら自分の落語観を述べるだけでとどまるところが彼は自分の落語に対する考えを持ちながらその考えを噺の中に具現していく作業をしているのだろう、その作業を通して噺が練り上げられ理屈っぽさだけでない「おかしみ」という味が加味され、噺全体として立川談志の噺が完結する。
という理屈はどうでもよく、ともかく目の離せない芸人だ。
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CPRが大きく変わった

2011-02-01 10:43:39 | ケアマネジメント
日本蘇生協議会と日本救急医療財団は昨年10月「JRCガイドライン2010」を公表し救急蘇生が大きく変わった。
いままで呼吸の有無、心拍の有無の確認を術者に求めていたが、胸骨圧迫の重要性が高まったとして脈拍の確認をすることなく閉胸式心マッサージを開始すると変えた。
詳しくはガイドラインを見ていただきたいが、要は意識の確認→気道確保→心マッサージ→30:2で人工呼吸を交える→AEDという手順になる。
介護現場でもCPRの訓練内容を変更することになる。
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日本の美術館名品展