だけどさ。。。

お母ちゃんは怖いんだ。
怖くて仕方が無い。今ね、もしおまえが
居なくなったら、って思うだけでも泣ける。

色々考えるんだよ。これも；お前を失う事、
その最期の刻を見届ける；も、おまえという
素晴らしいイヌを迎えた間違えの無い証拠
として胸に深く刻むんだ、とか、悲しみの
度合いは愛情に匹敵する、と思う様にし様
とかね。。。

それに解って居るんだ。亡くなるおまえは、
何の恐怖も恐らく無いだろう、そして惜別の
悲しみも感じる事は無いかも知れない。

だから。。。

お母ちゃんは「自分が」悲しいんだ、
自分の気持ちが居た堪れないんだ、
って。

お前を失った自分が悲しいんだよ。。。
勿論、まだまだ美味しい物食べたかった
ろう、もっと仲間達と遊びたかったかも
知れない、っておまえに対して、のおまえ
の立場での悲しみも頭を過ぎるだろう。。。

けど。。。その実、おまえを亡くした自分
が辛い。。。

くだらぬ自己憐憫だよ。解って居る。。。

もう充分生きた、って思える、或いは寿命と
言われる年齢までせめて、全うして欲しい。。。

長生きする事がおまえに取り幸せとは言い
切れないだろう、お母ちゃんに介護され、
身動き出来なくなったおまえは、プライドも
傷付くだろう。。。ズタズタに。
だっておまえはヒトには見せないけれど
本当はとっても美しい自尊心が強く、イヌと
しての野生の本能も色濃く残って居る子だ
。。。

或いは厳しい疾患で苦しむかも知れないよな？
おまえは早く痛みや身体の苦痛を取って、って
それだけを望むかも判らない。。。

解って居る。。。

だけど、ゆき、寂しいんだよ。
お母ちゃんも一緒に逝っちゃいたいよ。。。

だって、おまえはお母ちゃんの命に食い込んで
知らぬ間に侵食して。。。気付けば命そのもの
になって居たんだから。。。