Carpe Diem-Seize the Day-

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死への道のり

2014年01月20日 06時54分55秒 | ペットロス・QOL

もう余り記憶は無いが、当時ゆきを迎え日々

忙しく過ごす中。。。

要所要所気付くと、彼女はあらゆる事が

出来る様になって居た。

前日まで出来なかったはずの「座れ」

「伏せ」。。。みるみる飼い主に従う様になって行く。

教えたのだろうがその経緯は

全く覚えて居ない。。。これは我が家に迎え

数日~数週後の出来事だったか?

その中でも「待て」には度肝を抜かされた。

特に食事前の「待て」、無責任な飼い主は

長過ぎる時間だった故か「待て」をして居た事を忘れ

そのまま出掛けてしまった。

だが、飼い主というモノは絶対的と覚え込んでくれたゆきは

帰宅後もまだそのままだった事か。。。


それからもゆきは、飼い主の望む事。。。

否、望む前からこちらの行動を察知し

先に動いてくれた。

彼女4~5才頃、飼い主が

凄まじいアレルギーになった折

クシャミをすれば、何をするのかウロウロ。

テッシュボックスを探して居た。

そして不器用に咥えこちらに運ぶ。

この感動は筆舌尽くし難い。新聞郵便物取りも

来客に差し出すスリッパも、恐らく飼い主が

狂喜乱舞した為、その行いを繰り返したのだろうか。


「林にて貧血事件」の際も

助けを呼びに行ってくれた。。。

これは、救助等とは全く無縁の彼女の

謎の行動とし、永遠に脳裏に焼き付けられて居る。


それ等感動の日々から10年以上は経ったろうか。

15才のゆきは、やらなくなった、

出来なくなった事が増えた。

寧ろ聴力や視覚という大切な器官

さえ当たり前に機能させる事も

徐々にストップさせて行く。それは

まるで坂道を転がる様、大袈裟でなく

フリーフォールを一気に落ちる様。。。


最初の頃;ゆきに顕著な老化の兆候が

見え始めた;えぇぇ?!もう?ばかりだった。

最速リニアの様、多くを吸収し

それ等を行動に移したゆき。。。

今はロケットスレッドの如く、吸収された様々を

排除しつつある。


。。。イヌの成長は早い。イヌの一生が

ヒトと比べ短い年月故、何もかもが最速に過ぎ行くと感じる。

尤もそれはヒト換算で考え

その中で無理にイヌを当て嵌め

生きて居る為なのだろうか。。。


だが、ニンゲンという生き物も

順応性に長けて居るのかも知れない。

今では、あれが出来ない、これがダメになった、

と悲嘆に暮れる事が全く無くなった。

それは、彼女の老化の進行度を教えられる

大変に寂しい驚きの瞬間ではあるが

逆に残された機能が貴重、大事で

そこに固執し様とし;老=死への道程から目を

反らせるべく;てしまうのかも判らないが

まだこれが出来る、まだ大丈夫、まだ。。。まだ。

と可能な事を数える毎日になって居る。


「死へ向かう生」これは生きとし生ける

全ての生物に言える事。その容こそ

様々有れど、平等に訪れる「死」。

生命は生まれ出たその瞬間から

死へのカウントダウンを始める。


本当に怖い、と思う。。。

だがこれは「死」への恐怖ではないかも

知れない。それを身近に感じた場合の。。。

その道のりに恐怖を感じるのかも

判らない。

当に、その階段を上りつつある事が。。。


ゆきは、軟弱飼い主にその期間を

長い事与えてくれて居る気がする。

恐怖の、でなく準備の時間。。。


この「道中」に恐れ慄き、大事な事を

見落とさぬ様、しっかり全てを胸に焼き付け

大切に大切に過ごそうな、ゆき。

そう遠くはない「その刻」へ向け

一寸の曇も無き様。




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