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全国交通ニュースブログ

日本全国の交通に関する最新ニュースをピックアップして紹介します。
幹線道路、バス、航路、ICカードなどなど・・・

函館と札幌の間のミッシングリンク解消はまだまだ先

2022-02-19 23:01:37 | 幹線道路(北海道)

関連ブログ・・・2021/5/6付「北海道のミッシングリンク解消に向けての動き

北海道開発局函館開発建設部2月18日、函館・江差自動車道の茂辺地木古内道路(北斗茂辺地IC~木古内IC)が3月26日に開通すると発表しました。

https://www.hkd.mlit.go.jp/hk/release/v151sd0000000v9z-att/v151sd00000047rp.pdf

今回の開通により、北海道新幹線が北海道に入っての最初の停車駅のある木古内町まで高規格幹線道路が到達することになります。今回開通する区間は現在国道228号が通じていますが、海沿いでカーブが多く津波浸水想定地域ともなっており、防災面では大きく向上します。また、2021年に開通済みの函館新外環状道路(空港道路)と一体となり、函館空港から木古内ひいては松前・江差方面へのアクセス向上が図られます。

これで道南地域のミッシングリンクの解消に向け前進したわけですが、実は函館と札幌の間に未だミッシングリンクが存在し、当面解消の予定がありません・・・

それは、「北海道縦貫自動車道(道央道)の七飯~大沼間」です。

https://www.hkd.mlit.go.jp/hk/douro/mt6nfj000000egeh.html

道央道は札幌から観光地で知られる大沼の北側の大沼公園ICまでしか開通していません。函館側では、道央道の代わりとなる自動車専用道路の函館新道が七飯藤城ICまで開通していますが、以北の勾配区間や大沼・小沼・ジュンサイ沼のあたりは国道5号が唯一の幹線道路で、片側1車線の区間も少なからずあります。

https://www.google.co.jp/maps/@41.963663,140.6416591,13z?hl=ja

従って、七飯藤城IC~大沼公園IC間は、「函館と札幌の途中にある」という重要性を考えると完全なミッシングリンク状態ですね。おそらく、北海道内では相対的に災害のリスクが少ない区間ということで、後回しになったのかもしれませんけど。

この区間は有料の道央道の延長ではなく、新直轄方式の無料の自動車専用道路として工事が進められています。半分以上が、現道の西側に新たに掘られる「オオヌマトンネル」となります。

進捗状況のほうは、2021/5/6付のブログで紹介した「防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム」の北海道ブロック版をよく見ると、

https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/release/slo5pa00000050th-att/slo5pa0000005m6s.pdf

「測量設計、物件補償、改良工、橋梁工、トンネル工推進。今後5か年以内にオオヌマトンネル工(本坑)着手」

と書かれています。オオヌマトンネルの全長は5km程度と思われ、今後10年以内の供用開始はかなり厳しそうですね。


「道の駅」登録抹消が9年ぶりに発生・・・実は全国で3か所目と4か所目

2022-02-06 18:56:27 | 幹線道路(北海道)

2月4日付で、北海道新聞のサイトに「北海道内2個所(胆振地方の伊達市大滝区と十勝地方の足寄町)の道の駅が1月31日付で登録抹消になった」旨の記事が掲載されました。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/641587

前者の「フォーレスト276大滝」の抹消に関してYahoo!ニュースに配信された記事によれば、

https://news.yahoo.co.jp/articles/1d653d7515ee36ff5d8ae665f886699e1755041b

バブル期に完成した豪華な施設を後から道の駅に指定したもので、以前は北海道を中心に温泉ホテルなど観光施設を手掛ける加森観光が運営したのが、別会社に移管された後にその会社が経営破綻し、近年は放置状態だったとのこと。

また、後者の「道の駅足寄湖」の抹消に関して地元紙のサイトに掲載された記事によれば、

https://kachimai.jp/article/index.php?no=553390

近年は人の流れの変化から利用が減少し(場所は帯広と北見を結ぶ国道242号沿いではなく、足寄と士幌を結ぶ国道241号沿い)、2016年には売店がなくなり道の駅の魅力に乏しくなっていた(駐車場・トイレ・ドッグラン・スタンプが置かれた小屋のみ)からとのこと。ちなみに、町中心部の旧足寄駅だった場所にも道の駅があります。

 

2022年初時点で道の駅は全国に1193か所あり、この抹消で1191か所に減ります。

 

ちなみに、これまでに抹消された道の駅は全国で僅か2か所しかありません。

・2004年3月末・・・京都府南部の和束町にあった道の駅「茶処和束」

・2013年3月末・・・兵庫県西部の宍粟市にあった道の駅「山崎」

https://www.city.tokushima.tokushima.jp/shisei/machi_keikaku/michinoeki_iinkai/002.files/siryou2.pdf

この手の観光施設は「集客の当てが外れて閉鎖」という例が全国的に見ると星の数ほどあることを考えると、道の駅は優秀(外れがほとんどない)と評価できそうな気もしますが。

もっとも、和歌山県すさみ町の「道の駅イノブータンランドすさみ」のように、高速道路の延長で利用が激減し(すさみ町東部にある現在の高速の終点近くには別の道の駅あり)、売店が閉鎖されて「駐車場・トイレ・観光案内や移住定住情報の発信施設だけ」なんて例もありますけど。

https://www.kkr.mlit.go.jp/road/michi_no_eki/contents/wakayama/inobuutanlandsusami.html


十勝~北見の高速道事業が15年ぶりに再開されます

2021-06-06 09:50:08 | 幹線道路(北海道)

4月27日に発表された「防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム」の北海道ブロック版では、5/6付のブログ北海道のミッシングリンク解消に向けての動きで紹介した以外にも、表現は目立たないながらも、地元にとって重要な内容が発表されていました。

それは、「北海道横断自動車道(足寄~北見)のうち、当面着工しない区間「足寄~陸別」のR3年度事業再開に向けて検討を進める」です。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/538167

そして、6月1日に行われた国土交通省と北海道知事のオンライン会談で、今夏に再開する方針が固まりました。地元は大喜びです。

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/550645

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/551072

=====

十勝と北見を結ぶ高速道路は、まず2003年に道東道本別JCT~足寄IC間が開通しましたが、無料の新直轄方式での建設が予定されていた足寄以北のうち十勝側については、並行する国道242号の道路状況が良いこともあり、2006年の国の公共事業見直しで費用対効果が薄いとして事業凍結されました。このうち山間部の陸別IC~陸別小利別IC間約20kmは2014年に凍結が解除され、建設工事が進んでいます。一方、北見側の訓子府IC~北見西IC間は2015年に十勝オホーツク自動車道として開通し、さらに2017年には峠を挟む陸別小利別IC~訓子府ICも開通しており、明暗を分ける形となっていました。


北海道のミッシングリンク解消に向けての動き

2021-05-06 18:15:49 | 幹線道路(北海道)

「防災・減災、国土強靭化に向けた道路の5か年対策プログラム」の北海道ブロック版は、北海道開発局のサイトで公開されています。

https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/release/slo5pa00000050th-att/slo5pa0000005m6s.pdf

1990年代以降全道各地で新たな高速道路や高規格幹線道路の開通が急速に進み、JR北海道の路線の存在価値が急速になくなっているのは周知のとおりですが、まだまだ幹線格でも一般道しかない区間が多く、こうして資料にまとめるとミッシングリンクを解消するのが夢のまた夢であることがわかりますね。

そんな中で、いくつかの区間の状況をピックアップします。

1.道東自動車道

札幌近郊から帯広を経て釧路に通じる道東自動車道(正式には北海道横断自動車道根室線)は現在釧路市の端っこの阿寒ICまで開通していますが、2024年度内に阿寒IC~釧路西ICが開通し、釧路市街地の近くまで自動車専用道路だけで行けるようになります。

2.日高自動車道

苫小牧と日高地方を結ぶ日高自動車道は現在日高厚賀ICまで開通していますが、さらに2025年度に新冠IC(仮称)まで開通します。日高地方の実質的な中心たる静内まであと僅かですね。

3.道央自動車道(旭川以北)

道央自動車道(正式には北海道縦貫自動車道)は最終的には函館から稚内までつなげる構想があり、現時点では名寄以北の一部が国道40号のバイパスとして開通済・工事中ですが、高速自動車国道として整備される名寄以南のうち士別剣淵~名寄間は未開通です。今回も開通見通しは未公表です。

4.旭川紋別自動車道

主にJR石北本線沿いに2000年代前半から徐々に開通区間が伸び、2019年12月についに遠軽ICまで開通しました。そして、その先が「遠軽上湧別道路」として2021年度に新規事業化されました。

しかし、道路名称にある目的地の「紋別」はまだまだ先で、この間は調査中のままです。旭川紋別自動車道は「国道450号」という独自の国道番号を持ち(通常は並行する国道番号を名乗る)、先端部は当面の間未成国道状態です・・・