goo blog サービス終了のお知らせ 

歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

宇宙機内での無線給電が可能、GaN/Siハイブリッド整流回路で電力変換動作を実証

2018-11-15 | 科学・技術
 IT技術の進歩と無線通信が社会インフラとして整備されつつあり、情報のワイヤレス化が急速に進んでいる。次には、電力・電源のワイヤレス化やバッテリーフリーで様々な電気機器類が作動することになる。電力が無線で供給されれれば、電源ケーブルの配線が難しい場所で電気機器類を動かすことができる。
 無線電力伝送方法は大きく分けて3つ、
  電磁誘導を用いる方法
  磁気共鳴・電界共鳴を用いる方法
  電波で電力を伝送する方法
 マイクロ波を用いた無線伝送技術は、電波で電力を送る方法のなかでもマイクロ波と呼ばれる波長帯の電波を用いる方法。数m以上の長距離でも電力伝送できるというメリットがあり、様々な分野での利用が期待されている。例えば、建物内の無線電力伝送システム、EV車の充電を含め電気機器の無線充電、宇宙で太陽光発電した電力の地上への送電、IoT端末機器への電源供給などである。
 マイクロ波無線電力伝送は、衛星・探査機への応用も期待されている。人工衛星や探査機など宇宙機内にはガスセンサー、振動センサー、温度センサーなど多数のセンサーが取り付けられ、機体や装置の状態を常に監視している。このセンサー類にケーブルで電力供給する場合、コネクターの接続ミスや破損により機器が使えなくなるおそれがある。これを無線で電力を供給できれば、機器類へのケーブル設置作業が不要になり、衛星の製作が簡単で短期間に行えるようになる。結果的には低コスト化を実現できます。加えて、ケーブルを取り付けた場合に比べ、無線電力供給では宇宙機の形状変化の自由度が高くなるというメリットもある。
 無線給電方法で電気機器を動かすためには、マイクロ波で送った電力を直流電流に変換する必要があるため、いかに効率よく直流電流に変換できるかが実用化への第一歩となる。
 産業技術総合研究所物理計測標準研究部門電磁気計測研究グループ岸川諒子主任研究員、堀部雅弘研究グループ長と宇宙航空研究開発機構(「JAXA」という)宇宙科学研究所川﨑繁男教授は、窒化ガリウム(GaN)ダイオードとシリコン(Si)整合回路を混成したHySIC(Hybrid Semiconductor Integrated Circuit)構造の整流回路により、マイクロ波から直流への電力変換動作を世界で初めて実証した。
 宇宙機での、センサーへの駆動電力供給法としては、軽量化や耐久性向上の観点から無線給電技術が有望であるが、空間を伝播するマイクロ波を直流電力に変換する整流回路が必要である。整流回路にはダイオードが用いられるが、宇宙空間においては地上の約100倍~1000倍の頻度で宇宙線が到来するため、一般に採用されているSiなどのダイオードでは高い頻度での誤動作や破損が予測される。今回、宇宙線に対する耐性を向上させるため、ダイオードの部分にはバンドギャップの広いGaNを採用した。マイクロ波を効率良くGaNダイオードへ入力するための整合回路の部分はほとんど配線であるため、宇宙線による誤動作の影響は小さいことから、量産が容易なSi回路を用いて、小型軽量化と低コスト化が可能なHySIC整流回路を開発した。今後、開発したHySIC整流回路を高性能化し、宇宙機内の無線給電を実用化することで、将来の宇宙開発へ貢献することが期待される。
 ◆窒化ガリウム(GaN)、シリコン(Si)、半導体
 半導体とは、導体(電気抵抗が小)と絶縁体(電気抵抗が大)の中間の電気抵抗をもつ物質である。半導体に光・放射線や宇宙線などのエネルギーが加えられると、そのエネルギーが半導体のバンドギャップより大きい場合は、電流を流せる状態に変化する。これにより、例えば、余剰な電流が流れ、回路の誤作動や破壊が起こる可能性がある。そのため、大きいエネルギーをもつ宇宙線が到来しない限り電流を流せる状態にはならない広いバンドギャップをもつ窒化ガリウム(GaN)は、宇宙用半導体材料としての適用が期待されている。シリコン(Si)は最も普及した半導体の一つで、優れた回路集積技術が確立しており、小型で軽量な回路が作製できる。
 ◆整流回路、ダイオード、整合回路
 高周波信号を直流信号に変換する回路を整流回路という。一般的に、整流回路はダイオードと整合回路から構成される。ダイオードは半導体で作製されるデバイスで、ある方向に電圧をかけると電流が流れ、逆方向に電圧をかけるとほとんど電流が流れない性質をもつ。この特性を利用すると、高周波から直流への変換(整流)ができる。多くの高周波回路のインピーダンス値は50Ωであるが、ダイオードのインピーダンス値は50Ωではないので、整合回路によりインピーダンスを整合させることで、マイクロ波電力の反射を小さくし、高い変換効率をもつ整流回路を作製できる。
 ◆マイクロ波、直流
 時間的に特性が変化する電気信号を高周波といい、特に、周波数が300MHzから300GHzの電気信号をマイクロ波と呼ぶ。一方、時間的に特性が変化しない電気信号を直流という。
 ◆インピーダンス
 デバイスの高周波領域での特性を表す物理量がインピーダンスである。単位はΩ。インピーダンス特性が異なるデバイスと回路を接続すると、接続面で高周波信号の反射が起こり、電力の損失となる。損失を最小にするには、両者のインピーダンス値を一致させるインピーダンス整合が必要である。多くの高周波回路やシステムは、インピーダンス値が50 Ωになるように設計・作製されている。
 ◆伝送線路、伝送線路特性の補正技術
 高周波を伝送する伝送路(配線)を伝送線路という。テレビのアンテナケーブルに代表される同軸構造、水道管のようなパイプの中を伝送させる導波管構造、平面基板上に配置したコプレーナ線路やマイクロストリップ線路がある。
被測定デバイスと測定器を直接接続できない場合、両者をつなぐ伝送線路が必要である。そのため、マイクロ波領域では、測定結果に被測定デバイスと伝送線路の特性が含まれる。そこで、測定結果から不要な伝送線路の特性を取り除き、被測定デバイスの特性のみを評価する補正技術が重要になる。

 天気は晴れ。全国的に概ね晴れ。今日は”753”だから、良いお日柄となった。
 七五三について、発祥とされる関東地方では、以下のように考えられている。
  数え年3歳(満年齢2歳になる年)を「髪置きの儀」とし、主に女児が行う(男児が行う例もある)。江戸時代は、3歳までは髪を剃る習慣があったため、それを終了する儀。
  数え年5歳(満年齢4歳になる年)を「袴儀」とし、男児が行う。男子が袴を着用し始める儀。
  数え年7歳(満年齢6歳になる年)を「帯解きの儀」とし、女児が行う。女子が幅の広い大人と同じ帯を結び始める儀。
 秋日和に相応しい”ドウダンツツジ”の紅葉が美しい。
 ドウダンツツジ”の花は、散形花序、白い釣り鐘状、大きさは5mm程。葉は、菱形に近い。10月中旬から11月上旬頃に葉は紅葉する。
 ”ドウダンツツジ”のドウダンは、枝分かれしている様子が昔夜間の明かりに用いた灯台(結び灯台)の脚部と似ているから、と言われる。
 ドウダンツツジ(灯台躑躅)
 学名:Enkianthus perulatus
 ツツジ科ドウダンツツジ属
 落葉低木
 原産地は日本
 開花時期:4月~5月
 秋の紅葉(10月~11月)がすばらしい


最新の画像もっと見る

コメントを投稿