今日は雲は多いが晴れの天気だ。でも風が冷たい、急に寒さが増して来た感があり、秋も深まってきた。
秋の草花を鑑賞するには秋の七草(ななくさ)が参考となる。秋の七草は万葉集のなかで山上憶良(やまのうえのおくら)が「秋の野の花を詠む」2首で選んだとされるものである。
”秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花”
”萩の花尾花葛花瞿麦の花姫部志また藤袴朝貌の花”
花の名前を一覧して見よう
萩(はぎ):マメ科マメ属の多年草
尾花(おばな):イネ科のススキの花穂のこと
葛(くず):マメ科で蔓性の植物、有用植物で食用・薬用として利用される
瞿麦(なでしこ):古典でのナデシコ(撫子)はカワラナデシコと思われる
姫部志(をみなへし):オミナエシ(女郎花)は薬草として知られていた
藤袴(ふじばかま):キク科の多年草、薬草として渡来したと考えられている
朝貌(あさがお):所謂朝顔でなく、諸説あるがキキョウ(桔梗)説が有力
因みに、江戸時代中期に”オトコヘシ・リンダウ・ノギク・シオン・カルカヤ・キキョウ・ワレモコウ”を七草とする歌があったとの事。
野草園では咲いていたのに近所の庭のフジバカマ(藤袴)はまだだった。ここ2・3日でやっと咲きだした。一月位の遅れかな。同じ花・同じ地区でも一月二月の違いは良くある・・でも気になる。
フジバカマ(藤袴)
キク科ヒヨドリバナ属
多年生植物
丈は50cm~180cm
花期は8月~10月
散房状に淡紫紅色の小さな花が付く
秋の七草の一つ
フジバカマとしてるが、多くのものは”サワヒヨドリとフジバカマの雑種と推定されるサワフジバカマでしょう”との事。この花も同様と思う。
本来の藤袴は昔は群生していたが近年激減し、準絶滅危惧種に指定されている。