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湘南気まぐれ写日記

「湘南に咲く花」や「風物」、そして「身近な小物たち」の写真を中心に気ままにつづった身辺雑記です。

七草はここにもいるよとオギョウ言い

2005年03月13日 | 花尽し
春の七草の一つナズナを撮っていたら、そのわきに咲いていたオギョウが、おいおいおいらも七草だよと声をかけてきました。といったわけで、次はオギョウの紹介です。名前の由来は不明です。オギョウという名はなじみがなくとも、写真をご覧になれば、なんだこの草かとお思いの方も多いことでしょう。

そうですハハコグサ(母子草)のことです。柔らかい毛がいっぱい生えた淡い緑色の葉と茎が特徴です。その先に、黄色い小花をかたまってつけます。その姿を子を慈しむ母の姿に見立ててつけられたと言いますが、こちらも定かではありません。かつては、ヨモギと同じように餅につき込んで草餅を作ったようです。ホオコグサとも呼ばれます。

 老いて尚なつかしき名の母子草   虚 子

ペンペングサは春の七草

2005年03月13日 | 花尽し
薺(なずな)は道端や田畑に自生するおなじみの草、こちらもあまりにありふれているので目を向ける人はあまりいません。でも、「せり・なずな・おぎょう・はこべら…」とうたわれているれっきとした春の七草の一つ、七草がゆのメンバーの一人です。でも、この草だけで食べてもあまりおいしとは言えません。

白い十字形の小花を密生してつけます。実は平たい逆三角形(画像中央)で三味線のばちに似ているところからペンペングサ・シャミセングサの異名があります。

人があまり目を向けないものについついカメラを向けてしまうのは、小生の悪い癖。夕暮れ散歩の道すがらオールド・ポケットデジカメ(35万画素)におさめてきました。今にも雨が降り出しそうな空模様、古いデジカメにはちょっときつい撮影条件でしたが、なんとか写ってくれました。

 なつかしき道選り歩く花薺   虚 子

ツクシだれの子

2005年03月12日 | 花尽し
「ツクシだれの子 スギナの子」。ツクシはスギナの胞子茎、先端に胞子嚢穂(ほうしのうすい)をつけます。地下茎でスギナとつながっています。茎には節があり、節ごとにはかまと呼ぶ切れ込みのある鞘がついています。子どものころはツクシを摘んできて、その鞘を取り除き、茹でた後、和え物にしたり卵とじにして食べました。ツクシ摘みはかつては早春の風物詩でした。

 まま事の飯もおさいも土筆かな   立 子

目立たない花 姫烏頭

2005年03月11日 | 花尽し
早春の土手や石垣の間などで、芽を出し始めた草たちのかげにひっそりと咲いている花「姫烏頭(ヒメウズ)」をご存じでしょうか。花の径は5ミリくらい、花びらは5枚です。地味な色合いでぽつんと咲いているので、目をこらさないとほとんど気づきません。姫は小さい・かわいらしいの意、烏頭はトリカブトのこと。ただ、こちらは同じキンポウゲ科でもオダマキの仲間です。

今日は、花が開き始める前の横顔を、逆光気味に撮ってみました。

花桃のお届け

2005年03月10日 | 花尽し
桃は実を食べて楽しむ桃と、花を観て楽しむ桃の2つに大別されます。こちらは観賞用の花桃。白・紅・緋色・八重咲き・絞りなどその姿は多彩です。

原産地は中国、古くから日本に渡来、『古事記』にも登場します。

 雲切れて花桃にある濃さ淡さ  多美

パンジー 身近な花こそ

2005年03月10日 | 花尽し
この時季ヒヤシンスと並んで花壇を彩る花の代表はパンジーでしょう。

スミレの園芸品種で、春から夏にかけて多彩な色合いの大ぶりの五弁花をつけます。やや小ぶりのものはヴィオラと呼ばれます。

紫・黄・白や紫・黄・青など三つの色のまざった品種もあり、こんなことから三色菫(サンシキスミレ)との名前もつけられています。

あまりにどこででも見かける花なので、カメラを向ける人は少ないようです。あれこれ珍しい花を追いかけるよりは、身近な花をこそ大事に見守る視点が大切のように思います。今日は、その素顔のお届けです。

猫柳は猫のしっぽ

2005年03月09日 | 花尽し
猫柳(ネコヤナギ)は、野生のものは小川のほとりなど水辺でよく見かけます。葉に先がけて銀灰色の毛のいっぱい生えた花穂を出します。その形が猫の尻尾(しっぽ)に似ているところからネコヤナギという名がついたとか。その佇まいを愛で、家の庭にもけっこう植えられています。生花としてもよく用いられます。

 猫やなぎ薄紫に光りつつ暮れゆく人はしづかにあゆむ  北原 白秋

乙女椿が輝く季節となりました

2005年03月08日 | 花尽し
関東地方は、ここにきて一気に春が来た感じです。椿の花も一層輝きを増し、気分を明るくさせてくれます。暮れから早春にかけての主役は藪椿(ヤブツバキ)でしたが、今の主役は乙女椿(オトメツバキ)、皆さんのお家のまわりでもよく目にすることでしょう。

春黄金花

2005年03月07日 | 花尽し
身近な早春の木の花で、名前は知っていても、その花を見たことがないという花の一つに山茱萸(サンシュユ)があります。江戸時代に原産地の朝鮮半島から薬用として輸入され小石川の幕府御薬園で栽培さました。

葉よりも先に、径5ミリくらいの黄色の四弁花を線香花火のようにつけます。その鮮やかな黄色から春黄金花(はるこがねばな)とも呼ばれます。蕊(しべ)にピントを合わせ、花本体を少しぼかして線香花火の感じを出してみました。秋に真っ赤な実をつけ秋珊瑚(あきさんご)と呼ばれます。お酒につけて山茱萸酒を作ります。

*宮崎県の民謡「ひえつき節」の一節「庭のさんしゅの木 鳴る鈴かけて…」の「さんしゅ」はこの木ではなく「山椒(さんしょう)の木」のことだそうです。

早春の花壇の彩り ヒヤシンス

2005年03月05日 | 花尽し
この時期、家々や公園の花壇をはなやかに彩る花の代表はヒヤシンスでしょう。先が六つに裂けた釣り鐘形の小花を多数つけます。野生種の花色は青紫色ですが、園芸品種では白・黄色・紅・ピンクなど多彩です。

今日は啓蟄 木瓜のお届け

2005年03月05日 | 花尽し
今日3月5日は、暦の上では「啓蟄(けいちつ)」、啓は『ひらく』、蟄は『土中で冬ごもりしている虫』の意で、冬眠していた地中の虫も、そろそろ穴を啓(ひら)いて這い出してくる季節です。

北国の皆さんにとっては、春はまだ少し先でしょうが、関東周辺では、明日あたりからようよう春の陽気となる気配です。

鎌倉のお寺さんの境内でも、これから4月にかけて春の花たちが一斉に花開き、訪れる人を迎えてくれます。今日は、木瓜(ボケ)の花のお届けです。

 浮雲の影あまた過ぎ木瓜ひらく  秋櫻子

マンサクも満開です

2005年03月04日 | 花尽し
早春の山や庭で、葉にさきがけて細長い紙をよじったような赤黄色の花を枝一面につけます。春に他の花よりも早く「真っ先」に咲くのでこの名があると言いますが定かではありません。花びらは根元の部分が赤紫色で、長さは2センチくらいです。花に芳香のあるシナ(支那)マンサクほかいくつかの品種があります。

家の庭先にも春の香り(その2)

2005年03月04日 | 花尽し
今日は、朝から雪が降り、関東地方でもあちこちで交通渋滞やらころんで怪我をする人が続出しました。湘南地方では、幸い、昼過ぎから陽が顔をのぞかせ、今は、春のやわらかい陽差しにかわり、ほとんどの雪は消えかかっています。

こちらはおなじみの沈丁花です。どこででも目にする花ですが、このようにいくつもの花がまり状にかたまって咲く花は、全体としては見ても、その一つ一つについては意外に見ていないもの。といったわけで、アップでとらえてのお届けです。

家の庭先にも春の香り

2005年03月04日 | 花尽し
家々の庭では、今、沈丁花が(ジンチョウゲ)が満開で、早春の香りをあたり一面にただよわせています。初秋のキンモクセイと並んで、季節の訪れを香りで知らせてくれる花として愛されています。沈丁花は、普通、外側が紅紫色、内側が白色の花*を枝の先にかたまって多数つけます。その香りを香料の沈香(じんこう。伽羅もその一種)と丁字(ちょうじ)に例えて名づけられました。今日は、比較的めずらしいシロバナジンチョウゲのお届けです。

*ジンチョウゲの花には花びらはありません。花びらのように見えるのは実は萼(がく)です。萼は4つに裂けて開き、先の方で後ろに反り返ります。

 沈丁にすこし開けおく夜の障子  亨