湘南気まぐれ写日記

「湘南に咲く花」や「風物」、そして「身近な小物たち」の写真を中心に気ままにつづった身辺雑記です。

空木咲き始める

2005年04月30日 | 花尽し
夏を思わせるような陽気にさそわれたのでしょうか、いつもならGW後に咲く空木(ウツギ)が花をつけ始めました。空木が別名「卯(う)の花」と呼ばれるのは、卯月(陰暦4月)に花をつけるからです。

4月25日号でご紹介した園芸種の姫空木に比べて、この自生種の空木は花も凛々しく茎や葉に細かい毛が密生していて、たくましさを感じさせます。花の径は1センチ前後。5弁。枯れ枝を切り取って切り口をのぞいてみると中空になっているところから空つ木の名前がつきました。

(豆腐の)おからを「うのはな」と言うのは、空木がかたまって花をつけた姿に似ているからだとか。でもこれには確証はありません。

白詰草が花をつけると初夏の気配です

2005年04月29日 | 花尽し
本ブログでは、皆さんが、この時期、どこででも見かける草木を中心にご紹介しています。写真も普段ご覧になる目線での画像を心がけています。

そんな草の一つ白詰草(シロツメクサ)が道端や空き地で、独特の白い花をつけはじめました。
江戸時代、その枯れ草は輸入もののガラスや陶器などのパッキンとして使われ、枯れ草に付いてきた種があちこちに散らばって、今では日本全土どこででも見られるます。「詰め草」の名は、このことに由来しています。

英名はホワイトクローバー。白い蝶形花の集合で、葉は3つの小葉からなる複葉です。この草の上に腹這いになって幸運を呼ぶ「四つ葉のクローバー」を探された経験をお持ちの方も多いことでしょう。

四つ葉のクローバー←四つ葉のクローバーにご興味がおありの方はこのHPを

みどりのそよ風

2005年04月28日 | 花尽し
今朝、ラジオを聴いていましたら、戦後すぐにNHKのラジオで紹介された童謡『みどりのそよ風』が流れてきました。そんな童謡によせて緑の風のお届けです。『みどりのそよ風』の作詞は『靴が鳴る』の作詞者・清水かつらさん、作曲は『夕焼小焼』の作曲者・草川信さんです。

1.みどりのそよ風 いい日だね
  ちょうちょもひらひら 豆のはな
  なないろばたけに 妹の
  つまみ菜摘む手が かわいいな

2.みどりのそよ風 いい日だね
  ぶらんこゆりましょ 歌いましょ
  巣箱の丸窓 ねんねどり
  ときどきおつむが のぞいてる

3.みどりのそよ風 いい日だね
  ボールがぽんぽん ストライク
  打たせりゃ二塁の すべり込み
  セーフだおでこの 汗をふく

4.みどりのそよ風 いい日だね
  小川のふなつり うきが浮く
  静かなさざなみ はねあげて
  きらきら金ぶな 嬉しいな

5.みどりのそよ風 いい日だね
  遊びにいこうよ 丘越えて
  あの子のおうちの 花ばたけ
  もうじき苺も 摘めるとさ

『みどりのそよ風』←メロディはこちらのHP(MIDI:サイト「童謡・唱歌の世界」)でお聴きになれます

よく見かけるけれどお名前は? はい姫蔓蕎麦です。

2005年04月27日 | 花尽し
道端でほんとうによく見かけるのに、意外に名前を知られていない花もけっこうあります。たたずまいが地味だったり、あちこちやたらに見られるので、かえって人の関心の外におかれたり、そんな花のひとつが、この姫蔓蕎麦(ヒメツルソバ)でしょう。

特徴は、茎の先に淡紅色の小さな小さな花をかたまってつけ、一見ピンクの金平糖(こんぺいとう)のように見えます。茎を四方八方にのばして地面をしっかり覆うので、もとはと言えばロックガーデン用として輸入されたもです。

鎌倉では、北鎌倉・円覚寺の仏殿裏の群落が有名です。

花期は一般には晩春から夏と言われていますが、暖かい地方では、冬の寒い期間をのぞいて1年中見られます。名前のとおりソバの仲間(タデ科)です。ただし、食用にはなりません。

金平糖とは←金平糖にご興味がおありの方へ

常盤露草がぽちぽち花をつけています

2005年04月27日 | 花尽し
露草というと、あの夏の頃に咲く、コバルトブルーの花を思い出されることでしょう。常磐露草(常葉露草・トキワツユクサ)は、その名のとおり(少し湿った木陰に)冬の間も青々とした葉を茂らせています。

花の色は純白。花びらは3枚。花の形も普通の露草とは違い上を向いて咲きます。横顔美人なので、いつも横顔を撮るようにしています。

立浪草の季節となりました

2005年04月26日 | 花尽し
GWを間近にすると、土手の草むらの中に、茎の先にくちびる形をした青紫色の花をつけた草が目に付くようになります。立浪草(タツナミソウ)です。その花のかたまって咲く様子を、丁度、北斎の浮世絵(富嶽三十六景 神奈川沖浪裏)にあるような波頭に見立てて名づけられたと言います。シソ科の多年草。丈は20センチくらい。いろいろな仲間があります。

 立浪草こぞり咲くなり潮仏   三七子

 来し方や立浪草の群れゐたる  志解樹

北斎の「神奈川沖浪裏」←こちらのHPが大変参考になります

姫空木咲く

2005年04月25日 | 花尽し
近くのお寺さんの境内で姫空木(ヒメウツギ)が咲きそろいました。自生の空木の咲くのは連休頃からですので、一足お先のお目見えですね。

花の径7~8ミリ、ウツギによく似ていますが、葉に毛も少なく、繊細な感じです。小雨そぼ降る中、傘をさしての片手撮影でしたが、何とか写ってくれました。

空木の花(卯の花)が咲くと、季節は春から初夏に向かいます。思い出すのは唱歌『夏は来ぬ』です。

 卯(う)の花の 匂う垣根に
 時鳥(ほととぎす)早もきなきて
 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

 さみだれの そそぐ山田に
 早乙女(さおとめ)が 裳裾(もすそ)ぬらして
 玉苗ううる 夏は来ぬ

 橘(たちばな)の かおるのきばの
 窓近く 蛍とびかい
 おこたり諫(いさ)むる 夏は来ぬ
        :

(佐々木信綱 作詞 小山作之助 作曲)

 『夏は来ぬ』←メロディはこちらのHP(MIDI:サイト「童謡・唱歌の世界」)で聴くことができます

『鳥博士通信』キジ(雉)

2005年04月24日 | 鳥尽し
この季節、新緑の茂みの中から少しカスレタ様なキジの声が聞こえてきます(写真:雄)。

キジは専ら地上で暮らす大型の鳥であるにもかかわらず、意外なほど人里近くに住み着いております。しかし、さすがに用心深く、普段は低い茂みに隠れ滅多に姿を現しません。

ところが、繁殖期のこの季節、雄は自己の存在を誇示すべく、盛んに鳴いたり、この写真の様に開けた場所に現れたりします。貴重な撮影チャンスの提供を受けキジに感謝です。

3日ほどブログお休みします

2005年04月21日 | 花尽し
鎌倉のお寺さんで『花の写真展ー四季の花回廊」(四季折々そのお寺さんの境内に咲く花々約70点を和紙にプリントして展示、併せてその花ゆかりの短歌・庭の花の顔彩画も展示)を開催しますので、その間ブログへの投稿はお休みです。

ハルノノゲシの綿帽子

2005年04月20日 | 花尽し
タンポポの仲間のハルノノゲシの綿帽子(種の集まり)です。

タンポポに比べて柔らかい感じですね。半逆光でとらえソフトな雰囲気を強調してみました。

ところで、これらの種が風に乗って飛び散り、仲間を増やしていくわけですが、種たちが着地する場所によってそれからの運命が決まるわけです。

果たしてどのくらいの数の種が芽生えに結びつくか。そんなふうに眺めてみると、一つの映像から植物の世界の厳しい現実が垣間見えて、どんな世界でも生き残ることの大変さを実感させられます。

一人静のお目見えです

2005年04月19日 | 花尽し
今年のNHK大河ドラマは『源義経』、義経→静→一人静(ヒトリシズカ)といった連想から、一人静という山野草をぜひ見たいとのメールを親しくおつきあいさせていただいているお二人の方からもらいました。

今日の画像は2年前のちょうど今頃、鎌倉・長谷の花の寺「収玄寺」さんの境内で写させていただいたものです。

茎の頂に4枚の葉を対生し、その中心から1本の花穂をすっと伸ばし白いブラシのような花を多数咲かせます。白く見えるのは花びらではなく雄しべの花糸(かし)です。

ものの本によりますと、

静は静御前(しずかごぜん)のこと、一人は花穂が1本であることによる。和漢三才図絵に「静とは源義経の寵妾(ちょうしょう)にして、吉野山において歌舞のことあり、好事者、その美を比して以てこれに名づく」。

とあります。

一人静と初めて出会ったのは、昭和30年代の初め、残雪の上越国境(清水峠)を山スキーで雪を踏みしめながら一人越えて、清水の集落に入った時のことでした。雪解け水の流れる小川のほとりで、一人静の群落に出会った時の感激は今でもはっきりと憶えています。

 逢ひがたく逢ひ得し一人静かな   夜 半

 

タンポポの小宇宙

2005年04月19日 | 花尽し
いつでもどこでも見かける草の一つにタンポポがあります。この草のおもしろさは、花が終わってその後につけるあの白いふわっとした球形の種のかたまりです。

遠目には、白い毛糸のかたまりのように見えますが、手にとってよく見ると、パラシュートのような羽を持った種がびっしりと丸くかたまってついていて、まずは、そこに小さな宇宙を見る思いです。

子どもの頃に、ふっと息を吹きかけ飛ばして遊んだ経験をお持ちの方も多いことでしょう。

 たんぽぽや一天玉の如くなり   たかし

ブログは何のために始めたの?

2005年04月18日 | 身辺雑記
ブログを始めたいという人から、あなたはどんな目的でブログを始めたのか、どんなブログにしたらいいかと時折質問されます。

HPについては数年の経験がありますがブログを始めたのは今年の1月から、人様に偉そうに言えるだけの経験も実績もありません。

ただ、自分自身のことに限って言えば、やはりネット上に写真入りで個人の日記を書くということが一番の動機でした。

ブログに書くということは公表することが前提となりますから、記事の表現は「第三者に向かって話すような形式」をとっていますが、その第三者とは実はまぎれもない自分自身なのです。

ただ、あまりに個人的な内容は、とかく、自己顕示や自慢話にはしるきらいいがあるので避けるようにし、ご覧いただく方が何かしらほっとするよなブログにできたらいいなというのがささやかな願いです。

ブログのもう一つの「効用」として、ブログを通していろいろな人との出会いがあり、そこから新たな情報をいただいたり、提供したり、また一つの目的に向かっての活動が開始されたりと、人とのつながりが広がったり、グループとしてのより幅広い活動が展開されるといった点が上げられています。

4が月近くブログをやり、また、多くの方のブログを拝見してみて今思うことは、やはり当初の第一の目的にしぼり、まずは自分宛の日記として位置づけていくことが、(今の私にとっては)良さそうだということです。

そんな折も折、4月16日付けの東京新聞夕刊のコラムに、女子バスケット・アトランタ五輪代表の萩原美樹子さんの文が載っていました。一部省略はお許しいただくとして、その抜粋を紹介してみますと、


「異動があり、進学をし、周囲の環境ががらり変わることの多い春である。それに伴い、新しい分野のたくさんの人たちに出会いつつある。でも実は私はこの新しい出会いというものが滅法ニガテだ。「広く浅く」が性に合わないのだと思う。」

「あ、この人は面白いな、何だか波長が合うな、と思う人とは時間をかけて少しずつ、ゆっくり知っていきたい。」

「自分にとって大事は人は、そんなに多くなくていい。それって人間的に成長しないんじゃない、との忠告も受けるが、大事な人たちとの付き合いを深めていくことは人間的成長を促さないの?と心の中で反論する。」


あまり人との交流が器用ではない私としては、ブログにかまけるあまり、これまで長い間培ってきた大事な大事な人との付き合いがおろそかになるような愚をさけたいもの、むしろそちらをこそ深めなくては、と、彼女のコラムを読みながらふと思ったのでした。

以上は、あくまでも私個人の考え方にすぎません。人様に押しつける気は毛頭ありませんので、念のため申し添えます。

横浜公園のチューリップ

2005年04月17日 | 花尽し
神奈川二科展に入選した友人のAさんの写真を観に横浜・関内にある市民ギャラリーまで出かけました。個性の強い作品群の中で、Aさんの作品「朝霧」は、しっとりと落ち着いた雰囲気をかもしだしていてなかなかの出来でした。

帰途、近くの横浜公園で今が盛りのチューリップを見てきました。この公園のチューリップは植栽されてから20余年の歴史をもっているだけに、園内はさながらチューリップの花園と化していました。日曜日の今日は「よこはま花と緑のスプリングフェア」開催中とあって、たくさんの人でにぎわっていました。

お近くの方でチューリップがお好きな方、一度足を運ばれてみてはいかが。チューリップはGWくらいまでが見頃でしょう。

今日は、チューリップをやや逆光気味ハイキーな感じでとらえてみました。

 チュウリップ影もつくらず開きけり   かな女

 それぞれのうかぶ宙ありチューリップ  爽 雨

*チューリップ(学名Tulipa gesneriana トゥーリパ・ゲスネリアーナ。トゥーリパはトルコでターバンを意味する「ツルバン」からきている)という名前の由来は、16世紀にトルコ駐在の神聖ローマ帝国大使がチューリップを見て、花の名前を現地のトルコ人に訊ねた時、そのトルコ人は花の形のことを聞かれているのだと勘違いして「ツルバン」と答えたのが始まりだと言われています(HP「やさしいえんげい」の解説から)。

そう言われてみればなるほど、花の形はターバンを巻いた人の顔に見えなくもありませんね。

忘れな草をあなたに

2005年04月17日 | 花尽し
草木の名前というのは、いつ・どこで・だれがつけたものでしょう。

忘れな草(ワスレナグサ、勿忘草とも書きます)なんていう名前も意味深長で、その名前からいろいろなことが想像されます。

ものの本で、英名のForget-me-notを訳したもの。「恋人のために川岸でこの花を摘み、誤ってドナウ川に落ちた青年が 私を忘れないで と言って水中に消えた。恋人の少女は、青年の墓にその花を植え、彼の最期のことばを花の名にした」というドイツの花物語に由来すると知り(まだ他の説もあるようですが)、ほぉっーと思ったものです。

いつも咲きそろった花ばかり見ていたので気がつかなかったのですが、咲き始めの様子を見て、蕾の時は赤紫、それが紫になりそして、青紫色になることも知りました。径5~6ミリの小さな花、ムラサキ科、園芸品種にはピンクや白もあります。

世の中知らないことばかりで、興味の種は尽きませんね。

忘れな草というと、菅原洋一さん歌う「忘れな草をあなたに」を思い出される方も多いでしょう。

 別れても別れても 心の奥に
 いつまでも いつまでも
 憶(おぼ)えておいて ほしいから
 幸せ祈る 言葉に換えて
 忘れな草を あなたにあなたに

(木下竜太郎作詞 江口浩司作曲)