アーバンタイム

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人間はどこまで耐えられるか?

2005年09月01日 | books
加速度の呪縛。
地球は時速10万8000kmで移動し、赤道上では時速1670kmで回転しているが、自分が高速で移動していることえお通常意識することはない。重力加速度の単位は通常1Gである。旅客機が方向を変える時が1.3Gであり、ジェットコースターが4G程度、高性能の戦闘機が急旋回する際が8Gである。重力加速度が大きくなると動作がしにくくる。プラス2Gでは体が重くなり、顔の肉が弛む、プラス3Gでは立っていることができなくなり、さらにGが増すと視界が狭なってきて色彩が消える。プラス4.5Gでは視界は完全になくなるが、音を聞いて考えることはできる。プラス8Gでは腕や顔をあげることができない。プラス12Gを越えると大抵の人は意識を失う、アメリカ空軍ではプラス7.5Gに16秒間耐えられないと戦闘機のパイロットになれない。プラスの重力加速度は血液を足元に移動し、心臓がそれに対して十分な血液を送り出すことができないため脳に運ばれる血液が減って意識を失う。また肺の下の方で空気の交換が上手くできなくなる。F16などの高性能戦闘機ではこの問題に対処するため抗加速度スーツを着用する。これは、大きな重力加速度がかかるとスーツのズボン部分が膨らみその圧力で足を締め付けて、血液を足から心臓に戻りやすくするものである。初期の宇宙飛行士は6Gの加速度を90秒最大8Gの重力加速度を受けていたが、現在のスペースシャトルは3.5G程度である。ソユーズが打ち上げに失敗し乗員が緊急脱出用カプセルを使用した際には17Gの重力加速度がかかっている。なお、重力加速度が背骨に損傷をあたえない上限が25Gだそうである。
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