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20120411 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

2012-04-24 11:38:31 | きになるニュース
20120411 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章

水野「京都大学原子炉実験所助教、小出裕章さんです。小出さん、こんばんはー?」

小出「こんばんは」

水野「よろしくお願いします」

小出「よろしくお願いします」

水野「え…そして東京には近藤さんですー」

近藤「よろしくおねがいしまーす。どうもー」

小出「はい。よろしくお願いします」

水野「え、まず、大飯原発3号機4号機の再稼働に向けての、政府の動き、大変急なように見えますが。」

小出「はい」

水野「あの…政府がですね、暫定的な安全基準に、『おおむね適合している』と判断をしまして。安全性を確認したとのことなんですね」

▼「おおむね安全」で原発再稼働? 大飯原発「おおむね適合」とお墨付き : J-CASTテレビウォッチ

小出「はい(苦笑)」

水野「それで、え…関西電力の、安全対策のうち、これから時間をかけてやる中長期的な対策については工程表が提出されました。その中身について、具体的に伺いたいと思います」

小出「はい」

水野「え…まず、例えば、2015年度に、フィルターの付いたベントの設備を設置するというふうにあるんですよ。」

小出「はい」

水野「これはいかがですか?」

小出「え…ベントというのは、」

水野「ええ」

小出「格納容器の中の空気やガスを外部に放出するためにつけられたもの、です」

水野「はい」

小出「で、もともとはその、格納容器というのは放射性物質を閉じ込めるための最後の防壁ですので」

水野「はい」

小出「中から外へモノを出すなんてことは、想定もされていない、のです」

水野「はい」

小出「ただし、え…昨年福島第一原子力発電所の事故で起きたように、原子炉が溶けたりしてしまいますと、まあ膨大な蒸気や、放射性物質が格納容器の中に充満してくるのです」

水野「はい」

小出「え、そのまま放置しておきますと、放射能を閉じ込める最後の防壁である格納容器自身が、破裂してしまうおそれがあるということで。そんな時にはもう、仕方が無いので、え…バルブを開いてですね、中のガスを逃がそうという、そういう為に考えられた、のがベントというものなんですね」

水野「ええ、ええ」

小出「ただし、今聴いていただいた、想定だとすれば、ベントを開けば格納容器の中に溜まっていた放射性物質をそのまま出してしまうことになる」

水野「そうか、そうですね」

小出「はい。ですから、本来ベントというものをもし使うのであれば、フィルターは当然付けておかなければいけなかった、」

水野「そ、そうですね」

小出「のです。」

水野「うん、はい」

小出「しかし、福島第一原子力発電所を含めて、日本の原子力発電所、沸騰水型と呼ばれてるほうの原子力発電所では、ベントは付けたのですけれども、フィルターを付けていないのです」

水野「なんでそんな、そんな、基本的なことをしないんですか」

小出「ええ…つまり、どうせそんなことは起きっこないよと。」

水野「ああ……」

小出「思っていたのだと、思います。」

水野「ふあ……」

小出「ですからまぁ、実に馬鹿げたベントしか付いていなかった、のです。で、一方、大飯原子力発電所のほうは、加圧水型原子力発電所という、」

水野「はい」

小出「型…型のもので。福島のものとは、う…違うのです」

水野「タイプが違うんですよね」

小出「はい。それで、格納容器が福島のものに比べて圧倒的に大きいので」

水野「ほう」

小出「格納容器の中の内圧が上がるなんてことはもう、考える必要もないということで、ベントすら付けていなかったということなの、です。はい」

水野「はあ…」

小出「ですから、それにベントをつけるということであれば、もちろんフィルターをもう付けざるをえない……わけですが。まあ、かなり大きな工事になりますし。え…ベントを開いて中の蒸気あるいは放射性物質を外部に急速に逃がそうとするとですね、そのフィルターもかなり大きな、そしてそれなりの性能を持ったものを取り付けなければいけませんので、大工事ですし。簡単にはできません。え…ですから」

水野「だからですか。3年も先のことなんですね」

小出「そうです。ですから、まあ、それまでに事故が起きたらどうするのかということになってしまいます。」

水野「どうすん…ですか。でも、ベントがついていたら、爆発がしないというわけ、でも、無いことは、福島でわかりましたよね」

小出「もちろんです。え…ベントをつけたからと言って、ほんとに安全になるかどうかというのはまた別の話なのであって。例えば、加圧水型という原子力発電所では、米国のスリーマイル島原子力発電所というものが、ありました。え…そこでも、まあ、思いもよらない形で事故が起こりまして。格納容器の中に、水素が充満して、それが爆発したことがありました」

水野「あー、はい」

小出「ただ、スリーマイル島原子力発電所は近くにハリスバーグ空港という空港があって」

水野「うん」

小出「飛行機が落ちてくるかもしれない可能性を考えて、格納容器が頑丈に作られて、いました。そのためかろうじて格納容器が壊れなかったということがあったわけ、あったのですが。」

水野「ええ」

小出「まあ、大飯の場合だって、どんなことが起きるか結局はわからないわけですから。まあ、フィルター付きのベントを付けるということは1つの、まあ、やりようだとは思いますけれども。だからといってそれで安全になるということとは違います」

水野「もう1つ」

小出「はい」

水野「これ、燃料棒が損傷した場合、これメルトダウン、したってことですね?」

小出「そうですね」

水野「した場合、発生する水素を処理する装置を、2013年度に作るんだそうです。」

小出「はい」

水野「てことは、メルトダウンしても水素爆発させないってことですよね」

小出「え…彼らはメルトダウンっていう言葉ではなくて、わざわざ燃料の損傷という言葉を使ったわけですね。え…つまり、全体が溶け落ちるなんてことは考えなくてもいいと。一部分の燃料棒だけが、え…壊れた時を想定して、水素の再結合をさせようという、本当にメルトダウンを想定してしまうなら、再結合などやっても間に合いません…(苦笑)」

水野「あ、そうなんですか」

小出「はい」

水野「はあ。メルトダウンしても放射性物質を閉じ込める方法ができたのかと思って。そんなものできないわけですね」

小出「(苦笑)できません」

水野「はい。えーでは今度、大阪の動きについて伺いたいと思います」

小出「はい」

水野「大阪府と市のエネルギー戦略会議が大飯原発の再稼働について、8つの条件というのを作りましたよね」

小出「はい」
※「「おおむね適合」大飯原発の安全基準(フィルター付きベントと水素再結合)について 「本当にメルトダウンを想定するなら(水素の)再結合などやっても間に合いません」小出裕章4/11(1)」からの続き
水野「はい。では今度、大阪の動きについて伺いたいと思います」

小出「はい」

水野「大阪府と市のエネルギー戦略会議が大飯原発の再稼働について、8つの条件というのを作りましたよね」

小出「はい」

▼中日新聞:大阪府・市、原発再稼働で8条件 :経済(CHUNICHI Web)

『大阪府市統合本部エネルギー戦略会議が提示した原発再稼働の8条件は次の通り。

一、国家行政組織法3条による独立性の高い原子力規制庁の設立
一、新体制のもとで安全基準を根本から作り直す
一、新しい安全基準に基づいた完全な安全評価(ストレステスト)の実施
一、事故を前提とした防災計画と危機管理体制の構築
一、原発から100キロ圏内の住民同意を得て、自治体と安全協定を締結する
一、使用済み核燃料の最終処理体制の確立
一、電力需給の徹底検証
一、損害賠償など原発事故で起きる倒産リスクの最小化』

水野「で、その中に、こういうモノがあるんですね。『新しい体制のもとで、新たな安全基準に基づいた完全なストレステストを実施する』と。これ、安全性を確認できる、完全なストレステストっていうのは、…どうなんでしょう。出来るもんですか?」

小出「ありません」

水野「あ、そうですか」

小出「はい。ようするに、て、ストレステストというものは想定した事故に対して、原子炉という機械がどこまで耐えることができるかということ、を、単にコンピューターで計算するというだけのものであって。想定しない事象に関しては全く無力なわけですし。え…想定した事柄に関し…関してもなおかつ、え…特定のまあ限度まで持てばいいだろうということで線を引かなければいけませんので」

水野「はい」

小出「いずれにしても、完全な原子力なんてものは、ありえないと思わなければいけません。」

水野「またですね、こうした項目もあります。『使用済みの核燃料の最終処理体制を確立、して、その実現が見通せる。』使用済み核燃料を最終的にどうするかっていうのが、ま、見通せるって話ですね」

小出「はい」

水野「これは、いかがですか」

小出「えー、もし大阪市が本当にその条件を満たそうと思うのであれば、」

水野「はい」

小出「え…原子力というのは、絶対にその条件をみたすことができません」

水野「うーん…」

小出「使用済みの燃料の最終処分などということは、いつになったら、目処がたてるのか、まったくわからないまま今日まで来てしまい、ました。ですから、原子力発電という技術は『トイレのないマンション』と言われたように、もうずうっと今日まで来たわけで。」

水野「そうですねえ」

小出「そんなモノが簡単に解決できる道理もないのですから。それができなければやってはいけないというなら、原子力から撤退するということです。」

水野「なるほど。実際上、こう、実現不可能なハードルを橋下さんたちは掲げたということで」

小出「はいあの、」

水野「ただ、まあ、」

小出「はい。徹底的に戦う気ならば、私はありがたいと思うけれども。どこかで妥協するのが政治なんだろうなと、いささか、冷たい感想を持ちながら今日は新聞を読みました。」

水野「そうですか」

小出「はい」

水野「近藤さん。」

近藤「はい」

水野「ね、ここのところが、どうですかね、こっからね」

近藤「うん、8条件…なんて、国も関電も無視すりゃいいと。え…次の総選挙で、国民が判断したらいいんだっちゅう趣旨の発言もあったと思うんですがね」

水野「ええ」

近藤「そういう問題じゃないでしょ?」

水野「うん」

近藤「つまり総選挙で判断するっていう、もっと今とにかく差し迫った判断なんじゃないすか?」

水野「うーん」

近藤「だから、何を目的に、8条件ってのがあるのかっていう、選挙のためにあるわけじゃないと思うんで。よくわからんのですがね、そこんところ」

水野「ねえ、これがどのように活用されるかですね。え…それからですね、近藤さん」

近藤「はい」

水野「実は小出先生が新しいご本をお出しになりました」

近藤「はい」

水野「そのタイトルがですね。私にはもう非常にガツンと来るタイトルでして」

近藤「うん」

水野「『騙されたあなたにも責任がある』」
自主制作アニメ 「フミコの告白」


卒業制作アニメーション 「rain town」


2012.04.23 武田邦彦 三井化学岩国大竹工場爆発事故について(速報)


http://kotobank.jp/word/%E9%9B%BB%E6%BA%90%E4%B8%89%E6%B3%95
でんげん‐さんぽう 〔‐サンパフ〕 【電源三法】

電源開発促進税法・特別会計に関する法律(旧電源開発促進対策特別会計法)・発電用施設周辺地域整備法の総称。昭和49年(1947)制定。電気料金の一部として徴収される電源開発促進税を財源として、発電施設が立地する市町村に対して、電源立地地域対策交付金として還元する制度。公共施設の整備や地域振興事業を支援することによって、発電施設の設置促進および運転の円滑化を図ることが目的。

2012年 4月 2日【月】広瀬隆 福島原発の真実・たね蒔きジャーナル

コスモ石油燃料タンク爆発の瞬間(3月11日地震)

http://blogs.yahoo.co.jp/xsw2xcv2/5671943.html
より
地震発生直後に出回った「コスモ石油から有害物質が発生するため首都圏の人は雨にあたるな」というデマ(ということになっている)ですが、
真相はコスモ石油の隣にあるチッソ石油化学に保管されている劣化ウランへの延焼を懸念するコスモorチッソ石油化学の内部の人間が流した真実の情報であったようです。「単なる震災デマ」として、見過ごすことの出来ない事実です。地震発生日に、チッソ石油化学は政府へ通報しています。
3月11日22:50  核燃料物質施設である千葉県市原市のチッソ石油化学株式会社五井製造所より、隣接するコスモ石油千葉製油所における火災が、同事業所内の核燃料物質(劣化ウラン)の保管施設に延焼する恐れがあるとの連絡あり

3月12日02:16  地元消防による消火活動により、鎮火確認。劣化ウランは不燃物質であり、不燃性壁に囲まれた倉庫に保管されているが、倉庫の状況については未確認。

http://www.jnc-corp.co.jp/news/11070840.html
より

チッソ石油化学㈱五井製造所 劣化ウランを含有する触媒の保管状況について
2011年07月08日
 弊社の子会社であるチッソ石油株式会社五井製造所で保管しております劣化ウラン含有触媒(注1)の保管倉庫外壁が、3月11日の東日本大震災の際に発生しましたコスモ石油株式会社千葉製油所殿のLPGタンク爆発火災によって類焼したため、所管の文部科学省の許可を得て、新保管倉庫への移動と類焼した旧保管倉庫の撤去作業が6月末で完了いたしましたのでご報告いたします。

なお、劣化ウラン含有触媒は鋼製ドラム缶33本に収納しており、当該ドラム缶からの劣化ウランの漏洩等の異常はなかったことを文部科学省担当官立会いの上で、放射線量測定によって確認しております。

 一部報道により、地域住民の皆様にご心配をおかけしましたことをお詫びいたします。

 

(注1)保管している触媒は、昭和44年当時工業用ガス製造のために使用していたもの(主成分アルミナ及びニッケル)で、劣化ウランが約10%含まれています。当該触媒は、3年程度の使用の後、劣化ウランを含まない新触媒に変更したため、専用倉庫で保管をしているものです。

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