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朝日記120908 ~オバマ大統領の民主党大会次期大統領選受諾アドレスを読んで

2012-09-08 20:49:22 | 政治

 朝日記と絵をお送りします。
 日記は 政治色がつよいことをあらかじめ申し添えます。
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 オバマ大統領の民主党大会次期大統領選受諾アドレスを読んで
                       荒井康全
                      平成24年9月8日

オバマ次期大統領候補の演説から 日本について思うことを書きおろしで書きました。



*アメリカの民主党のはなしです。 6日、コネチカット州シャーロットでの民主党大会で、オバマ大統領が次期民主党候補に選ばれました。今朝は、英字新聞に首っ引きで かれの受諾演説に取り組んでみました。
*かれは、今回は 大きな国の枠組みの変革については 基本的にはなにも目新しいものは出していません。 「CHANGE」は現在 進行中であること。 この成果はアメリカ全体の結束によって、継続によって 達成することという主張に留まっています。 これをフランクリン・ルーズベルト大統領やアブラハム・リンカーン大統領の名をあげて 呼びかけています。
*むしろ 共和党のミッテ・ロムニー候補とどのように違うのか、その対立点を 明示することに細心の注意を払っています。

*年収25000ドル(日本では 年収2000万円ですね)以上の富裕層の減税はしない。経済の活性化は大事なことであるが、ウオール街の金融経済中心主義に対してつよい不信感を持っているようです。 かれらは もうけ主義で いろいろな仕掛けをつくり、この国の市民の金を吸収して 海外に投資をする。 グローバル化は 米国を潤すという主張が共和党であるが、これによって 米国での第二次および第一次産業での生産力基盤がぜい弱化して ものづくりで生計を立てるという姿を見失っている。 世界最強のMade in Americaに誇りをもとう。これがこの国を さらに繁栄させると 説いています。
*安全保障については 共和党が具体的な提案がこれからですが、ロムニーの強いアメリカという猛々しさに対しては 批判的でした。現政権として イラク問題は終結、アフガン問題も終結に向かっている。(注;日本のメディアは悲観的でしたね)  オバマはテロと核拡散については 今後も強い姿勢を示しています。 特に中国 の太平洋での侵出、アジア覇権に つよい警戒を示し、アメリカの友邦を犠牲にはできない姿勢を示しました。 しかし、つよい産業立国のインフラのために、国の資源を集中投入していく方に 重点がかかっています。
*国内政治については、健康保障法の実現については 大変自信を示していました。アメリカは保険会社を儲けさせてきたが 中間層以下に恩恵を与えた結果になっていないといいます。 (民間の医療保険をバウチャー(Voucher)制度と表現しているのが面白いです)
*要は 個人の自由、ビジネスの自由は基本であるが、それは最貧層の市民を見放してはならないという立場です。(注:マイケル・サンダーによると、ジョン・ロールズ先生のコミッテリアンという政治哲学の立場らしいです。 反対派は自由経済の方はリバタリアンと呼んでいるようです)
*彼の演説のポイントはこのあたりまでで、 自分の受諾は いっしょに苦労しようということであり、一致団結が 成功へのカギであると説いています。(少々 迫力に欠けるかなあと思いました)

荒井の感想
*さて、 何回か通して読んで keywordsを見返してみました。
*ブッシュのときは NewChallenge として、アメリカは グローバル化で、金融など第三次産業で世界をリードすることを国の政策としました。 とにかく 金を集めて ITで 付加価値を生み、国を富ましむ。これが リーマンショックで 大失敗した。 これをどうするか。オバマは 今回、最強産業立国を前面にだし、国内雇用に大きく比重を置いています。
ブッシュのNewChallengeの原文を読んだときは 第二次産業では 日本との激しい競争をしたが、サプライチェーンやコンピュータITで 日本に勝てた。つぎは労働単価のやすい中国との経済競争にいかに 立ち向かうかで グローバル化つまり第三次産業での世界リードを国是して宣言していたことにつよい印象が残っています。
* 愚直ではあるが 日本のものづくりは この国を支えていくという基本的なところで正しかったとおもっています。 ただし 日本でも いまの相対的な経済基盤の強さが円高を呼んで ものづくりが 海外へのアウトソーシングを加速していますね。第二のアメリカの失敗を予見せしめますね。
*日本の民主党も 3年前には オバマのCHANGEと同期して、ムードで政権をとりましたが、結局 民主党政権としては 野田政権の 税制一体法案くらいが目につくところで これも オバマと一緒で道半ばです。 (最初のひとは 国を破壊した重罪人と思っています)
(こうみてくると 野田政権とオバマ政権は似てきていますね)
*11月の大統領選挙は どうなる結果になるか。個人的な賭けとしてはロムニーとしておきます。 最貧困層救済は健康保障法で ひとくぎりがついたとおもいます。あとは 経済の活性化です。 オバマの政策では 産業界への迫力がとぼしいと思います。
*国内雇用は つよい経済から来るとして 外国企業もどんどん誘致していくなどで共和党が一枚上手かもしれない。
*安全保障は これから 日本に対する相応の負担が 増えるとおもいます。
なぜなら、冷戦構造は 世界問題でしたが、中国問題は極東地政問題であり、アメリカの問題以上に日本の問題です。 
*まだ、多々 言いたいことがありますが、 期待(希望)した結論は 共和党が勝って、あと日本の世論が動く、それで 自民党と野田政権の連合となるとしておきます。
今日の報告でした。 書き下しですが すみません。
以下のふたつの絵が 両陣営の争点を象徴しているとおもいました。


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