Yassie Araiのメッセージ

ときどきの自分のエッセイを載せます

朝日記170315 ピラース Herrman-Pillathのエントロピー論のこと

2017-03-15 09:16:13 | 社会システム科学

朝日記170315 ピラース Herrman-Pillathのエントロピー論のこと

おはようございます。

徒然こと 1 翻訳 「エントロピー、機能(関数)および進化:自然化パース記号論

 ご案内です;

朝日記170314特集翻訳Hermann-Pillath 「エントロピー、機能(関数)および進化」(I)

2017-03-14 18:32:48 | 自然科学と工学

  (赤いハットの女(ひと)

Translation Communication


翻訳 「エントロピー、機能(関数)および進化:

自然化パース記号論

Entropy, Function and Evolution: Naturalizing Peircian

Semiosis

カルステン ヘルマン‐ピラース

Carsten Herrmann-Pillath

 

徒然こと2   ピラースのエントロピー論のこと(敬愛する友人YK氏への手紙) 

ピラースの「エントロピー、機能(関数)および進化:自然化パース記号論」を読む動機などを

手紙形式でかきました;

~~~~~YK様

おはようございます。

お変わりございませんか。

こちらも まあまあの日々です。

今朝は空気がどんよりした朝です。

きょうは東京も、雪模様の予報であります。

箱根湯河原箱根道は、雪で通行止めの報がありました。

 

いまどきのエントロピーの概念について

この2年ほど、注目していた文献に取り組んでみました。

人間の価値(目的)はかぎりなく超越論的な

Noumenon思考界の範疇ですが、phenomenon現象界で 

どう扱うかは、実学では経済学がありますが、哲学の基本命題です。

また、このフレームの延長として物理学ではこれをどうあつかうか。

 

歴史的には、フランス革命のころのカルノーのエントロピーの概念に

はじまり、永久機関の不可能性を証明してくれました。

これで無駄な発明努力が避けられたのですが、このエントロピーが

人間のあたまをながく悩ませました。

歴史的には、工業熱力学、熱統計力学、そして情報科学と各分野で別々の

定義があり、それぞれが嘘ではないのですが、霧を晴らすような

理論がでてこなかったようです。

自動車の燃料マイレージ、暗号解読、化学反応の可能性など

かぎりなく人間くさいところろが自然(物理的対象)との接点です。

通常は、自由意思のもとで命題を設定して対象を首尾よく操作する;

対象がきまればあとは自由意思がどうのと詮索はしない。

西欧二元論の世界です。そして科学時代がひらかれたのですが

ご承知のように人類は、そう簡単によしとは言っておられないことに気が付いたわけです。

生命科学の研究が長足の進歩を遂げていることもあり

生体の進化はなにがきめているかが、物理学の中心命題として

どうしても現れます。

幸いなことに、近年Jaynesという物理学者が最大エントロピー理論を

を発表して、その霧が晴れてきたとおもいます。

ピラースは、このJaynesの理論にひとつの軸足をおき、

もうひとつの軸足は、アメリカのプラグマティズムの祖である

パースPeirceの記号論に着目します。

対象~記号~観察者の三元論として 情報、進化、認識の構造として

あたらしいパラダイムを提案します。

JaynesPeirce;ピラースはそれを考えるヒントとしてエントロピーに

焦点をおき世界を見ようとするものです。

 

また、ピラース自身中心問題は生体のもつ行動(意識?)と遺伝子の機能で

あると思います。とくに、自己参照性へのパラドックスをどう解決するか。

さて、陽子に陰陽子、電子に陽電子が思考(記号論上)の現実で

論ぜられると、この私も、この世界と対になる 同時進行の

別の私があるかなど 死生観の刺激にもなりますね。

そういう意味で、エントロピーの科学哲学的な考察は

目的論理を考えるうえでおもしろいとおもったのでした。

ところで、著者のヘルマン‐ピラースはドイツの社会科学系の学者で

カリフォルニア大学 サール教授の哲学の影響をつよく

うけています。たまたま先年亡くなられたゲーム的社会論の経済学者青木昌彦さんの

研究グループのネットを調べているときに、このピラースのこの論文を

知りました。

動機は単純でした、青木さんがなぜエントロピーに

着目していたのかというもので、ながらく

仕事でエントロピーと付き合っていた記憶の馴染で

とりあえず趣味の時間埋めで読んだのでした。

数式をまったく使わないとどうなるかの例ですが

通常言語にすると50ページほどの原文をながくなります。

今回、結果として全訳してしまったのでこれを

朝日記に掲載する実験をしました。

ポイントは十個ほどに分割掲載したのを

読む側がいかに、一体の連続感を保ちうるかが見所です。

お時間がゆるせば、コメントをください。

ついでに、絵画も章節の仕切りとして

ふんだんに使いました。

健康にご自愛ご留意ください。荒井

~~~~

 徒然ことおわり

 


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