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つばめプロのブログ

映像制作会社つばめプロのメンバーが、日々の出来事や自然への思いなどをつづります。

梅雨の日々

2021-07-02 21:48:07 | Weblog
 関東地方は梅雨の真っただ中で連日の雨。昨日、午前中に天気予報が外れ、合間に撮影。うまく雨も表現したいのですが、機材が雨の湿気でやられ、とくに電気接点部の腐食でもう何台も修理に出した。カメラ機材をどのように雨から守りながら撮影していくか、なかなか悩みは尽きません。

 ここしばらく、連日3時起きの日々が続きました。ここ10年で一番の早起きは、照ガ崎海岸でアオバトを撮影していたときの夜中の2時(撮影現場に4時前に到着するため)。次にトビの3時半(東北で夜明けが早かった)なので3時はベスト2番目の早さ。道がガラガラなので4時前には現場に到着し、カメラを3台素早く設置。そして夕方回収、というルーティーンでしたが、残念ながら結果は出ませんでした。
 でも、3時起きは、久しぶりだし、なんかとてもワクワクして、みんなにはラインで「絶対撮影する!」って宣言したので撮影出来なかったのは残念でしたが(こればかりは生きもの次第なので)、とても充実した日々でした。

 

 
 この中に生きものがいます。さあ、どこでしょう? 

 最近、河原で見かけるバッタ。トノサマバッタよりかなり小さいし、おそらくカワラバッタだと思うのですが、よくわからない。
 河原でのんびり腰を下ろしていると、すぐ近くまでやってくる。でも、少しでも目を離すともう見つからない。
 天敵に見つかりやすい河原では、見事な擬態で身を隠すものですね!
 
 














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奥武蔵 都幾川

2021-04-23 22:27:21 | Weblog
 「奥武蔵」とは埼玉県南西部の山地や丘陵部の総称ですが、東京生まれ埼玉育ちの私にとっては、最も親しんできたフィールドのひとつです。中でも高麗川、名栗川そして都幾川は、埼玉の家から自転車で行ける距離であり、よく釣りや鳥を見に出かけた川です。この3つの川はいずれも荒川水系のお隣同士の川ですが、それぞれに特徴があります。名栗川はおもに山間を流れる渓流の様相、高麗川は山間も里山も兼ね備え、都幾川は山間よりほとんどが里山を流れるイメージです。その都幾川ですが、人の暮らしと川が適度な距離が保たれていて、自然豊かな素敵な川です。魚の種類は40種を数え、鳥もたくさん。イタチやタヌキもよく見ました。まさに人の暮らしとともに流れる昔ながらの人里の川という感じでした。

 〇制作に携わった番組のご案内です。
 NHK「さわやか自然百景 奥武蔵 都幾川」4月25日(日)朝7時45分~(放送予定)総合

 私は車中泊が苦手で(スペースもない・・・)、それなら車の横にテントを張ってしまうほうです。しばらくテントの中で寝たことがないので、今度都幾川のせせらぎの音を聞きながらテントで一晩過ごしてみたいと思います。








 
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ウグイはどこへ

2021-04-21 22:10:04 | Weblog
 20代の頃、長野県佐久市の千曲川沿いでテントを張り、暮らしたことがあります。その時、お世話になったYさんは、代々漁業権を持つ漁師でもあり、家の前の千曲川でウグイの産卵場(確か「つけ場」と言った)を作り、集まってきたウグイの一部を投網で捕獲し「ハヤ会」を開いてみんなに振舞ってくれました。Yさんが投網を投げ込むと一度に数十匹ものウグイが網にかかり、千曲川の豊かさを実感したものです。ウグイは川魚で味には泥臭さがありますが、身を開いて天ぷらや甘露煮にするととても美味しく、特にクルッと身を丸めて甘辛く煮た甘露煮は絶品で、今でも忘れられない味です。佐久にはその専門店もあり、予め電話で予約し、お土産にもよく買い求めていました。

 そのウグイが最近、激減したように思います。川の中を覗いてもウグイの姿がほとんどない。地元の川の多摩川や入間川や今回撮影した都幾川でもウグイは普通にいる魚のはずですが、ほとんどお目にかからない。そのかわり数を増やしているのがカワムツ。もちろん川は毎年のように姿かたちを変えて生きものたちにも多少の増減変化はあると思いますが、これほどまでにウグイの姿を見ないと、少し心配になってしまう。ウグイは雑食性で水質の変化にも比較的強い魚らしいので、一時の現象であることを願い、またウグイが群れ泳ぐ姿を見てみたいと思います。

 
 ウグイの産卵期を迎えた多摩川









 
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都幾川の水の流れ

2021-04-15 19:02:21 | Weblog
 東京は桜も散って新緑が眩いばかり。最近は、埼玉県の中西部を流れる都幾川にも通っていました。昨年しばらく滞在し続けた群馬の鉱泉も渓流沿いでしたし、利根川、多摩川、そして都幾川と、水があるところばかり。私は水の流れが好きなんですよね。都幾川は、源を秩父の外寄りの山々に発し、荒川水系に流れ込む川です。長さは35キロほどの川ですが、そのほとんどは山里人里を流れ、人の暮らしと自然が見事に調和した素敵な川。生き物たちもたくさん暮らしています。今の時期は、キジとウグイスがうるさいくらい鳴いています。鳥たちはもうすぐ巣作りに掛かる繁殖期なんですね。

 それと、目につくのが、河原や岸辺でテントを張り、自然を楽しむ人たち。なかにはバイクで来て、バイクをテントの支柱のひとつとしてテントを張る人もいます。遠目から見ると、バイクと人とテントがこじんまりと一体化しているなあと思う。自然を楽しむスタイルもいろいろあっていいと思います。夕方にはカジカガエルが鳴き、夜にはフクロウが鳴くこともあるでしょう。ゆっくりと川の自然を楽しんでくださいねと思いつつ、お邪魔にならないよう、撮影場所を移動する私でした。


清らかな流れの都幾川










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川のナイトウォッチング

2021-03-28 21:02:54 | Weblog
 最近、夜の川に出かけ、魚を見てきました。「夜の川の中は面白いですよ」と専門家の方に言われて、一度行ってみようと思ったのです。現地に7時に着き、早速、ライトで夜の川の中を照らしてみましたが、まず驚いたのは、魚の数の多さです。昼間は、ほとんど見られない場所でも、たくさんの魚を見ることが出来ました。それと、魚の種類の多さ。また、動きも活発で、生き生きと動き回っていました。なるほど、夜の川の中が面白いのが、よく分かりました。これからは、時々出かけてみようと思います。

 
 夜の川の常連ヒガシシマドジョウ。昼間は砂の中や落ち葉の下にいますが、夜になると活発に活動する、私の好きな魚


 ●再放送のお知らせです。
  再放送のお問い合わせが多かったアオバトの番組ですが、下記に再々放送されるようです。
  3月30日(火)午後2:05~NHK総合 ダーウィンが来た!「動物たちが大集合 密着! 森の水たまり」











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自然豊かな利根川下流

2021-03-05 22:02:52 | Weblog
 今日は二十四節気の啓蟄。「冬ごもりの虫たちが出てくる日」だそうです。最近は、日も長くなったこともあり、毎朝5時に起きてフィールドに出ています。通っている場所はおもに川なので、カゲロウなどの虫たちが水の中から出てきて、それをセキレイたちがさかんにフライキャッチしている姿を目にします。それをアップではっきり撮影するのは、結構大変なのですが。

 ここ数日、「コジュケイが大声で鳴き始めた」「ウグイスがあちこちで鳴き始めた」「セキレイたちが小声で囀りはじめた」「カワセミたちがさかんに追い合いしている」「エナガが巣作りを始めていた」「イタチの姿をよく目撃する」などを見聞きして春を感じています。生き物たちの行動もガラリと変わり始めました。季節はもうすっかり春ですね。

 〇制作に携わった番組のご案内です。
  NHK「さわやか自然百景 利根川下流」3月7日(日)朝7時45分~総合&BS4K

 利根川の下流部は汽水域なので魚が豊富で鳥たちがたくさん。カモや水鳥も数万羽が羽を休めています。そして何よりも私の好きなタカの仲間のチュウヒが多い。利根川流域はとても自然が豊かでした。一部猟区なのは残念ですが、いつか全面禁漁区になればいいなと思います。











 
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アオバトたちと再会を楽しみに

2021-01-28 20:05:24 | Weblog
 長期にわたる撮影中、地元の方々には大変お世話になりました。ある時は村の駐在さんが様子を見に来てくれました。また、山道の途中で車のタイヤがバーストし、タイヤを交換していると、近所のおばあちゃんが「まあ、大変、お茶でも飲みなさい」とお茶をご馳走になったり、猟友会の方が軽トラでしか通れない村を一望できるとっておきの場所に案内してくれました。毎日元気な姿を見せてくれたアオバトたちは、今は山を下り、各地でひっそりと暮らしています。年が明けてまもなく、友人のNカメラマンが「街の中の公園でアオバトがいたよ」と教えてくれました。そこは、私の家から車で10分ほどの街の中心部の公園です。そのアオバトは、もしかしたら、あの森で会ったアオバトかもしれません。

 アオバトの世界の分布を調べてみると、日本とその周辺のわずかな地域に限られています。あの緑色の美しいアオバトは、日本の森に適した日本を代表する生きもののひとつなんですね。
 今回も、たくさんの皆様に見ていただき、どうもありがとうございました。私たちとアオバトの付き合いは、これからも続きます。また、アオバトたちの元気な姿を皆様にお届けしたいと思います。


 〇番組再放送のお知らせです
  NHK「ダーウィンが来た! 動物たちが大集合 密着!謎の水たまり」
  1月30日(土) 午後3:05~3:33 総合


 
 謎の水たまりのある沢

 
 アオバト、クマタカ、テン、シカ・・・たくさんの動物たちがここに集まる

 
 クマタカとアオバトの攻防






 
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アオバトたちとの約束

2021-01-23 19:54:12 | Weblog
 海のアオバトを撮影しているときは、毎朝2時に自宅を出発、現場には4時前に着いていました。まだ暗い海岸沿いの遊歩道に、早くも一人の姿を見つけます。コマタンのメンバーで、毎日アオバトの飛来数をカウントしているYさんです。「おはようございます。いつもお早いですね」「そちらも。毎日毎朝ご苦労様です」。ここ照ケ先海岸のアオバトは、前日から近くの山にお泊りして夜明けとともに海水を飲みに来るので、夜明け前から待つことが必要なんだそうです。私も、朝一番から観察していないと、その日のアオバトたちの行動がつかめません。朝の行動を把握していないとその日一日が無駄になりかねませんから、お互いどうしても早起きになります。

 森のアオバトの撮影も「行動を把握する」ことから始めました。行動を把握すれば、アオバトたちに迷惑をかけることがなくなりますし、それは、撮影にも100%反映してきます。私たちは撮影取材当初、まずは「行動を把握する」ことに全力を挙げました。一方、分からないことや疑問が生じると、すぐにコマタンのメンバーに電話し、状況を説明し、いろいろと意見を交わし貴重なアドバイスを頂きました。そして、2週間が過ぎ、ようやくこの森のアオバトたちの行動がつかめました。なんと、照ケ崎海岸のアオバトとここの森のアオバトとは、決定的な行動の違いがあることが、判明したのです。
 私は、それを知り、長年この森でアオバトを見守り続け、一昨年惜しくもお亡くなりになった黒沢さんの一言を思い出しました。「この森のアオバトたちと仲良くなるのには、秘訣があるんだよ」。

 その秘訣を知り、私たちは鉄則を設け、アオバトたちと約束をしました。その鉄則と約束を、私たちは、一日も欠かさず守り続けました。だからこそ、アオバトやクマタカや、多くの動物たちが、私たちの前であるがままの自然な姿を見せてくれたのだと、私は、信じています。
 放送は、明日です。ぜひ、ご覧いただければ幸いです。

 

 
 アオバトが来る谷あいの深い森

 
 長年、アオバトを見守り続けたオヤジさんと









 
 
 
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生き物たちの大切な場所

2021-01-22 19:37:51 | Weblog
 森で暮らすアオバトですが、秋から冬にかけては平地に下り、都会の公園でも見られたりします。その時のアオバトは、人をあまり警戒せず、地面でドングリを食べたりしています。ところが、春から夏にかけての繁殖期は、深い森で暮らし、遠くに人の姿を見ただけで警戒し、葉の陰にかくれてじっと動きません。そのギャップは、本当に同じ種類の鳥?と思うほどです。どうしてこんなにも生態が変わってしまうのでしょう。

 そして、警戒心の強い春から夏の時期に、どうして人でにぎわう照ケ崎海岸のようなオープンで時には波が荒れ狂う危険な場所に来て、わざわざ海水を飲むのでしょう。春から夏の時期、森のアオバトも、まるで何かに引き寄せられるように森の鉱泉を飲みに来ます。その姿は「美味しそうにごくごくと」と言うよりは、私が見る限り「心も体も渇望してとにかく飲む」のように感じます。それほどまでにアオバトが欲しがるものとは、いったい何なのでしょう? それは、春夏と秋冬で生態が変わることと、海水と鉱泉に共通して含まれている物質に関係がある、と私は思います。

 アオバトをはじめ生き物たちには拠り所とする、かけがえのない、大切な場所があります。その存在を、私はとても尊いものであると思うのです。

 














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森のアオバトの撮影に挑む

2021-01-17 18:52:45 | Weblog
 私が、どうしても撮影してみたい鳥の中に、森のハトのアオバトがいました。夏の間、深山幽谷で暮らす森のハト。たくさんある日本の野鳥図鑑にもその生態は謎とされ、巣での子育ての画像は見たことがありません。そんな森のアオバトに初めて挑んだのが、今から17年前の2004年、場所は秋田の森吉山です。

 森吉山のブナの森にアオバトが暮らしていることを知った私は、どうしてもアオバトが鳴いている瞬間を撮影したくて、アオバトが来そうな木の近くにブラインドを張り、待ち続けました。そして、待つこと2週間。ようやくアオバトが鳴く瞬間を近距離から撮影することに成功したのです(その映像の一部は森吉山にある環境省森吉山鳥獣センターで今も見ることができるはずです)。「あの、アオバトが鳴いている映像、あれは良かったですなあ」森吉山鳥獣センターの設立に心血を注がれた泉祐一さんのこの一言は、今も忘れていません。

 それから5年後のある日、私は、神奈川の照が崎海岸で海のアオバトを観察している「こまたん」(グループ名)のメンバーにお会いします。話は、アオバトの鳴き声の話になり、メンバーのお一人が「じつはアオバトが鳴いている映像が見られる場所があると聞き、私はわざわざそこまでその映像を見に行ったんですよ」と言われたので、私が「その映像とは、秋田森吉山鳥獣センターのでは?」と言うと「そうです。よくご存じですね」「いやあ、あれは私が撮影したのです」「ええっ!本当ですか?やっぱりご縁ですねえ」となったのです。そして、アオバトは、日本各地の海岸や森や牧場などで吸水行動が目撃されていることを教えていただいたのです。思えば、あの時の、こまたんの皆さんとの会合が、今回の森のアオバトにもつながっているのでした。


 ●制作に携わった番組のご案内です
  NHK「ダーウィンが来た! 動物たちが大集合 密着! 謎の水たまり」
  1月24日(日)午後7時30分~ 総合


 
 環境省森吉山鳥獣センター(HPより)

 
 アオバトがすむ秋田森吉山ブナの森











 

 
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