団塊世代のごまめの歯ぎしり

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親友の自殺

2023-11-27 15:11:27 | 友人

親友の自殺

2007年10月10日(水)


 ちょうど1か月前になるが、9月10日から16日は、「自殺予防週間」だった。
 内閣府自殺対策推進室の広報によると、「自殺や精神疾患についての正しい知識と普及を図り、これらに対する偏見をなくすとともに、国民に、一人ひとりが自殺予防の主役であることを示し、自殺を考えている人を一人でも救い、我が国を「生きやすい社会」に変えていく気運の醸成を図りたいと考えております。」ということだ。

 私には、親友を自殺で失うという苦い経験がある。
 2002年3月8日、彼の奥様から電話があった。「主人が死んだので、明日葬儀がある。」ということだった。その時は死因についての詳しい説明はなかった。

 翌日の9日、葬儀会場に行き、奥様から衝撃の事実を聞かされた。マンションから飛び降りたというのだ。その瞬間私は心の中で、「おまえ、なぜそんなことをしたのだ!なぜ、僕に言ってくれなかったのだ!」と叫び、泣き崩れた。

 彼とは中学校1年のとき登山クラブで知り合い、それ以来ずっと親しくしていた。
 彼は父親が医者だったこともあり、医学部を目指していたが、医学部には行けず、獣医科大学に行くことになった。そのころから、彼の苦悩が始まったのだろう。
 二十歳前にアルコール中毒になるやら、職場も転々とするやらし、死直前には精神疾患のデイケアも受けていた。

 実は、自殺する2週間位前に、彼から電話があったのだ。何を話したかも忘れたくらい大した話をしたわけではなかった。
 しかし私は、その話しぶりに何か「違和感」を感じた。その時はそんなに気に留めなかったが、彼は私に「別れのあいさつ」をするつもりだったのではなかろうか。
 
 先の内閣府の広報にあるように、「自殺や精神疾患についての正しい知識」を私が身に付けていたなら、その時の電話の僅かな兆候も見逃さずに、私が何らかの対応ができていたかも知れなかったのだ。私の無知と不明を悔いるばかりである。

 


then then 通じなかった

2023-11-25 10:16:11 | コロナ

then then 通じなかった

2023年11月25日(土)

 

 ピアニストで指揮者のウラディーミル・アッシュケナージの演奏を2回聞いたことがある。1回目は、1970年頃で、2回目は、1998年5月18日(私が50歳)である。

 私は、演奏会に行くことが多い方だとは思うが、サインを貰うとかで楽屋に奏者を訪ねるということまではしたことがなかった。しかし、2回目のときは、アッシュケナージに会って話をしてみたい、と強く思った。それは、1回目のとき、印象深いことがあったからである。

 アンコールが終わり、サイン会は、楽屋ではなくロビーであった。多くのファンと一緒に並び、ドキドキしながら、自分の番が来るのを待った。いよいよ私の番になった。まず、「マエストロ」と切り出した。後は英語でどのように言ったかは、恥ずかしくて、ここでは書けないので、日本語で要訳する。

 あなたは、1970年頃、広島で演奏をしたことがある。広島市公会堂という所でだ。外山雄三との共演だった。

 アッシュケナージは、ファンのために次から次と忙しくサインをし続けていたが、「トヤマ」という言葉に、少し顔を上げ反応を示した。私は続けた。

 休憩時間に、ある女性がステージのところまで来て、そして、ピアノを見て驚いた。そのピアノはヤマハだったのだ。彼女はスタインウェイだと思ったのではないかと思う。あなたが、ヤマハをスタインウェイのように美しく弾いたからなのだ。

 すると、アッシュケナージは、「スタインウェイでしたよ」と言った。

 私は、とっさに頭が混乱して、言葉を続けることが出来なくなった。それでなくても、多くのファンが並んでおり、私がアッシュケナージを独り占めすることはできない。「サンキュウ」と言って、やむなくその場を去った。

 注 1970年のピアノは「ヤマハ」で、「スタインウェイ」のように弾いた。 1998年のピアノは「スタインウェイ」。

 後から考えて、アッシュケナージは1970年の時のピアノではなく、今日のピアノのことだと勘違いしたのではないか(いや私の英語が勘違いさせたのだ)と気づき、「今日のピアノではなく、1970年のあの時のピアノのことですよ」という趣旨で、「then」と言えばよかったのだ。

 「then」という言葉がとっさに出なくて、アッシュケナージに最も言いたかったことが「ゼン ゼン」通じなかった。

 

 

 


絵の女

2023-11-24 15:33:38 | コロナ

「モディリアーニの絵の女」

2023年11月24日(金)

 

 私の目の前に座っているこの女は、アルコールの影響で上気しているのか、それとももしかして、私を見てうっとりしているのだろうか。物憂い虚ろな目は、確かに私を見ている。がしかし見つめているのは私の後ろの虚空だ。

 私はモディリアーニの絵の女を思い出した。その女の目には瞳は描かれていない。丁度この女のように虚ろな目をしている。そして、その絵を見ている者を見ているようであるが、やはり見つめているのはその先の虚空なのである。

 私は、身動き一つせずに虚空を見続けるこの女に触ってみたいという欲望を抑えることができなかった。それは、私の欲望を満たすだけではない。この女を悦楽で満たそうと思ったからである。

 指を櫛のようにし、髪を梳かしてみる。芳しい香りが指から伝わってくるようである。ゆっくり、ゆっくり、時には耳朶にもかすかに触れてみた。大概の女は耳朶に触れると、喘ぐような息を吐くが、この女はピクリともしない。

 うなじまで髪が伸びているが、ここは触らない。うなじに触るのは、女をいかす時の切札としてとっておきたいからだ。

 私は、次に顔を愛撫してみることにした。この女の額に指を当て、眉にそって指を動かし、そのまま目の周りをかすかに撫でた。鼻は少し摘まんでもみた。それでも、反応がない。

 次こそ、この女は私の愛撫に反応を見せるのではなかろうかと、最後に頬を伝いこの女の唇に指をあて、唇に沿って撫でた。しかし、依然としてピクリともしない。一体この女には神経はあるのか! 血は通っているのか! 焦った私は、この女の唇に私の唇を押し当てようと、この女の顎を持って引き寄せようとした。

 「もしもし、もしもし、お客さま、お客さま、作品には、お手を触れないようお願いします。お手を触れないようお願いします。お客様!お客様!」スタッフの声に、私は、ハッと気が付いた。な、何ということだ。私はモディリアーニの絵の女を触っていたのだった。

 私は、私をして妄想の世界に引きずり込む、この女の魔力に、心底震えあがった。

 

 


プロフェッショナルケア

2023-11-22 16:24:59 | 病気

プロフェッショナルケア

2023年11月22日(水)

 

 疲労感で診療所の椅子にグッタリでありました。約1時間身体が硬直していたんですよ。スタッフが遠慮会釈なしに、ゴリゴリやるんですワ。ありゃ、拷問でありますな。しかし、この「拷問」も高い思想性があれば、耐えることができるのであります。「高い思想性」とは、歯周病で歯がポロポロ抜ける方がもっと恐~い!

 転機は、70歳の節目検診でした。近所の歯科医院で検査をしてもらったところ、歯周病と診断されました。それはいいとして、その歯科医師が歯周病の治療と称して1週間毎に通院を求め、6回を数えることになったんです。さすが、歯石を取るのに6回以上ってあり得ないでしょ!直ぐ止めました。ということで、歯科医院選びは大切であります。

 余談になりますが、職場で定期検診を受けていましたが、歯科も本当はmustと思います。もっとマストはメンタルの検診です。検診センターの医師によると、メンタルの検診って金がかかるんだそうであります。しかし、今職場での“メンタル問題”はそれ以上にマイナスになっているような気がします。

 歯科医院を替えて以降は、3か月に一度のプロフェッショナルケア(PC)を受けています。皆さんPCを受けていますか?マストですよ。

 あっ!参考までに申し上げますが、私しゃ、80歳で歯32本の見込みです。(ハハハッ)


株式数比例配分方式(廃止)

2023-11-21 07:26:27 | 経済

株式数比例配分方式(廃止)

2023年11月21日(火)

 

 「株式数比例配分方式」。何のことか知りませんでした。昨日までは・・。

 トヨタの配当金が、D証券の私の口座に振り込まれていたんです。これまでは、郵送により配当金の知らせが来ていたのになぜ?

 D証券に尋ねると、「株式数比例配分方式」により、自動的に振り込まれることになっている旨。ただ、私はその手続きをした心当たりがない旨回答すると、「他の証券会社で手続きをしていませんか?」と宣われたのです。

 そういえば、N証券に口座開設をする時、認識のないママにその選択をしたようであります。

 廃止してくださいと言うと、今年は損失があるので、配当金の源泉徴収分は、年末の〆の時に計算して、来年早々払い戻すと言います。

 でも、数年度に渡る損失繰り越しに対応できないのでは?と尋ねると、そのようで、改めて廃止を求め、その手続きをしてもらった次第です。

 配当記については、紙の通知が来て、郵便局の窓口で受け取った方が、いわゆる「見える化」で分かり易いという、アナログ~な人間なのであります。

 このデジタルの時代、それに疎外されて、アナログ~の世界も徐々に狭まれて、・・とここまできて、それって人権侵害じゃなかろうかと、息巻いているのであります。。