データを信じるな。数字のマジック

発表されたデータや数字をそのまま受け止めると危険。
ちゃんと分析したら、そのデータの数字が実は大した事が無かったりする。
データや数字を鵜呑みにすると勘違いする。
今回はその一例。

昨年海外から関西に訪れた外国人観光客の経済効果は4845億円。
関西の経済界などがつくるアジア太平洋研究所が発表した記事が朝日新聞に載っていた。

2013年に日本を訪れた外国人観光客は1036万人。
外国人が近畿2府4県で使った宿泊費、飲食費、交通費等を2713億円と推定。
この推定の根拠もよくわからないが、「これは近畿の消費総額45兆円の約0.6%にあたる」って。
まずビックリ！少なっ！たったの0.6%？
この少ない金額を割り出すためにどんだけ無駄なお金と手間を使ってるんだろう？
その対費用効果は一体いくらなんだ？

で、その観光外国人が買った商品やサービスを含めると4845億円なんだとさ。

これだけみたら「あー凄い額のお金を日本に落としてくれたんだ」なんて気にもなるが、ちょっと待てよ。
日本を訪れた外国人観光客は1036万人。使ったお金が4845億円。
って事は単純計算で一人当たり46,766円。
宿泊費、飲食費、交通費等が2713億円。これも単純計算で割り出したら一人当たり26,187円。
ってことは、買い物や娯楽施設での消費は一人当たり20,578円。
おいおい、少なすぎないか？
心斎橋で薬やおむつを買いまくってる中国人や、梅田のヨドバシで炊飯器等を大量買いしてる奴も含めてこの数字か？
USJに行くと一人当たりいくらかかる？買い物、お土産にはいくら使ってる？

この計算は日本に来た外国人を元に割り出してるから、本来近畿だけの数字じゃない。
って事は近畿に落としたお金は実際はもっと少ないって事だ。
それでも無理矢理このまま計算してみて、外国人観光客が日本で使ったお金が一人当たり46,766円。
宿泊費、飲食費、交通費、物品購入費、施設費、サービス費あわせて4万7千円弱だぞ。
あまりにも少なすぎないか？
日本人が海外に行って、宿泊費を含めて5万円しか使わなかったなんて話は殆ど聞かない。
貧乏旅行のバックパッカーや、アジア圏の後進国への旅行でさえもっと現地でお金使ってないか？

このくらい小さな金額しか落とさない外国人観光客を、これからも重宝しなければいけないのか？
中国や韓国から来た来日観光客のために、日本は地下鉄や地下街の案内にハングル語、中国語でわざわざ表記してあげてる。
人ごみの中で傍若無人に振る舞い、通行の邪魔をする奴ら。
ハイエナやイナゴのようにおむつや生理用品、薬を買いあさってる奴ら。
一人当たりたった2万円しか物を買ってくれない奴らのためにどこ迄お人好しな事をしなければならないのだろう？

だいたいこのデータ集計の基本、近畿を2府4県でって所から間違ってる。
近畿って京都=畿の近くって意味だから正確には、京都を中心に大阪、奈良、兵庫、和歌山、滋賀、三重、福井、香川だ。
天気予報はこの地域をちゃんと含んで発表してるぞ。