GACKTがパリで人種差別に遭う

GACKTがパリで滞在したホテルのレストランで人種差別に遭ったらしい。
その時の対応と感想がブログに掲載されてるが、「さすがGACKT」と思った神対応。

GACKTが朝食をとろうとホテルのレストランに行き、入り口付近の眺めのいい席に座ったら、ボーイに「奥へ行け」と言われた。
客は他にいないし「外の景色が見たかったボクからしたら　入り口の景色が見える席が良かったな・・・」と思いながらも移動。
仕方なく席を移ると、後から来た白人客が、ＧＡＣＫＴがさっきまで座っていた席に着いた。店員は何も言わなかった。
その後、アジア人客がまた入り口近くの席に座ろうとしてＧＡＣＫＴの近くの席を指示され、次に中国人の団体客がやはり同じ目に遭った。
奥の席はアジア系の客で埋まり、さらに入って来たアジア人は白人客の近くが空いているにもかかわらず入店を断られた。
その光景を目の当たりにして、ＧＡＣＫＴは「これ？ものすごく分かり易い差別だ」と確信した。

まさか自分がこんなあからさまに差別を受けるとは思ってもなかったから、笑ってしまったらしい。

で、面白いのがこの後の行動。
一旦店を出て、もう一度再入店。今度も入り口近くの席に座った。
案の定店員がやってきて「向こうに座れ」と“アジア人席”を指差した。ＧＡＣＫＴは笑顔で「なんでだ？分かり易いように説明してくれ」と言った。（GACKTはフランス語ペラペラ。ちなみに広東語も喋れるらしい）
まさか日本人（東洋人）がフランス語で反論してくるとは思わなかったんだろう。店員が口の中で何かモゴモゴつぶやいたので「大きい声で、わかりやすく言ってくれ」と再び追い討ちをかけるように説明を求めたら、店員はあきらめて去っていったとの事。

ＧＡＣＫＴがこんな行動をしたのは日本ではどこにいってもVIP待遇されるからじゃぁ無い。よく芸能人や有名人が店の待遇なんかをつぶやいてるが、そんな「何様？」って態度なツイートやブログだとすぐ炎上する。が、多分GACKTは店でそんな「俺を誰だと思ってる？」なんて態度は取った事無いと思う。見た事は無いけど。GACKTの今迄の言動から判断してそう思う。

GACKTは、マナーの悪い中国人団体客もいることも指摘。ホテルの方針についても「誰がマナーが守れて、誰がマナーが守れないなんて、瞬時にわかるわけがない」、だから肌の色で“区別”したのだろうとも書いてる。
そして「最近の日本人もマナーのないヤツが多いだろ？国の問題じゃない」。

実際いろんな国で黄色人種は差別を受ける。気づかないフリをしてるが、結構ぞんざいに扱われる事は多々ある。
N.Y.のブルックリンの橋を渡った所にあるマンハッタンの夜景が見れるレストランでも、日本人（黄色人種）がテラス席に座れる事はまず無い。5番街のブティックでも英語が喋れない客は後回しにされる。
でもね、仕方が無いのよ。バブル時期に海外旅行行った日本人の殆どは、マナー悪かったもの。
ホテルのロビーを浴衣でうろつく。高級レストランで大声で騒ぐ。有名ブティックで値切る。
その国の文化への尊敬なんてこれっぽっちも無い。好き勝手にふるまってたもの。

今、日本に観光で来てくれてる中国人や韓国人のマナーの悪さを指摘する日本人は多い。
大声で騒ぐ。団体で道を塞ぐ。商品を好き勝手に触る。値切ろうとする。どこでも座る・・・。
でも、これってちょっと前の海外での日本人の行動と変らないんだけどね。
そしてGACKTが言うように日本人でもマナーの悪い奴は今、どんどん増殖中。
電車で降りる人より先に乗ろうとする奴。スマホ見ながら歩いてぶつかってくる奴。煙草やゴミをポイ捨てする奴。子供が泣きわめいてるのにあやしも諭しもせずほったらかしの親。

人種差別は簡単な問題じゃない。肌の色、言葉、文化、宗教、教育、習慣。
異なる生活環境で育った人達がグローバルな世界に踏み込む場合は、スタンダードなマナーとルールを守ら無ければいけない。
そうやって国レベルで上げていかないと世界的には認知されない。
まだまだ日本人の世界での認識は東洋の島国でしかない。お隣の大国中国とひとまとめにされてる場合が多い。（日本人が中東や西欧、南米、アフリカをひとまとめにしてしまうように）

「差別を受けた」とか言ってムカついててもしょうがない。今、すぐ「セクハラだ」とか「モラハラ」だ、「パワハラだ」って喚く馬鹿が多いけど、された事もそうだが、自分の行動も見直した方がいい時期にきたのかもしれない。