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GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

相変わらず美味そうに食う井之頭五郎

2021-01-02 17:55:42 | MUSIC/TV/MOVIE

年末は紅白だ、ガキ使だって世間では騒いでたけど、孤独のグルメでしょう。

ただ単に松重豊演じる井之頭五郎が店に入って飯を食う。ただそれだけのドラマだが、「深夜の飯テロ」とさえ言われるくらい美味そうに食うその姿にファンは多い。もうかれこれSeason8と続く人気ドラマだ。

season5の後、2016年正月に「お正月スペシャル」として真冬の北海道・旭川出張編、8月に真夏の東北・宮城出張編、2017年正月スペシャルで「井之頭五郎の長い1日」と続き、Season6が4月から放送され年末に「大晦日スペシャル」として「瀬戸内出張編」が放送。

2018年4月にseason7、年末には「京都・名古屋出張編」、2019年4月にseason8、年末は「成田〜福岡〜釜山弾丸出張編」と続き、今年2020年はコロナの関係かseason9は制作されなかったが、年末スペシャルは制作された。大晦日スペシャル「俺の食事に密はない、孤独の花火大作戦」が放送された。

 

今回のスペシャルはこのコロナ禍の苦境に耐え、頑張ってくれてる飲食店を応援しようってテーマだ。

「4人以下の会食で」とか「密を避けて」は孤独のグルメには関係ない。だってもともと松重豊演じる井之頭五郎は一人で食事を楽しむんだもの。「アルコールが入るとリスクが」てのも関係ない。主人公は下戸だもの。

 

ただ今回気になったのは、これでラストなのかな?って思わせるシーンがちょっと多かったこと。

あっ!ネタバレ結構含まれるから「まだ見てない」って人はこの先読まないようにね。

 

孤独のグルメでは実際に実在する店を使うのだが、再来店することはほぼ無い。

神回と言われるseason1第8話で登場した川崎市八丁畷の焼肉屋は、2017年正月スペシャル「井之頭五郎の長い1日」でちょこっと出てきたが、店が満員で入れなかった。

それなのに今回、冒頭からいきなりseason1第話で登場した池袋の汁無し担々麺の店から始まった。中国人風店員の「カライヨ(辛いよ)」も健在。

 

そしてオープニングテーマ。

タイトルバックに谷口ジローさんの漫画を使い、「時間や社会にとらわれず、幸福に空腹を満たす時、束の間彼は自分勝手になり自由になる。誰にも邪魔されず気を使わずモノを食べるという孤高の行為。この行為こそが現代人に与えられた最高の癒しと言えるのである」と野田圭一さん(season1,2,4は柏木厚志)のナレーションと共に流れるこのオープニングテーマは、各シーズンごとに違う。

でも、今回は明らかに毛色が違うの。なんかオーケストラ風の壮大な感じでちょと違和感あり。

「TOKUSATSU GORO」ってタイトルはなんか意味があるのかな。

 

今回、大倉孝二から依頼された父へのサプライズ花火の企画を、友人から押し付けられ断りきれない松重豊は、洋食屋のハンバーグを楽しむ。近くにあったら是非行きたいお店だ。

頑固で愛想のない花火職人(花火師)高橋克実に翻弄されつつ、津田寛治が店主の川崎の焼肉屋でも舌鼓。焼き肉は特に美味しそうに描写されるからたまらんねぇ。

 

そして会場となる秩父に向かい昔ながらの中華料理店に入る。料金が昭和で止まってるような町中華(値上げすると大女将が計算できなくなるからだそうだ)・餃子紫苑。

大女将が注文を受けてから皮から手作りしてくれる餃子を頼む。ここでseason5第10話で腰痛で入院した松重豊に医師の北村有起哉が伝授した餃子のタレ、酢に胡椒ドバドバが実践される。ファンにはコアでたまらない描写だ。

で、いつものように「おいおい、それ全部食えるのか?」ってくらい頼んで食う。相変わらず美味しそうに食う。見事な食べっぷりだ。もちろん途中に入る心の声も健在だ。

そして当然のように完食。最後のウーロン茶や水をググイィーっと飲み干して「ごちそうさま」。

 

いつもならこのあと店を出て家路または次の仕事に向かう五郎さんにエンドロールが重なり、エンディングテーマ(五郎の12PM)が流れるのだが、今回はちょっと違った。

店を出たところで携帯が鳴り、サプライズ花火が中止になった連絡が入る。安堵した松重豊が向かったのは、なんとさっきの中華料理店。

「あら?お忘れ物ですか?」と池津祥子に聞かれ「いや、食べ忘れを・・・」って。戸惑うのを尻目に「ラーメンください」って、おいおい、どんだけ食うねん。

更に最後に「僕も肉天ぷらください」って、まだ食うんか・・・。

 

でもまぁ今回も相変わらず美味しそうに食ってくれる。気持ちいい。

なかなか外食も憚られるご時世だから、せめて人が食べてるの見て満足しなきゃね。

 

これだけ美味しそうにむしゃむしゃ食べてくれるドラマは他に無いなぁ。

孤独のグルメがヒットしてから食事ドラマは結構増えたが、どれもまだまだだ、足元にも及ばない。

 

似たように一人で飯を食う「絶メシロード」という番組が同じくテレビ東京で作られてるが、全然ダメ。絶飯店(今後後継者とかいなくて寂れていったり閉めるであろう食堂など)を探して食べるのだが、主人公演じる濱津隆之に「まず髭を剃れ!」と言いたい。髭が邪魔で口元が汚く見え、食ってる飯(及びおかず)が全然美味そうに見えないのよ。

このドラマには山本耕史も何回か出演して、絶飯食べてたけど、うーん、ダメだな。ちっとも「俺も食べてェ〜」って思わないのはなんでだろう。

伊原六花を主役にした「どんぶり委員長」というドラマもこれまたテレ東で作成されやが、もはや問題外である。柳の下のドジョウ狙いか?ってくらい。美味しそうに食べるのはバラエティ番組でも難しいんだからさ。

 

唯一、「ワカコ酒」くらいか。武田梨奈主演のこのドラマもマンガが原作だが、こちらも現在season5。2020年末には「飛騨酒造めぐり」が2夜連続放送された。

ただこちらは食事よりお酒がメイン。日本酒や焼酎、ビールにワイン、お酒に合う食事=肴/アテであるので、食べっぷりというよりは飲みっぷりだね。

 

ちなみに今回気づいたのだが、どうやら松重豊はキュウリが苦手みたいだ。

今回のスペシャルで、洋食屋にて漬物3種が出てきたが、高菜と沢庵は茶碗に入れたがしば漬け(キュウリの漬物の赤いの)は入れなかったので確信した。

これまでも和え物やサラダに入ってるキューリは感想(心の声)もなしに食ってたことあるから、ちょっと「?」って思ってたんだけどね。

まぁ、苦手なもの、嫌いなものは誰にだってあるよな。

「苦手だ」とか「あまり好きじゃない」って言うとすぐ「美味しいのに」とか「人生半分損してる」とかマウント取って言う奴いるけど、あれってなんなん?ほんま大きなお世話だわ。

 

好きなものを好きなだけ食う。

2021年、昨年に引き続き「密だ」「ディスタンスだ」「消毒だ」ってなるんだろうけどさ。

食堂をはじめ飲食店の皆さんは大変だろうけど、頑張ってね。

早く元に戻って欲しいね。