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バーボングラス片手のロックな毎日

実写化が大流行りだ3 映画編2 空母いぶき

2019-04-27 00:38:50 | BOOK/COMICS
漫画や小説が実写化されるとき、原作ファンは賛否両論。
「このキャスティングはないわぁ」とか「この話は是非入れてほしい」とかね。
挙句にはもし自分が監督で実写化するなら、この役はこの人で、この役はこの人がいいなって空想を膨らませる。

だから実際、原作越えっていう作品はそんなに多くない。原作を知らない視聴者には好評でも原作ファンの目は厳しいからね。だって基準が原作なんだもん。それをどうリアルに再現(実写化)したかって視点だからね。

そんな中でも「よくもまぁ、この作品を実写化しようとしたなぁ」ってものがある。

『JoJo(山崎賢人主演/原作荒木飛呂彦)』

『宇宙戦艦ヤマト(木村拓哉主演/原作松本零士)』

みたいに「アニメならまだしも実写か?」「無茶や」「やめとき」「絶対コケるで」ってのもある(小栗旬主演のルパン三世もこれに入る)。

原作の世界が壮大であればあるほど実写化は難しい。
でも中には
『るろうに剣心(佐藤健主演/原作和月伸宏)』

『銀魂(小栗旬主演/原作空知英秋)』

『21世紀少年(唐沢寿明主演/原作浦沢直樹)』

などのように「あてがき?」っていうくらいキャスティングも見事な実写化もある。
これらに共通してるのは「欲張らない」ってこと。
2時間くらいの映画で描けるのは原作の一部だ。だから欲張って色々盛り込んじゃうと「あのシーンをなぜ入れないんだ」とか「あのセリフがポイントなのに」なんて声や、「詰め込みすぎ」と不評になってしまうのよ。
だから、もう最初から『寅さん』のようにシリーズ化するくらいのノリで作る方がいいと思う。

さて、そんな中で5月24日に『空母いぶき』が公開される。

原作はかわぐちかいじ氏の漫画で、沖縄のある島が某共産大国に上陸され制圧されるのを助けるために自衛隊が出動する話だ。まぁこれをよく実写化できたなぁってくらいスケールの大きな話なんだが、それだけに期待してしまう。

キャストも超豪華。西島秀俊、佐々木蔵之介、佐藤浩市、本田翼、玉木宏、市原隼人・・・。

漫画の実写映画化は珍しくもないが、今回は映画のスピンオフをあえて漫画で描くという逆バージョンもされる。この『エピソード0』を、原作作家のかわぐちかいじ氏が描くというから面白い。


さらにビッグコミック誌の表紙には映画出演者が登場。
今回は玉木宏だ。


玉木宏は今クール、テレビ東京系で『スパイラル〜町工場の奇跡〜』に主演してる。この『スパイラル〜』は真山仁氏原作の小説『ハゲタカ4.5 スパイラル』を実写化したドラマで、ちょっと前に綾野剛が主演した連ドラ『ハゲタカ』シリーズのスピンオフだ。

『ハゲタカ』は鷲津(綾野剛)視点でのファンドの世界を描いた話だが、こちらは芝野(ハゲタカでは渡部篤郎が演じてた)が大手銀行を辞め企業再生人として奔走する話だ。

視聴率はあまり良くないらしいが、かなり面白いドラマなんだけどなぁ。このテレビ東京のBiz枠では、江口洋介主演の『ヘッドハンター』、中村トオル主演の『ラストチャンス(江上剛原作)』、唐沢寿明主演の『ハラスメントゲーム(井上由美子原作)』など、秀逸な実写化ドラマをやっている。

『空母いぶき』主演の西島秀俊も、今クール『きのう何食べた?』で主演してる。

よしながふみ氏原作漫画の実写化で、ゲイのカップルの同棲(?)や日常を描いた作品だ。よしながふみさんの漫画は、これまでにも『大奥』(二宮和也・柴咲コウ/堺雅人・多部未華子/菅野美穂)が実写映画化されてる。


話がだいぶ横道に逸れてしまったが、実写化でも面白い作品はいっぱいある。
『空母いぶき』もかなり期待できるんじゃないかな。楽しみだ。






実写化が大流行りだ2 映画編 キングダム

2019-04-26 15:14:45 | BOOK/COMICS
テレビドラマもそうだけど、映画も最近は漫画や小説の実写化が多いね。
実写化は良くも悪くも原作ファンからは色々言われるけど、パターンとしては二つに分かれると思う。
 
一つは原作を忠実に再現し、ストーリーも弄らないパターン。キャストも当て書きのようにハマってて原作ファンの“観たい”“ここは外しちゃいけない”を周到するパターンね。
 
つい先日4月19日に公開された『キングダム』かなり評判いいみたいね。
原作は原泰久氏の漫画で、紀元前の中国・春秋戦国時代を舞台に繰り広げられるかなり壮大な話。これを佐藤信介監督で実写化。佐藤監督はこれまでも『GANTZ』や『いぬやしき』『BLEATH』など人気漫画を実写化してる。
 
 
予告編を見たけど主人公の信役・山崎賢人、ハマってそうね。ジョジョとはえらい違いだな(まぁあれはあれでいいけどさ)。彼はDEATH-NOTEのリメイク版で“L”を演じてたけど、初代(?)の松山ケンイチに負けないくらいのLだった。
エイ政の吉沢亮をはじめ、橋本環奈、満島真之介、高嶋政宏、要潤など豪華メンバー。楊端和を演じた長澤まさみのアクションや、大沢たかおの王騎なりきりはかなり原作ファンも満足のようだ。これはスクリーンで観たいなぁ。
 
漫画を実写映像化するので定評があるのは福田雄一監督。
『アオイホノオ』での柳楽優弥もそうだけど、安田顕演じる庵野ヒデアキなんかサイコーに似てた。
 
大ヒットした『銀魂』実写版では、今回『キングダム』に出演してる吉沢亮(沖田総悟)、橋本環奈(神楽)、長澤まさみ(志村妙)が出てる。
 
福田組常連のムロツヨシや佐藤二朗も『アオイホノオ』や『銀魂』にもちろん出てる。
 
彼らが出演した、テレビでまさかの大ヒットした『今日から俺は!!』も今度映画化されるらしい。
 
『今日から俺は!!』には橋本環奈も伊藤健太郎の彼女役でレギュラー出演、山崎賢人も最終回だけ出てる(かなり無駄遣い)。
このドラマでは『銀魂』で土方十四郎役を演じた柳楽優弥が『アオイホノオ』の焔モユル役そのままで、銀ちゃんの小栗旬は『クローズZERO』の滝谷源治役を彷彿する役でスポット出演してる。多分DVDされた時には削除されちゃっただろうけど新井浩文(『銀魂』では岡田似蔵役)も第9話にちょい役で出てる。今度の映画版のキャストはどうなるのだろう。今から楽しみだ。
 
花王のアタックZERO(ドラム式専用編)のCMでの賀来賢人は『今日から俺は!!』の三橋のノリそのままだ。
この花王アタックZEROのCMは何パターンかあるのだけど、賀来賢人意外にも、菅田将暉、松坂桃李、間宮祥太朗、杉野遥亮などが出てる超豪華版。
松坂桃李はクドカン脚本監督の『ゆとりですがなにか』で『今日から俺は!!』に出た太賀、矢本悠馬、吉田鋼太郎などと共演してるね。
 
 
先にも書いた通り、漫画の実写化には賛否両論あるのは当たり前。この役はこの人にさせた方が良かった、このシーンをなぜ入れないのだ、あの演出はダメだ・・・などとキリがないだろうけど、画面に散りばめられた小ネタなどを見つけるのもまた楽しいものだよ。
 
とりあえず『キングダム』映画館に観に行ってみようかね。
 

実写化が大流行りだ1 集団左遷!!

2019-04-25 23:28:42 | BOOK/COMICS

福山雅治主演の集団左遷!!

どうなのこれって。

 

第1回目の放送を見たが、正直「うーん・・・」って感じ。面白くないわけではない。久々に見た三上博史の片眉を演技(勝手にネーミング)も悪くないし、社会ドラマでこの人が出りゃ締まる香川照之も相変わらずのくせ者ぶりを演じてます。

 

原作は江波戸哲夫氏の『集団左遷』と『銀行支店長』が原作で、銀行を舞台に繰り広げられる熱いワーカードラマだ。

 

そう、堺雅人主演で大ヒットした『半沢直樹』から続く、企業や組織のしがらみの中で情熱を持って働く男たちの話。銀行が舞台だと、どうしてもこの『半沢直樹』と比べてしまうのよね。

福山雅治がいくら土下座をしても『半沢直樹』で香川照之がプライドずたずた渾身の土下座にはかなわないし、小手伸也が嫌味な銀行監査を演じても、片岡愛之助のあの不気味さ&嫌味さと比べてしまうのよ。

 

そしてこの集団左遷は1994年に柴田恭平主演で映画化されてる。(共演:中村敦夫/津川雅彦)だから実写化というよりはリメイク版なんだけどね。これと比べてしまうのもどうだかなぁ。映画公開時(1994年)とは時代が違うから、今回の福山版は現代の時勢に合わせてるからね。

 

 

ではこのドラマ、面白くないかといえばそうでもない。人気のある日曜劇場だし、福山主演だからスタッフも揃えてるだろうし、予算はふんだんにかけてるだろうからか、結構見れてしまうのよ。

 

第一話は、福山に銀行の支店長の辞令が降りるが、その蒲田支店は光友銀行に吸収合併された大昭和銀行の元本店。元大昭和銀行で今はお飾りの光友銀行頭取の市村正規の反対も虚しく、三上博史演じる常務取締役が廃店にしようとしてる支店の一つ。福山は「頑張らなくていい」と三上に釘を刺され、赴任していってみれば元光友と元大昭和で派閥はできてるし、副支店長の香川照之は真面目に業務をこなすが定時で帰る。神木隆之介は始業ギリギリに来るゆとり世代行員で、井之脇海は融資先の社長が夜逃げして「死にたい」と口癖のように言う。

 

ここら辺で「あぁ、このダメ社員を熱い情熱で変えていく物語かな」なんて早合点したら大間違いだった。神木隆之介は営業で初めて取引先となった工場をなんとか貸しはがしから守ろうと紛争するし、井之脇はなんやかんやいって福山と一緒に逃げた社長を追いかける。半沢直樹の最初も確かこんなストーリーだったな。ここら辺もデジャヴ感が強いのよ。原作は全然違う人なのにね。変なの。

 

NHK大河『龍馬伝』で岩崎弥太郎を怪演した香川照之が、龍馬を演じた福山雅治と組んでるだけでも違和感があるのだが、蒲田支店の行員の中村アンと本部鑑査室の小手伸也ときたらもうフジの『SUITS/スーツ』とデジャヴになってしまう。

副支店長の香川照之は旧大昭和銀行系の人間で、定時で帰るのは訳があるのだろう。原作を読んでいないのでわからないが、ドラマでは病院の前でのシーンがあった。けど、まさか奥様(西田尚美)が入院してるとか子供が病気だとかじゃないだろうな。それじゃぁまるで『下町ロケット』の徳重聡だよ。「帰りま〜す」とか「残業だぁ〜」って叫ばさないよね。

そういや『下町ロケット』のWOWOW版での主役(TBS版で阿部寛が演じた役ね)は三上博史だったなぁ。

 

さらに言えばナレーションが貫地谷しほりってのもなぁ。彼女はテレビ東京系で今クールやってる、玉木宏主演の『スパイラル〜町工場の奇跡〜』で、銀行の貸しはがしにあいかけ倒産しかけてる町工場の長女を演じてる。そんな人になぜこのドラマのナレーションをさせたんだろう?

 

頑張ってしまうサラリーマンを福山雅治が演じ、頑張らず定時で帰る女を吉高由里子が『わたし、定時で帰ります』を演じる。この対極になるドラマの主演を共にアミューズがやってるが、肝心のアミューズは労働基準局(監督だったかな)が入って是正命令が出てるという皮肉さ。まぁ芸能界に労働法を適用しようってのが無茶なんだけどね。

ちなみに神木隆之介もアミューズだ。

エレファントカシマシが歌う主題歌「俺たちの明日」はすごくいい曲で、ドラマにも合ってるのでケチをつけたくないのだが、エレカシもアミューズ。こうなると「どこまでアミューズで固めるんだ!」って思ってしまうのだよ。

 

あ、それ以前に、福山雅治にスーツが似合わないぞ。銀行員らしい吊るしのスーツを着せて、さらに走らせるのは似合わないと思うのは俺だけか?走って息切れしてはぁはぁ言ってる福山。、なんか違和感があるのよね。これがこのドラマに入り込めない原因だとなんとなく思ってる。今後、自転車を漕ぐシーンがないことを祈る。多分、福山ファンはそんな福山は見たくないだろう(と勝手に思う)。

 

 


小池一夫のエロス

2019-04-19 15:34:49 | BOOK/COMICS

一体どうしたことだ。

モンキーパンチさんに続き小池一夫さんまで亡くなられた。

令和を目の前にして、日本のサブカルチャーの礎を作られたレジェントたちが、ここ最近次々お亡くなりになられてる。合掌。

 

梶原一騎と共に、昭和の劇画ブームを作った原作者。(あと武論尊さんね)

小池一夫さんの作品は数多くあるけれど、『子連れ狼』が一番有名かな。

今の若い人はしらないだろうが、実はこれも今はやりの漫画の実写化ものだ。(原作:小池一夫:漫画:小島剛夕/2000年死去)仮面ライダーとかキカイダー、鉄人28号もそうだから、当時から漫画の実写化は多かったのね。

 

テレビでは萬屋錦之介が主演でやっていた。(確か高橋英樹版もあった。映画版は若山富三郎だったかな?)子供の名前は確か大五郎。今、シングルマザーの問題が取りざたされることがよくあるが、当時でも画期的なシングルファーザーの物語だ。

ボンカレーの宣伝でこれをパクって、笑福亭仁鶴が「三分間待つのだぞ」ってやってたのを今思い出した。それくらい当時は人気があったってことだな。

 

橋幸夫さんが歌った主題歌も有名ね。作詞は小池一夫。冒頭の「しとしとぴっちゃん」って歌詞はすごいセンスだ。雨の擬音で「シトシト」、雫が垂れるのを「ぴっちゃん」、さらにそれを合わせ技にするとは。見事なり。さらに言えばジャケットもかっこいいのだが、EPアダプターを付けなくていいように手裏剣をイメージした中央の穴部分もセンス冴えてます。

 

 

小池作品といえばエロスとバイオレンス。

池上遼一さんと組んだ『クライングフリーマン』は傑作。陶芸家なのになぜか殺し屋になって、人を殺すたびに涙を流す。百八竜というチャイニーズマフィアの長になって、全編女とやりまくる殺しまくるという無茶苦茶なクライム漫画。

他にも池上遼一さんとは『傷追い人』とか新撰組とユダヤの関係を描いた『赤い鳩(アピル)』とかいろいろあるんだけど、雁屋哲(美味しんぼの原作者)と組んだ『男組』や『男大空』とかとちょっとかぶってて、どっちがどっちだが混乱する。やたらとHなシーンが多いのが小池作品。

 

 

Hなシーンが多いといえば叶精作さんと組んだ『実験人形ダミーオスカー』とか『オークションハウス』だな。

どちらもやたらとエロいシーンが多い。しかもリアルな描写。ストーリーに脈略なく唐突に展開されるエロなシーン、それがまたかなり大胆だったりするのでたまらんのよ。

このエロスのオンパレードは、今なら「我こそは正義」と勘違いしたどこかのなんとか団体ってとこから、すぐクレームが入るのではないかね。そう考えるといい時代だったな。

 

小池作品のもう一つの醍醐味は、主人公が日本人でありながら世界を股にかけて活躍するってこと。

『実験人形ダミーオスカー』も『オークションハウス』も海外諸国が舞台だ。

井上紀良さんと組んだ『デュエット』では、インドの暗殺組織に育てられた主人公が財閥の女を守る。

『マッド★ブル34』ではマンハッタン・N.Y.市警を舞台に日系三世の主人公が黒人のパワーガイと組んで捜査する。毎回、白人のナイスバディ婦人警官が登場してきてエロス満載だ。

 

インターネットの普及で世界が近くなったせいか、逆に海外へ出る人、憧れる人が減った気がする。そのくせやたらと「何々について、日本は何番目です」なんてどうでもいいデータに振り回されたりする。

そんな今こそ、小池作品を是非読んでほしいなぁ。

 

 


モンキー・パンチさん死去

2019-04-17 04:57:59 | BOOK/COMICS

また一人昭和の巨匠が亡くなられた。

ルパン三世の作者、モンキー・パンチさん。

ご冥福をお祈りします。

 

ルパン三世を知らない日本人はほぼいないだろう。

次元大介、峰不二子、石川五右衛門、銭形警部も誰だって知ってるだろう。

 

でもそんなルパン三世は放送開始当初、泥棒がメインのアニメって事で賛否両論。アニメといえば子供向けの時代に峰不二子はお色気ムンムンだし、次元もルパンも銃を撃ちまくルシ、石川五右衛門は斬って斬りまくる。しかも五右衛門は最初ルパンの敵だし、峰不二子は平気でルパンを裏切る。教育上全然良くない内容ばかり。

 

でも、「大事なことは漫画(アニメ)が教えてくれた」っていうのをよく聞くが、このルパン三世で知ったことは多い。教科書や学校では習えない教われない事ばかりだ。

ワルサーP38という銃(おかげでのちにガンマニアになってしまった)、インターポールという国際警察組織(銭形警部ね)、ジェットスキー(桟橋からモーターボートで引っ張られるシーン)、タイプライター(オープニングで打ち出されるその回のタイトル)など多数。あの時代に早くもコンピューターと対決したりしてるし、Time Machineなんかも取り上げてるんだけどね。

 

結構面白かったんだが、低視聴率だったそうで結局第一シリーズは打ち切りになってしまった。俺はこれを日本4大アニメ打ち切り作と勝手に呼んでいる。

 

それでもTV第二シリーズが作られたから不思議ね。

他の打ち切り3作の『ドラえもん』『宇宙戦艦ヤマト』『機動戦士ガンダム』(あくまでも俺の勝手な選定)は、映画版アニメで人気が出てまた復活って感じだったが、ルパン三世はテレビ第二シーズンの方が先。映画版は『ルパンVSクローン』と宮崎駿の映画初監督作品でもある「カリオストロの城」が有名だが、これはテレビ第二シリーズが始まってから公開されたからね。ちなみに宮崎駿と高畑勲のアニメ二大巨匠(当時はAプロダクション)はTV第一シーズンから参加してる。

『宇宙戦艦ヤマト』が打ち切りになったのは裏番組で宮崎駿が関わった『アルプスの少女ハイジ』が始まったせいだ。当時はやっぱり子供向けアニメの方が人気があったのね。でもそう考えると、なんで打ち切りになったルパン三世の第二シーズン制作がOK出たんだろうか。不思議。大人の事情ってやつですか。

 

ほとんどの人が知ってるルパン三世はこのテレビ第二シーズンからのルパンだ。

ルパンのジャケットの色は赤だと思われてるが、これは第二シーズンやカリオストロの城のイメージが強いんだな。テレビ第一シーズンでは青緑のジャケットだもの。ルパンの愛車もフィアットではなく当初はベンツだ。「ルパンは人を殺さない」というのもTV第二シリーズからで、第一シリーズ(特に第1話とか)ではバンバンピストル撃って殺してる。(しかも最初はワルサ−P38ではなかった気がする)「心優しい大泥棒」ルパンという設定になってしまったのは宮崎駿のせいだと思ってる。(だから俺は宮崎駿とディズニーが大嫌い)

 

ルパン三世は音楽もいいのよね。

第二シーズンから使われた大野雄二作曲のTHEME FROM LUPIN III(通称ルパン三世のテーマ)は名曲だ。

これと『宇宙戦艦ヤマト』『妖怪人間ベム』を日本三大アニメテーマ曲(こういう表現好きだな、俺)だと勝手に思ってる。ちなみにTV主題歌ベストならこれらに『太陽にほえろ』と『傷だらけの天使』『Gメン’75』を入れたい。当時はかっこいい主題歌やテーマ曲多かったのよね。

大野雄二作曲のTHEME FROM LUPIN III(特にシンセサイザー駆使したインストのやつでボーカル入ってないやつね)はかっこいいんだけど、第一シーズンの「ル・ル・ル・ルパン〜」ってやつも好きだったのよ。「ルパンルパンルパン〜」ってのもね。第一シーズンのエンディングで峰不二子が乗るバイクのシルエットと共に流れる「足〜元に〜」ってのも物悲しくて好き。これ以上の物悲しさ感じる曲は大岡越前のテーマ曲とドナドナくらいだな。


おっといけない。モンキー・パンチさんの訃報ニュースが入ってきて、あれこれ思い出してたらルパンの話ばっかりになってしまった。でも、正直モンキー・パンチさんの漫画ってルパン三世しか知らないのよね。アクションコミックスの第1巻の初版本を持ってるのがちょっと自慢。

 

 

長谷川町子さんが亡くなられてもサザエさんが続いてて、さくらももこさんが亡くなってもちびまる子ちゃんが続いてるように、モンキーパンチさんが亡くなられてもルパン三世は続くのだろうか。

俺にとって、ルパン三世の声といえば山田康雄さんなんだが(栗田貫一は山田康雄のモノマネをしてるだけだと思ってる)1995年にお亡くなりになられてる。初代銭形警部の声をされてた納谷悟朗さんも2013年にお亡くなりになられてる。井上真樹夫さん、小林清志さん、増山江威子さん、皆さんご高齢だ。

ルパン三世はどうなってしまうのだろう。ちょっと心配だ。

 


サザエさん 昭和の時代

2019-03-31 23:43:58 | BOOK/COMICS

国民的アニメ、サザエさん。

この魚介類の名前の付いた一家のことを知らない日本人はほぼ皆無だろう。日曜の夜はサザエさんとちびまる子ちゃん。これを見終わると「あぁ、明日からまた仕事だぁ」と憂鬱になるとかならないとか。

 

さて、そんなサザエさん。

最近では些細なことにクレームとまでは言わないが、SNSなどでツッコミが入っている。サザエさんはなぜ働かないのかとか、登場人物の言動にいちいちツッコミが入ったりしてる。

まぁ、元は昭和の時代に朝日新聞(それ以前は西日本新聞社)で連載されてた漫画だ。今の若い人には理解できないことも多々あるだろう。

 

連載開始が昭和21年。太平洋戦争真っ只中。そして終戦。昭和の中頃の生活文化がよくわかる内容だけに、単行本のセットを全巻持っている俺としてはたまに読み返したりするのだが、「あぁ、昭和のこの頃ってこうだったんだなぁ」って思うもの。

 

教師、近所の人、親でさえ殴ったら問題になるこの時代の人に、カツオくんは哀れでしかないだろう。マスオさんと波平さんが酔っ払って帰ってくるだけでサザエサやフネさんが機嫌悪くなることが、女子会とか一人飲みとかしてる人に理解できるわけがない。三河屋さんが勝手口から「毎度〜」って入ってくるのが、そろそろamazonに変わるのではなんて言われてるくらいだ。未来からやってきたドラ焼きが好きな機械猫アニメでもそれは同じことかもしれない。もはや古典だな。

 

そんなサザエさんの3月24日の放送。

カツオ君が大きな桜の木がある空き地を通りかかったところ、悲しそうにその桜の木を眺めてる女性と出会う。花沢さんの父(不動屋さん)から以前あそこにあった家に住んでた人だと教えてもらう。そして今度新しく家が建つ際にはあの桜の木は切り倒されてしまうのだと。

それを聞いたカツオ君は波平さんに「あの土地を買ってください」と懇願する。そしてそれを聞いたサザエさんは意気揚々に地主のところへ直談判しに行こうとするが、波平に止められる。

「忘れたのか?新婚時代に借りてた家のことを」と。

そう、新婚時代まだマスオさんと二人で暮らしてた家の塀を、マスオさんがのこぎりで切ってるのを大家に見られ、「一方的に解約だ、出てってくれ」と告げられたとサザエに言われた波平は大家のところに行く。そこには傷だらけの大家が・・・。サザエが直談判に行くもどうやら頭にきてボコボコにしばいたみたいだ。

 

その内容についてネットでは「サザエさん頭おかしい」とか「マスオさん鬼畜」とか「二人とも思考回路がぶっ飛んでる」とか言いたい放題。

マンガを読めばわかるのだが実はこのエピソード、今回のアニメではマスオさんは棚を作ろうと塀をのこぎりで切ったことになっているのだが、漫画では“まき”にしようと思って切ってるのだ。ちなみにこれは2巻に収録されてるエピソードだから終戦後間もない頃の話だ。米や生活用品が配給の貧しい中、暖をとるための薪にするのと、ただ棚を作るのではまったく違う。

 

変に忖度して内容を弄るから今の若い人にこんな誤解を受けてしまうのだ。

 

 

夏目漱石の子孫がインタビューで言ってたが、ある出版社が「坊ちゃん」の文庫版の改訂版出版の話の際「女給」という言葉をウェイトレスに変えさせてくれと言ったので「言葉を変えるなら出版しなくていい」と怒ったそうだ。

誰に遠慮して、誰に気遣ってるのかわからないが、昔の文芸作品にいちいちそんなことやってたら、文化は滅びるぞ。司馬遼太郎の「竜馬が行く」も池波正太郎の「鬼平犯科帳」も初版と今の改訂版では語句も違うし言い回しも全然違ったりする。

ドカベンの初期の頃なんか改訂版ごとにどんどん酷くなってる。特に大阪代表の坂田投手のエピソードでは、路地裏で犬に石を投げ捕まえおばちゃんに売るシーンがあるのだが、これは台詞だけで迷い犬を保護した話に挿げ替えられてる。

俺は読んだことがないのだが、少女漫画誌「りぼん」で連載されてる「HIGH SCORE」という漫画の登場人物が持ってるキセルが描写NGになったらしい。

なんじゃそれ?って言いたくなるが、受動喫煙がどうちゃらとうるさい今、煙管から煙をくゆらせる描写はダメなんだとさ。じゃぁ「パタリロ」のバンコランも今後葉巻を吸えないのか?このまま行くと時代物で花魁や博徒の親分がキセル吸ってるのもダメになるだろう。なんか世知辛い世の中だね。

 

「表現の自由」とか「報道の自由」とか、やたらと自由と権利をスローガンに言うメディア・マスコミが自分たちで勝手に不自由になってやんの。変なの。時代考証はちゃんとしろよ。歴史認識をしろよ。捻じ曲げんなよ。

 

戦国時代は刀持ってたし、封建社会だ。あちこちで斬り合いがあった。江戸時代は太平だと言われてるがいろいろあった。幕末は内乱だ。日本人同士が外国の思惑に逆らい戦った時代だ。明治時代は外国の技術や知識を取り入れれた人と、あいなれなかった人の時代だ。

大正時代は西洋かぶれだ。誰もが豊かになりたいと思った。そのせいで昭和の初期は海外進出で無謀に広げていった。諸外国から睨まれ不安と混沌で戦争になった。終戦後は復興と混乱、団塊の世代がデモして偏差値教育があってバブルが崩壊して昭和は終わった。平成はテロと震災から始まりあと一ヶ月で終わる。明日には新しい元号が発表される。

 

でもさ、ちゃんと過去は過去として捉えておかないと、未来はないぞ。

文化も思想も理解できないぞ。

サザエさんは、今の便利な時代の人にはもう理解できないのだろうな。

 

ちなみにサザエさん第2巻の頃は、東京で家が40万円で買えた時代だ。

ガスト水道付きと言いながら井戸は共同・・・。


小学校卒業式に袴 はいからさんが通る世代の願望

2019-03-21 16:54:51 | BOOK/COMICS
桜がちらほら咲き始めているこのシーズン、各地で卒業式が行われてる。
小学生の卒業式では袴がブームだそうだ。

でもさ、何でもかんでも文句を言う今の風習はなんとかならんのかね。
「不慣れな服装で体調を壊す児童がいる」とか「経済的負担や差をなくすために」とかで自粛要請してるって。
何言ってんだか。
そんなに平等主義にしたいのか?
「運動会に親が来れない人がいるから食事は教室で親とは別に」から始まり、優劣をつける「一等賞は作らない」、クラス全員でリレー、組体操は危ないから廃止・・・。
どこまで過保護なのか、誰に気を使ってるのかわからないが、ついに卒業式の服装にまでイチャモンがつけられる時代になったんだなぁ。

小学校の卒業式に袴を着せて何を騒ぐのかわからん。
まぁ子供自らが「私、袴が着たい」という場合は別として、ほとんどの場合は親(または祖父祖母)の願望だろう。
で、この親御さんは世代的に「はいからさんが通る」の世代だろう。

女子大の卒業式で袴がブームになったのが1990年代。
これは南野陽子主演の「はいからさんが通る」の映画の影響が強いのではないかな。
はいからさんが通るは、週刊少女フレンドで1977年から連載開始された大和和紀さん原作の大正時代を舞台にしたラブコメ漫画。
当時アニメも放映してたが、1987年に南野陽子主演で映画化され大ブームになった。



今や死語となってしまったが南野陽子演じる「おてんば少女」が、袴で自転車にまたがる姿が可愛らしかった。
大正ロマンの、ファッションや文化は今見てもレトロでおしゃれだ。
で、この映画を見た当時の女子大生(短大生)が卒業式で着だして、1990年代からは定番になった気がする。

美容界の人間からしてみれば、このブームは非常にありがたい。
それまでは成人式くらいしか着物のレンタルはなかったが、これによって3月にも依頼が増えた。
ヘアセットもキャリア未熟なものでも対応できるという利点もある。

この世代の女子大生が社会人になり、結婚して子供を育て、その子供が小学校を卒業する。
その際に「袴着ない?」って流れは別におかしくもなんともないだろう。
または当時すでに大学を卒業してたり、もう社会人だった世代が早々とおばあさんになり、孫の小学校卒業式に「袴着せない?」ってのもおかしくないだろう。

で、これに対して馬鹿な教育関係者やエセ文化人が苦言を発し、それをまた「今問題になってる」と騒ぐメディア。
いい加減にしろ。
なになに?
「華美を競うことは望ましくない」だと?
これ言ったん誰?アホかこいつは。
袴・着物の文化と華美・装飾は別だろ。こいつは七五三でもこのセリフ言うのか。っていう書物着たことないし柄の一つも答えられないだろう。どうせ普段のスーツも吊るしで普段着はユニ●ロ、ダ●ソーの百円の茶碗でご飯を食い、ペットボトルのお茶を美味しいというやつに違いない。勝手にそう決めつけさせてもらう。それくらい無知。

無知であるなら黙ってりゃいいのにこんな奴らに限ってすぐ平等とか差別とか、いらん心配をしよる。

「他の子が袴を着るのに自分は着せてもらえないと卒業式を休んだ子がいる」
そいつは七五三で着物着せてもらえなかったからといって引きこもったのか?っていうかそれを教えるのが教育だろうよ。
成人式では「着物が着れないから惨めでいかない」「スーツを持ってないから入社式に出ない」とかまで心配してあげてくれ。
俺なんかランドセルを買ってもらえなかったぞ。別に貧乏じゃなかったけどな。

「慣れない袴の帯が邪魔で椅子にうまく座れない」
あのねぇ、七五三の7歳の儀「帯解きの儀」をなんだと思ってるの。
これは紐で結ぶ幼児用の着物から大人と同じように着物で帯を使い始める儀式だぞ。この時にちゃんと教えてないから小学校の卒業式でもできないんだろうよ。そんなことさえ今の先生という職業人は知らないのか?

「うまく歩けなかった」
もはや、知らんがなって世界。
これは成人式で初めて着物着た女性はトイレが大変だろ?なんて言ってるのと一緒のレベルのいらん心配。
草履でうまく歩けない浴衣の子、上げ底ブーツでヨタヨタ歩くギャル、ピンのようなハイヒールで歩くOL、全部心配してあげてくれ。人はそれを「おせっかい」と呼ぶ。

さらには
「卒業式は最後の授業。相応しい振る舞いができる格好で」
なんてのもある。
この人はもはや日本人ではないのだろうか。着物の着方、振る舞い方、所作、すべて日本人に相応しい文化なのに何を言ってるんだこいつは。

この小学校卒業式袴ブームに
大阪の教育委員会は「それぞれ受け止め方が違うので学校長の判断に委ねてる」と自主判断という責任転嫁。
さすがに京都教育委員会は「髪飾りや装飾品の華美は控えてほしいが、袴や着物イコール華美ではない」と答えてる。

日本の伝統である着物文化に触れる良いチャンスではないか。
茶道や華道、弓道などをしていない限り着物を着る機会なんて七五三の後は成人式、後は結婚式くらいだろう。
何をイチャモンつけてやめさせようとするのかわからん。

親とか先生も日本文化を勉強する良い機会ではないか。
柄や地紋にも古典から新作・流行いろいろあるし、所作も美しくなる。
矢羽根柄とかは「仲居さんの制服的だ」と女性の地位向上を建学の精神にしている大学では推奨していないなんて知るのもカルチャーだ。
これによって大正ロマンや明治の文化、小説なんかにはまるかもしれない。
今の日本の科学力とかサブカルチャーは、子供の頃に漫画読んだり、アニメを見て育った人たちが作り上げてきたもんなんだからさ。
クールジャパンとかグローバルとか言ってるのに、変なの。

子供の卒業式にGジャンGパンのデニム上下着せようが、武装戦線のように革ジャン革パン着せようが、ゴスロリやアニメのキャラコスしようがほっておけ。
それはお前たちの好きな自主性、個性の尊重とやらだろ。
どっちやねんな。
学ランセーラー服の制服、丸刈りおかっぱ三つ編みの髪型、白のソックスにYシャツ、ランドセルや学生かばん・・・あの時代が良かったとか言い出す気か?

まずは
3月25日にフジテレビ系で放送される「大奥 最終章」

総額うん億円する着物を着こなす木村文乃や鈴木保奈美、浜辺美波、松坂慶子、小池栄子など女優(南野陽子も出てるらしいぞ)の所作などや、
3月23日と24日にテレビ東京系で放送される山崎豊子さん原作の「二つの祖国」

ムロツヨシや小栗旬の演技だけではなく、当時の服や文化を見てみるがよい。
東京裁判のシーンは当時のまま移設保存されたものを使ってるらしいぞ。

小学校卒業式の袴に文句垂れてる人は、今日春分の日が何の日かもよくわかってないんだろうな。




杉本彩と動物環境福祉協会Evaの不可思議なクレーム

2019-03-16 16:51:35 | BOOK/COMICS
妄信的というのはこういうことを言うのだろうな。
杉本彩が代表をしている「動物環境・福祉協会Eva」なる団体が、福井県の高浜町議会の児玉千明議員に議員辞職を求める要望書を提出した。
先日よりSNSやネット上での批判や炎上問題について、これは今の大人の方がタチが悪いと書いてきたがまさにそれ。

事の起こりは児玉議員が自身のSNS上で狩猟にて狩った獣肉の前で変顔したり変なコメントを入れてたのが発端。
個人のSNSなんてそれこそ日記みたいなもので、そこで「こんなスイーツ食べました」とか「今日はヘルシーなこんな料理」って自己満足な写真撮ってアップしてもしなくても自由だ。それを見ても興味ない人は「ふーん」くらいなもんだが、有名人のSNSでは「美味しそうです」とか「どこの店ですか」なんてサムアップ(いいね)とコメントを入れる人がいる。まぁそれも不特定多数のファンに対しのメッセージを受け取る人がいてのことだ。
それに対していちいち批判的なコメント入れる人は「よほど暇人なのだなぁ」とか「ストレス発散?」としか思わないのよね。

でもさ、若者が「これはは許せん」「不謹慎だ」「許せない」なんて、意味のわからない正義感振りかざすのはスルーできても、いい大人が(しかも団体が)間違った(本人たちは正当だと思ってる)正義感を出すのは「おいおい、お前ら正気か?」って思ってしまうのよ。

杉本彩率いる動物環境・福祉協会Evaなる団体は児玉千明議員に対し「議員でありながら命を軽視してる」とか「倫理観の欠如を助成することになる」とか言ってる。
野生動物(熊や鴨)を狩猟して、その肉塊の前で変顔したり、「じゅるり」とか軽薄な文章を入れてるのはどうかとは思うがあえて他人が批判することではない。バカだなぁとかで済む話だ。これが一般人ならそれで済んだのだろうが、彼女が議員だということで変な正義感が湧いたか?
言っておく、町会議員など、所詮二足のわらじでしかない。国会議員なら別だが県議会・市議会の議員などは国家公務員のように完全に公ではない。

ましてや彼女は県猟友会に所属するれっきとしたハンター。
狩猟免許、銃所持の許可を持ってる。
その人が害獣を駆除してそれに文句を言う人の気がしれない。

俺も「山賊ダイアリー」などを読んで、狩猟免許を取ろうと本気で思ったことがある。
猟師やマタギの高齢化、田畑を荒らす害獣の増加、またそれらの生息地域の低地化問題なども真剣に考えたことがある。
それ以前にもカリフォルニアの某ワインぶどう園で、ターキーを追い払うための散弾銃や、野生の鹿などの被害のことを聞いてたせいでもある。



実際、害獣による被害は年間数億、いや数十億とも言われる。
でも、高圧電流柵を張り巡らす手間や費用の問題もあるし、あの手この手でかいくぐってくる。
危険性もある。実際、山のおじいちゃんのところに遊びに来てた孫が川遊びの際に触れて感電死して、その自責で亡くなられた方もいる。

そんな自然の獣との戦いを少しでも助けるために猟友会など狩猟免許、罠免許を持った人が動く。
でも問題は猟師の数と害獣の数、圧倒的に猟師の数は少ないのだ。
そしてその捕った獲物の処理。基本的に狩猟した獣は食べる、だが、毎日イノシシや鹿ばっかり食えるわけでもない。カラスやネズミ、キツネなどはそうそう食材にはならない。イノシシやシカをジビエ料理にしてくれるレストランや料理店も少ないし、卸して売ってくれる食肉店も少ない。



そんな事情を杉本彩は知っているのか。動物環境・福祉協会Evaってところはどう考えてるのか。
それが逆に知りたい。

動物愛護の精神はいい。
無意味な殺生は断固反対すべきだ。虐待なんかも摘発するべきだ。象牙を撮るためだけに殺されるゾウ、薬になると狂信的な密猟者に殺されるサイ。鳴き声のために捕まえられる小鳥。飼育困難と放逐される小動物。これらは是非アイゴして守ってあげてほしい。
でも、なんでもかんでも「守れ」「慈しめ」「愛せ」ってのはどうなの?ただ「可哀想」とか「かわいいのに」とか漠然とした基準で「残酷だ」とかひとまとめに言ってないか?

和歌山や静岡でイルカ漁(追い込み)に反対してる団体。クジラを守れと騒ぐ団体。
東南アジアの犬食を野蛮と言い、アラスカのアザラシ漁に反対する。毛皮は着るなと言う団体もいる。
何でもかんでも残酷だというひとまとめにしてる団体と変わらないぞ。

イナゴを食べる文化もあれば、タガメやサソリを食う地域もある。
ナマコやタコを食うのが理解されない地域もある。大分のスッポンや沖縄のエブラ蛇はどうだ。
猪の解体は残酷といい、クマはかわいそうだという。なら牛や豚や鶏は良いのか?馬や兎や羊はダメなのか?基準はなんだ。

食物連鎖や生存のための食と、愛護を一緒にするから話がややこしくなる。
俺からしてみれば釣ったのに食べないバスフィッシングのような方がよっぽど残酷だ。趣味の狩猟と害獣駆除の狩猟を一緒にするのはどうなのか。
猫や犬を飼う人の気持ちもよくわからない。インコやハムスター、クワガタやカブトムシを飼うのも一緒だと思ってる。でも俺は動物園で檻の中に入れられたトラやゾウやサイを見る。水族館にも行く。植物園にも行く。

革パン革ジャンを着て革靴を履いてる。クジラの刺身やジンギスカンを食い、夜は羽毛ぶとんで寝てる。
オーストリッチのバッグやクロコダイルのベルトをはめてる人を非難することもなければ、毛皮やツィードのコート、ダウンジャケットを着てる人を批判する気もない。ましてやヴァイオリンの弓や三味線の皮、文楽の人形にケチをつける気もない。
人の考えは百人十色、千差万別。

命あるものを食べて自身の糧にする。
だから、その命を慈しみ「いただきます」と言うのだろう。

変顔しようが変なコメント書き込んでいようが、少なくともこの議員は命を粗末には考えていないと思う。
動物環境・福祉協会Evaさんよ、何故これくらいのことで議員まで辞めろというのか。教えてくれないか?
君たちは何を食べて、どんな生活をしているのか。見てみたいものだ。


翔んで埼玉 地方が熱い

2019-02-24 20:55:00 | BOOK/COMICS
「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わしておけ!」
なんでもクレームつけたがる昨今のご時世なら、下手すりゃ大クレームになる暴言満載の「翔んで埼玉」。

パタリロの作者・魔夜峰央さんが1982,3年に描いた漫画だが、なぜか単行本が2015年くらいにリバイバルで売れ始め、50万部突破。
そして今年2019年、阿部寛主演の『テルマエ・ロマエ』や、上野樹里・玉木宏主演の『のだめカンタービレ』などの武内英樹監督により映画化までされた。主演はGACKTと二階堂ふみ。
上田清司埼玉県知事も「悪名は無名に勝る」と肯定的にバックアップ。

今は地方都市が熱い。
埼玉は秘密のケンミンショーでも自虐ネタが多々紹介されるが、どこの県でも本当は結構自虐ネタが多い。
大阪なら「ボケたらツッコミ入れるんは当たり前」「話にオチがなかったらあかん」「豹柄のおばちゃんはアメちゃん持っている」などがポピュラーだが、ここにきて地方都市がかなり地元アピールに力を入れてきている。

香川県。
香川といえば讃岐うどん。2011年にはついに「うどん県」と打ち出し、要潤さんを副知事に任命するなどしている。朝からうどん、昼もうどん、夜もうどん。俺も何度か行ったがうどん以外記憶がない。でも実は結構ラーメン屋もあるという話だ。

高知県。
坂本龍馬とカツオのたたきを売りにしていたが、広末涼子などを使い「高知家」とアピール。
生姜とか柚子とかニラとか特産品も多く、四国では最もメジャーだ。

大分県。
こちらは温泉。2012年より「おんせん県おおいた」をキャッチフレーズにアピールしてる。大分より別府という地名の方が有名なのを地元人はわかってないのでは・・・。柚子胡椒が結構メジャーになってきてる。関サバや関アジは高すぎて買えねぇよ。

三重県。
三重といえば松坂牛とか鳥羽とかあるが、伊賀市は忍者の街。
伊賀鉄道上野市駅に「忍者市駅」とサブネーム(愛称)をつけ、伊賀線も「忍者線」と呼び、市役所の職員も忍者の格好で仕事する徹底ぶりだ。
甲賀市が逆襲したらもっと盛り上がるのにって期待してるんだけどな。

「スタバはないけど砂場はある」
平井知事が自虐ネタを言うくらい鳥取といえば砂丘。それ以外は境港とコナン君くらい。
県の人口が56万人を切ったら「日本人口の0.44%です。どれくらいレアかというと空気中のアルゴンの半分以下です。貴重です」と自虐コメントを発表するくらいウィットに満ちてる。47都道府県魅力度ランキングでは毎年41位前後。しかし「2019年に外国人が訪れるべき観光地ランキング」では堂々の一位だそうだ。カニの水揚げ量も実は日本一で「蟹鳥県」と名乗ったが全然広まらなかった。松葉ガニより越前蟹の方が有名だからかな。

「翔んで埼玉」のように漫画やアニメの舞台、果ては映画化されたことを前面に打ち出してアピールするのが手っ取り早いと思うけどな。

鳥取は米子市の繁華街、朝日町(通称ヒマチ)を舞台にした漫画「ヒマチの嬢王」で、もっとアピールしてくれ。



北海道なら帯広の農業高校を舞台にしたヒット作「銀の匙」(荒川弘)や、明治時代のアイヌ文化を描く「ゴールデンカムイ」(野田サトル)などがある。



青森を舞台にした「ふらいんぐうぃっち」(石塚千尋)



新潟の酒蔵を舞台に日本酒や農業の問題を見事に描いた「夏子の酒」(尾瀬あきら)。和久井映見主演でドラマ化してる。


この作者は「蔵人」では島根県松江市を舞台に描いてる

福島県白河市に移住して自分で森を切り開き家を建てる「ウーパ!」(守村大)。「そばもん」の作者も同じく福島県岩瀬郡に移住した漫画「今日もいい天気」(山本おさむ)を描いてる。




群馬県高崎市を舞台にグンマの自虐ネタ満載の「お前はまだグンマを知らない」(井田ヒロト)は実写映画化(間宮祥太朗主演)もしたね。



静岡浜松を舞台にした「ローカル女子の遠吠え」(瀬戸口みずき)



山梨県を舞台にキャンプ女子を一気に増やした「ゆるキャン△」(あfろ)。アニメも評判いいね。



何県?って聞かれたら一瞬躊躇してしまうほど愛知より知名度のある名古屋の自虐漫画「名古屋は日本で第3の都市だがね!!」(安藤正基)



琵琶湖以外は何もない滋賀県は京都への対抗心あらわにしてる。石田三成を使った「三成さんは京都を許さない ―琵琶湖ノ水ヲ止メヨ―」(さかなこうじ)は傑作だ。



市内(特に洛中)以外は認めない!日本が誇る遺産と観光の街京都。「はんなりギロリの頼子さん」(あさのゆきこ)や「路地恋花/小路花唄」(麻生みこと)など多数。



和歌山のローカル観光名所と地元食材を使った料理が満載の「南紀の台所」(元町夏央)



鳥取と同じく知名度が低い島根は「島根の弁護士」(あおきてつお)。仲間由紀恵主演でドラマ化してる。



他にもいろいろあるけれど、この辺で。

せっかく海外にも知れ渡ってる日本が誇るサブカルチャー。漫画やアニメ。
これをインバウンドや地元アピールに利用しない手はないよね。

山田孝之が惚れ込んでテレビ化した「東京都北区赤羽」(清野とおる)なんていい例だ。
赤羽は今年の住みたい街ランキングでは一位になっていたくらいだもの。










上條淳士 東京

2018-12-06 06:03:01 | BOOK/COMICS
初めて自分で買ったコミックスは石森章太郎のサイボーグ009だった。
以来何冊ものコミックスを買ってきた。未だに俺の本棚は漫画でいっぱいだ。

その中で俺の大好きな作家3名。

1,鴨川つばめ
2,江口寿史
3,上條淳士

この三人に共通してるのは、今はもう漫画を連載していない(描けなくなってる!?)漫画家ってことだ。

鴨川つばめさんは少年チャンピオンの「マカロニほうれん荘」
目まぐるしく展開するギャグも斬新だったのだが、何と言っても扉絵や見開きページ。
これでもかと詰め込んだロックテイスト溢れる絵。LED ZEPPELINなどハードロックのテイスト満載。
病んでしまったのか「DタウンCロック」以降漫画は描かれておられない。



江口寿史さんは少年ジャンプの「すすめ!!パイレーツ」
同じく目まぐるしく展開するギャグ。
「○○先生すいません」の一言だけで、有名作家の有名キャラクターを平気で引用する手法は斬新。たまに星新一さんのようなブラックジョークな回があったりする。
近未来では医療が発達してどんな病気でも治るから、わざわざ病気になることがドラッグのように裏社会で蔓延してるって回があった。そこらへんでプカプカタバコが吸えたあの時代に、タバコを隠れて吸う時代が来ることを描いてたりする。



YMOやクラフトワーク、DEVOなどテクノポップを世に広めた功績者。扉絵がイラスト作品のようにどんどん凝り出し、「ストップ!!ひばりくん!」「日の丸劇場」以降は“落とす”漫画となった。楽しみに買った雑誌で「(作者急病のため)休載のお知らせ」でがっかりさせられたのは数え切れない。その後「キャラもの」(傑作)以外はバラバラにいろんな雑誌に描かれてる。なんてったって締め切りに間に合わないことがざらにある、落とす漫画家だから連載はほとんど無理。それでも発表された作品を寄せ集めたような感じでたまに単行本が出る。
最近は漫画よりイラストレーションを多々発表されている。




上條淳士さんは少年サンデーの「ZINGY」
原作はなんと雁屋哲(美味しんぼの原作者ね)なんだけど、北斗の拳に通じる近未来の退廃した世界を、パンクロックのテイスト満載で繊細な細い線と緻密な背景で描く。



そして次の作品『To-y』がこれまた傑作。
これはアニメ化もされた。初めて原作コミックスの世界観が映像と音楽共に融合した傑作だ。(ところでPsy-sは今どうしてるのだろう)



その上條淳士さんの画集が発売された。
タイトルは「東京」
『To-y』『SEX』『赤×黒』『エイト』などの作品や、小説の挿絵などから抜粋された“かつての東京"らしい。
ほしいけど、上條淳士さんの漫画本は全部持ってるからなぁ。「2013年以降に描いた新作イラスレーションもボーナストラックとして収録」って商品説明にあるけど、どうなのかなぁ。どれくらいあるのかな。



以前発売された画集は結構良かったのだがね。



「NANA」の矢沢あいさんもこの「描けなくなってしまった漫画家」になっている。
「HUNTER×HUNTER」の冨樫義博さんもまたもや休載するらしい。
ファンとしては続きが早く読みたいのだが、そこはぐっと我慢。
「いつまでも待つからいつか続きを」とか「そのうち描いてくれるよね」って淡い期待をしてしまうのだ。

描けなくなった漫画家は焦らず気長に待つしかない。




鉄道ネタはどこへ行った?リーガルV

2018-11-23 02:38:58 | BOOK/COMICS
ついにネタ切れか?
米倉涼子主演の『リーガルV』。『ドクターX』のテイストをそのまま弁護士ものに置き換えた人気ドラマだ。

米倉涼子が鉄道オタクって設定されてて、ドラマ開始当初は鉄道に乗ってはしゃいだり、駅弁食べて喜んだりとしてたのだが、回を重ねるごとに鉄ヲタネタが減ってきてた。初回こそ電車ネタが事件解明に役に立ったがその後は事件とは関係ない。まぁ西村京太郎シリーズじゃないんだからいいんだけどさ。
だんだん回を重ねるごとに鉄道ネタさえ減ってきて、島崎遥香が登場した回は「●●鉄道◯◯線に乗れる」という台詞だけで、ついに今日(22日)の放送では鉄道にも乗らず、駅弁も食べず、唯一米倉の部屋の中にある鉄道グッズが映ったのと、いつもの列車が走るバーで飲んでるシーンがちょっとだけというありさま。

ハイセンスのブランドファッションを、まるでファッションショーのように着替えまくるこのドラマの主人公に、なぜ鉄道オタクという設定を入れ込んだんだろう。毎回脚本家が鉄道ネタを入れるのが面倒くさくなったのか、それともロケに行く時間が取れないとか?何か大人の事情か?

米倉の鉄ヲタ設定にも無理があるよ。
そもそも鉄ちゃん、鉄女、鉄道オタクと言っても本来は各カテゴリーに分かれてて、全てを網羅する鉄ヲタはいない。


撮り鉄
鉄道写真を撮るのが趣味な人たち。ローカルに限らず列車、電車、貨車、機関車を高級なカメラで撮りまくる。陸橋ごと、線路ごと、背景ごと、電車のみとその被写体範囲も人それぞれ。ベスポジなどでは順番に交代して撮る人達もいるが、立ち入り禁止の場所に入ったり、撮影の邪魔と引っこ抜いたりどけたりする困った輩もいたりする。最近はアニメや映画に登場した場所でマナーやモラルを無視して危険撮影する観光客(外国人)も増えた。


車両鉄
列車の編成や所属、型などを把握し、構造や歴史まで詳しい。ヘッドマークを見ただけで即答できたり、車両の一部画像だけでどの路線のいつのどんな電車か当てれる。鉄道会社の人よりも詳しい人がいたりする。クイズ番組に出ると感心されるほど。


乗り鉄
とにかく列車に乗る。車窓からの風景を楽しむ人。カメラで景色を撮る人。全線を制覇するのを生きがいにしてる人。新型車両、臨時列車、ローカル線、様々な電車に乗りまくる。列車の中で駅弁を食べるのを楽しむ人もいるが、ただ車両に乗るのが好きなだけという、鉄道会社にしてみりゃありがたい人。


時刻表鉄
乗り鉄と共存する場合もあるが、時刻表やダイヤグラムを見てるだけで、「ここでこう乗り換えてこの駅までこれでいきこのホームまでいけたらあれに乗れて・・・」と空想(妄想)したりできる。列車旅をする際、スマホの乗り換え案内よりも完璧なプランを立ててくれる。狩人のあずさ2号の発車時刻は間違ってると指摘しても一般人にはほぼスルーされる。


駅鉄
乗り鉄と共存する場合もあるが、とにかくホーム降りたり改札を抜ける。円周率を100桁言える人のように、全国の駅名を暗記してる。全駅を制覇するのが夢って人が多い。駅舎の歴史や構造まで詳しい人もいる。路線図で駅名の読み方を間違えない。


押し鉄
駅鉄と共存する場合もあるが、降り立った駅のスタンプ、下車印、特定(記念)列車のスタンプなどを集めてる。お寺を回って御朱印を集めてる人と大差ない。マイスタンプ帳、下手すりゃマイスタンプ台まで持参する。


廃線鉄
駅鉄とも一部共存する場合もあるが、すでに廃線となった駅や線路にノスタルジーを感じる人。廃駅を訪ね、そこに何もなくても写真に収める。草が伸びた線路跡をスタンドバイミーのように歩くなどをする。


駅弁鉄
駅鉄や乗り鉄を共存する場合もあるが、駅弁をこよなく愛し、いろんな路線でいろんな駅弁を食べるのが大好きな人。百貨店やデパートの駅弁フェアでも買ったりする。弁当の掛け紙を大事に持ち帰る人もいる。その地方でしか食べられない駅弁が好きだが、基本駅弁は濃い味なので本当の食材の味は知らない。


録り鉄
列車の走行音を録音する人。インバーター音を録音、車内放送を録音、駅のアナウンスや発車メロディを録音、雑踏を録音、踏切音を録音。昔はテレビや映画撮影の際音声さんが使うような大きな機材を持ち込んで迷惑だったが、最近はICレコーダーやスマホで録音してる人が多い。ずる休みや浮気などの際、アリバイ効果音に使えるが、録り鉄が聞くとどの路線のどの駅だとかこれはどの列車の音でとかバレるので気をつけよう。


収集鉄
鉄道グッズを集める人。列車のヘッドマーク、サボ、方向幕といったようなレア物、備品、部品など鉄道関連物をせっせと収集。切符や限定グッズを集める人もいるし、エスカレートして車両や線路、踏切まで購入する人もいる。


模型鉄
鉄道模型マニア。列車模型は飾って眺めるより走らせたい人が多いが、部屋のスペース上線路を広げられないのが悩みの種。わずかなスペースでも好みの列車編成で走らせたり、コントローラーを凝ってみたりする。ジオラマを作る人もいる。最近ではNゲージを走らせてるバーや飲食店も多い。


葬式鉄
廃線が決まった駅や路線で、最後の日になるとラストラン列車に乗車したり、写真を撮るため狭いホームから溢れんばかりに駅で押し合いへし合いする。「今までは見向きもしなかったのに」とか「もっと普段に来てくれたら廃線にならなかったのに」という冷ややかな声を無視して、当日はTVカメラの前で「ありがとう」などと騒ぐ。


さて、リーガルVの米倉涼子はこのうちのどの鉄ヲタなのでしょうか。
っていうかこの鉄ヲタ設定はまだ続くのでしょうか。







ヤンキー漫画 1980年代編

2018-11-21 06:31:11 | BOOK/COMICS
今、放映されてる『今日から俺は!!』でもわかるように、1980年代はヤンキー全盛期。
携帯電話もなけりゃ、ググったりもできない。インスタやSNSなどももちろん無い。男はリーゼント、パンチパーマ、刷り込み、アメリカン。女はカーリーヘアや聖子ちゃんカット。オキシドールで脱色。スカジャン、ドカジャン、革ジャン、ピンヒール、かかと潰した靴。うんこ座りして地面に唾を吐き、そこらへんの自動販売機や公衆電話の前でたむろする。嘉門達夫の「ヤンキーのにいちゃんの唄」そのマッッマの世界がそこにはあった。
純喫茶店はグループごとに行きつけの店、たむろする店が決まってて、それを知らないデート中の純愛カップルが入ったりすると場違いだった。

さてそんな時代を反映するかのように、80年代のヤンキー漫画も70年代のものとは違い、学園・学校に巣食う軍団に立ち向かったりもしないし、政治家や国の巨悪を相手に戦うこともない。真面目な生徒会委員長(女子)は出てくるものもあるが、ヒロインが一般生徒になっているのが多い。
基本的には不良の主人公(相棒・コンビ)が仲間や後輩と共に喧嘩したりする。基本的に怠惰な日常を描いたものが多い。

中期-1980年代
【タイトル】(作者/連載開始年〜雑誌名)

【あいつとララバイ】(楠木みちはる/1981〜少年マガジン)
少女漫画の金字塔、ハイテーン・ブギにも通じるおしゃれなヤンキー漫画。横浜を舞台にバイクと彼女を愛する主人公が、不良との抗争やバイクでバトルする。ラブコメ要素もかなり強い。主人公の乗るバイクはKAWASAKI 750RS(通称Z2)で、その他登場するバイクもリアルに描かれ、バイク好きにもたまらない。この作者の【シャコタン☆ブギ】(1986〜少年マガジン)も当時ヤンキーの中で流行ったシャコタン、煙突マフラー、オバフェン、ハの字スリックなどの改造クルマ好きが納得する内容だ。ちなみに【あいつとララバイ】は少年隊主演で実写映画化されてるが、原作ファンにとっては無残な結果。ヒロインは麻生祐未が演じてた。



【夏にきいてくれ】(西尚美/1981〜別冊フレンド)
少女漫画ではこれまで【ハイティーン・ブギ】など暴走族と真面目な少女との交際って話はあったが、暴走族と不良少女の話はなかった気がする。これは読者層を考慮意識してたのかな。それまでの少女漫画って普通の学園もので、かっこいい男子生徒とグズな女の子って感じのばかりだものね(偏見か?)。この【夏にきいてくれ】の主人公は学校ではロンタイ、夜はチャイナ服着て原付バイクを乗り回す、茶髪でフルパーマ、タバコも平気で吸う不良少女。男は暴走族で金髪リーゼントのイケメン(当時はこんな言葉はなかったが)で甚兵衛着てバイクに乗ってるが、実はいいところのお坊ちゃんってところは、まぁ少女漫画のお約束みたいなもんだが、そんな不良の二人の恋の話。面白い傑作だよ。



【湘南爆走族】(吉田聡/1982〜少年キング)
第一話で手芸を愛する真面目な主人公が、警察に追われる暴走族のリーダーに見初められ湘南爆走族二代目を継ぐ。紫トサカのリーゼントと長ラン。最初はコメディ要素が強かったが、回を重ねるごとに随所にシリアスなチーム抗争が描かれる傑作。江口が乗るSUZUKI GS400、石川のHONDA SB400、丸川のKAWASAKI KH400、桜井のSUZUKI GT380など、当時暴走族に好まれた中型バイクが揃ってる。
1987年に実写映画化され、主人公江口洋助と1漢字違いという事で選ばれた江口洋介、そして織田裕二と清水美沙がこの映画でデビューしてる
OVAの主題歌は元横浜銀蝿の翔やHOUND DOG、LOUDNESS、Mr.Children、杉山清貴といった超豪華メンバー。



【ペリカンロード】(五十嵐浩一/1982〜少年キング)
こちらもバイク中心の不良漫画。真面目な主人公が友人たちとバイクチームを組み、暴走族との抗争やアメリカ不良とバトルしたりしていく。
主人公は最初は原付のHONDA MBX50に乗ってたがMVX250F、CBR400Fに乗り換える。他のメンバーもKAWASAKI Z400GPやZ400LTDにのり、他の登場人物もYAMAHA RD350LCやXJ400、SUZUKI RG250ガンマなど、当時人気のあったバイクが多々登場。不良漫画というよりはバイク漫画といった方がいいかもしれない。



【ビー・バップ・ハイスクール】(きうちかずひろ/1983〜ヤングマガジン)
この漫画はそれまでの不良・ヤンキー漫画を変えた。それまでと違い長ランではなく中ランと短ラン、仕立てのボンタンやゴクスト、ぺたんこのバック。喧嘩も数人相手でも無敵なんてことは絶対になく、大人数相手では負けるし逃げる。当時そこらにいっぱいいた不良高校生の日常風景がリアルに描かれ、実際のヤンキーの学園生活、あるある的なネタが随所に。とはいえ実際の不良はそんなに毎日ケンカばっかりしてないがね。不良漫画だが暴走族、バイクや車が全く出てこないのも特徴。
1985年には仲間トオルと清水宏次朗主演で実写映画化された。ヒロインは中山美穂。とにかく出てくるヤンキー不良が全てリアル(本物のヤンキー学生をオーディションして使ってた)。漫画の実写映画化を初めて面白いと思った映画で、走る電車の中でケンカして陸橋のあたりで窓から敵をどんどん川に投げ込むという今なら絶対NGな映像も見れます。(的場浩司もこの映画シリーズでデビューしたはず)。



【バツ&テリー】(大島やすいち/1984〜少年マガジン)
不良だが野球をさせたら超高校級の二人。まぁハーレーを乗り回してリーゼントで野球のヘルメットをかぶる学生なんているわけないが、それはそれなりに面白かった。【タッチ】みたいに甲子園目指すわけでもないし、【BE-BOP HIGHSCHOO】のようにリアルな不良でもない。ピッチャーとキャッチャーのバッテリーをもじったタイトルからしてわかるくらいの、ゆるゆるな不良漫画。



【押忍!!空手部】(高橋幸二/1986〜ヤングジャンプ)
連載当初は【嗚呼!!花の応援団】のような感じで、平凡な学生生活をなんとかしようと空手部に入たが、超強力な主将をはじめ先輩にしごかれる毎日ってドラマだった。それが主役は主将の高木(大阪魂三代目)に完全に移行し、大阪の不良高校とのバトル勃発。この辺あたりまでは【熱笑!!花沢高校】(タイトルも似てるなぁ)みたいで知ってる大阪の地名があちこちでてて面白かったのだが、神戸との喧嘩を経て今度は四国、東京〜関東との抗争へと。ジャンプ系の漫画の定番そのままにどんどん強いやつが出てきて、今までの敵が味方になりつつエスカレートしていく。最後の方は空手・拳法漫画なのか不良漫画なのかわからないくらいになってた。



【ホットロード】(紡木たく/1986〜別冊マーガレット)
この漫画を最初に読んで「ついに少女漫画にもリアルな不良の世界が描かれたな」って思った。どこにでもいる普通の女子高生が、なんとなく反抗期になり髪を脱色し、暴走族の集会で出会った男の子に恋をする。ただそれだけの話なんだけど、実際の普通の学生の生活ってこんな感じ。クラブ活動に熱中するわけでもなく、大学受験のために予備校と塾通いするわけでもなく、退屈な毎日を過ごしてる学生。今みたいにスマホでライン連絡取り合ったり、インスタとかSNSするわけでもない。そんな退屈な毎日をヘッドライトと集合管の音が響く夜の街は変えてくれる。そんな世界を描いた名作。
2014年に能年玲奈(現:のん)主演で実写映画化されたらしいが、観ていないのでなんとも言えない。ちなみにこの漫画のせいで俺は牡蠣を食べるたびにビビってる(読んでない人にはわからないネタでごめんなさい)。



【ヤンキー烈風隊】(もとはしまさひで/1986〜月刊少年マガジン)
痛快な暴走族漫画。喧嘩をさせたら無敵の主人公率いる烈風隊。精鋭のメンバーも喧嘩が強く気合が入ってるやつばかり。お約束の他のチームとの抗争、ヤクザや愚連隊も絡んでしっちゃかめっちゃか。これでもかと弄られたバイクや改造車(しかも全部高級車)。リアルさとは正反対だけど、面白いよ。



【BADBOYS】(田中宏/1988〜ヤングキング)
広島を舞台に繰り広げられる暴走族漫画。お坊ちゃん育ちの主人公が不良になる。名門だが今は少数しかメンバーのいない弱小チーム極楽蝶の10代目リーダーになって、仲間とともに抗争を繰り広げ、広島TOP3に認められるほどに。全編広島弁が飛び交い、バイク勝負より喧嘩の多い漫画。登場キャラクターもそれぞれ個性があって、ヤンキー漫画には珍しくそれぞれ彼女(しかもどの子も可愛い)がいる。その後【グレアー】【KIPPO】と継承される世界観のある漫画。



【ろくでなしBLUES】(森田まさのり/1988〜少年ジャンプ)
東京の吉祥寺をメイン舞台にした学園ヤンキー漫画。テイストは【ビー・バップ・ハイスクール】と良く似ているが、こちらはボクシングも絡めたストーリー。登場人物の名前はボクシングや格闘家の名前をもじったのが多い。この作者は【Rookies】でも登場キャラクターに阪神をはじめプロ野球選手の選手名をもじった名前をつけていたから、こういうのが好きなんだろうね。
浅草の薬師寺、池袋の葛西、極東の川島などとの集団乱闘や喧嘩シーンは特にリアルに描かれてる。



【今日から俺は!!】(西森博之/1988〜少年サンデー)
これは今まで散々書いたし、今実写ドラマやってるから端折る。



こうやって羅列するとバイクが登場する漫画が多いな。不良=バイク乗ってる=暴走族ってイメージがあったのかな。
制服も学ランとセーラー服が圧倒的に多くて、ブレザーなんて真面目な進学校くらいだったもんな。
時代は変わったよな。

不良・ヤンキー漫画 1970年代

2018-11-21 01:25:36 | BOOK/COMICS
前回ヤンキー漫画の実写化について書いたが、今回は歴代のヤンキー漫画を羅列してみようかなと。

ヤンキーって言葉は俺らの頃はまだ新しくて、不良と呼ばれてた(と思う)。その後ツッパリね。これでさえ横浜銀蝿とかなめ猫が出てくるまではそれほどポピュラーじゃなかった気がする。

初期-1970年代
【タイトル】(作者/連載開始年〜雑誌名)

少年漫画雑誌での不良を題材にした漫画の初期は、謎のある転校生が学園に巣食う悪と戦ったり、裏には政治的な背景が絡んでたりって感じでスケールがでかかったのが多かったな。

【男一匹ガキ大将】(本宮ひろ志/1968〜少年ジャンプ)が不良漫画のルーツだと思う。他にもあるのかもしれないが俺は知らないので許してくれ。
山口県のただの悪たれ小僧(=ガキ大将)がいろんな地区の不良や番長と戦い、喧嘩によってどんどん子分が増え、そのうち全国制覇するのだが株取引までしたりする。今なら即炎上するであろうメッカチ(片目)だの、コジキ(浮浪者)だのという言葉がガンガン飛び交ってるのは時代だな。【硬派銀次郎】も面白かったな。



【愛と誠】(梶原一騎/ながやす巧/1973〜少年マガジン)は、金持ちの令嬢が通う高校に、昔スキー場で助けてくれた男が転校してきて、学園を仕切るスケバンや番長グループと戦い、最後は政治家も絡んで・・・って内容。分厚いハードカバー本に投げナイフを隠したり、ゴーゴーで踊ろうぜなんてセリフが時代を感じる。真面目な岩清水くんの「君のためになら死ねる」は漫画史上に残る名言。西城秀樹と早乙女愛で映画化もされた不巧の名作(妻夫木聡と武井咲版もある)。



【男組】(雁屋哲/池上遼一/1974〜少年サンデー)も、少年院から手錠をしたまま送り込まれた男が、財閥の息子が仕切る悪の高校に転校してきて戦う。政治家の思惑に翻弄されたり、途中では拳法まで絡んでくるもう何が何だかってスケールのでかさだ。1980年から連載された【男大空】と内容がかぶってる気がするのは俺だけかな。



【750ライダー】(石井いさみ/1975〜少年チャンピオン)は一応不良漫画なんだが、バイクを愛する主人公とその仲間の話。不良漫画のお約束となる品行方正な委員長(女子)や、学校サボって喫茶店で一服という定番路線を作った漫画。最初の頃こそ暴走族との抗争があったが、途中からはあだち充の漫画ようなほのぼの路線になってしまったのは残念。HONDA DREAM CB 750 Fourが毎回綺麗に描かれてて憧れた。



【暴力大将】(どおくまん/1975〜月刊少年チャンピオン)は不良というよりは愚連隊だな。戦前戦後の大阪の混沌とした街を舞台に暴れまくる。同時期に漫画アクションで連載されてた【嗚呼!!花の応援団】は大阪の大学応援団の漫画で、1980年から少年チャンピオンで連載された【熱笑!!花沢高校】は大阪の気弱な学生がどんどん大阪の不良と戦っていき大阪制覇する漫画だ。今でこそ訪日観光客で溢れてる天王寺や京橋だが、1970-80年頃はかなり危ない場所(一般人には無縁)だった。はるき悦巳の【じゃりン子チエ】と一緒に読むと当時のディープな大阪が感じられるよ。



【私立極道高校】(宮下あきら/1979〜少年ジャンプ)は、それまでの不良漫画を一新する「こんな学生いねぇよ(いるわけねぇよ)」ってくらいのスケール。学園を仕切る奴はいるが、定番とも言えるヒロイン、美しき品行方正な女性委員長は出てこないし(それどころか女性はほとんど出てこない)、学園の裏に潜む政治がらみの巨悪も存在しない。長ランを通り越して、地面に擦れるかくらいの洋ランを着た学生のほとんどは、卒業後99%がヤクザに就職する(生徒はもちろん極道の息子が多い)。そんな学園でケンカばかりする暑苦しい漫画だが面白かった。実在の学校の名前と校章を使ってしまったがために打ち切りになってしまったのは残念だが、1980年から連載された【激!!極虎一家】で【私立極道高校】の登場人物は復活。



カールのついた髪、大きな目に星がキラキラ輝くといったのが定番だった少女漫画。
実は少女漫画でも不良・ヤンキー漫画は早くからある。

【スケバン刑事】(和田慎二/1975〜花とゆめ)はスケバンのヒロインが学生刑事になり、学校に巣喰う悪徳教師等を倒すという奇想天外なストーリー。まぁ昔は今みたいにうるさくなかったので、なんでもありの設定だったな。実写ドラマ化され、斉藤由貴、南野陽子、浅香唯などでシリーズ化されたから有名だね。



【ハイティーン・ブギ】(牧野和子/1977〜プチコミック)は、リーゼントに革ジャン(実は財閥御曹司)の翔と両親がいない桃子のラブストーリー。ロック、バイク、同棲、未成年での妊娠といった当時の不良及びカップルが憧れたエッセンスが全部詰まった漫画。当時は男子にもこの漫画のファンが多かったな。1982年に近藤真彦主演で実写映画化されたが、公開前からの原作ファンの不安を見事に的中させたとても残念な内容。当時絶大なる人気を誇ったたのきんトリオのアイドル映画だった。この後しばらくジャニーズ系のアイドルが主演する映画はジャニーズファン以外には不評だった。



1970年代だけでも結構あるなぁ。
次回は1980年代について書こう。

今日から俺は!! ヤンキードラマにまでクレーム入れる人

2018-11-20 04:36:24 | BOOK/COMICS
漫画を実写にした場合、大概こけるか不評なんだけど、ヤンキー漫画だけはそうでもないね。
仲間由紀恵の『ごくせん』、反町隆史の『G.T.O.』、佐藤隆太の『Rookies』・・・。
今放映されてる『今日から俺は!!』も結構な視聴率だ。

『今日から俺は!!』は福田雄一監督ならではの、原作ファンの「ここだけは外して欲しくない」を忠実に、そしてまるで当て書きしたかのようなキャステング。佐藤二朗にはカミカミで喋らすし、橋本環奈には白目をむかす。乃木坂46(卒業予定)の若月佑美にスケバンさせたり、ムロツヨシなんか戸田恵梨香との「大恋愛」ってドラマとのギャップが凄すぎるくらいの金八先生パクりキャラ。「そこまでさすの?」と「それやっていいの?」ってくらいのパロディの連発。自由だ。

毎回ゲストが登場するのも話題。

第1話では賀来賢人が金髪に髪型を変えるバーバーの店主で小栗旬。しかも映画『クローズZERO』の滝谷源治を彷彿させる髪型と台詞。
他にも波岡一喜(同じ時期に『大阪環状線Part4』の第1話で母思いの定食屋の店主役をしてた)や、城田優(同時期に『文学処女』で恋ができない人気小説家を演じてた)がヤクザ役で登場。

第3話では本屋の店員で柳楽優弥が登場。服装もしゃべり方もどう見ても『アオイホノオ』(島本和彦原作漫画の実写版)の焔モユル。
第4話では若月佑美のダメ彼氏役で戸塚純貴(同時期にリーガルVで旧知の友人に裏切られ被告にされた青年を演じてた)。
第5話では元AKB48の島崎遥香(同時期にリーガルVで紀州のドンファン事件を彷彿させる、亡くなる直前に資産家と結婚した女役演じてた)に竹の子族をさせ、31歳の中村倫也(同時期に『ドロ刑』で執拗に遠藤憲一を追う刑事役してる)に東京シティ派ヤンキーを演じさせてる。

そして先日の第6話では廃業する組長役で明らかにヅラとわかるかぶりモノを装着した高橋克実、ソープランド店員役で山田孝之が登場。
もはや『銀魂』なのか、『勇者ヨシヒコ』なのかわからないくらいのカオス。

相変わらずネットでは賛否両論あるらしいが、こんな娯楽ドラマを見てクレームを入れる人がいることが不思議だ。
第6話でソープランドが出てきたから「子供と一緒に見れない」とか「教育上よくない」なんて馬鹿なクレームを入れてる人がいるらしい。
はっきり言ってこいつら馬鹿か?

日曜の夜10時半から始まるドラマ。良い子は寝てる時間だろう?
だいたいこれはヤンキーもの。喧嘩のシーンはあるし、第5話では三橋に歯を折られた腹いせに開久の学生の歯を全部抜くという残酷な描写シーンもすでにある。それを今更ソープランドがどうのこうのって言ってる人ってどうなの?

倖田來未が「羊水が腐る」と深夜3時のラジオで言ったことをワーワー叫んだ馬鹿と一緒。そんな時間に妊婦さんは起きてないって。
以前マクドナルドのコールスローで食中毒が出た時にテレビのインタビューで、「子供に食べさすものだから安全には気をくばってほしい」ってしたり顔で言ってた女性がいた。「そんなに子供の健康のことを気遣うならそんなファストフードなんか食べささずに家で作れよ!」って画面に向かってツッコミ入れたことがある。
それと同じくらい、今回の今日から俺は!!でソープランドが出てきたからってワーワー言ってる奴の気がしれない。

『世界の果てまでイッテQ』のお祭り企画が「やらせだ」って叫んでるバカと同じくらいのレベル。
報道やドキュメンタリーはダメだけど、バラエティやドラマはやらせでも過激でも誇張でもパロディでも面白きゃいいのよ。
今日から俺は!!のメイン世代は1980年代に青春時代を過ごした世代だとしたら、予定調和のプロレスやローラーゲームを見てた世代じゃないのか?川口浩探検隊が「誰も入ったことがない穴に今入ります」とナレーションと共にすでにカメラが穴の中から撮ってた画像を見てた世代じゃないのか?

11PM、ウィークエンダー、2時間ドラマ・・・。昔のテレビは際どい時間に際どい猥褻なシーンがあった。昔はテレビは一家に一台の時代だから、団欒で見てた時に突然やらしいシーンになると「お風呂入りや」とか「宿題やったん?」ってなんとなく気まずくなった空気をごまかしてただろ?

何でもかんでも清廉潔癖にしようとする世の中。世知辛くなったもんだ。
そんなに清く正しく美しく、曲がったことは許さないって生活を送ってるのかね。息苦しくないか?

刑事ドラマではカーチェイスもなければ、拳銃ぶっ放すシーンもない。暴力シーンもライトを顔に当てて白状させる取り調べシーンもない。もちろんカツ丼も出ない。
やれコンプライアンスがどうととか、教育上どうだとか騒ぐ奴ら。暇なのか?粗探ししてるのか?欲求不満の捌け口か?
こんな奴らのせいでどんどんドラマがつまらなくなっていく。そして奴らはこう言う、「最近のドラマは面白くない」と。誰のせいでそうなんったんだ?

不良・ヤンキーが主役のドラマだけは生き残って欲しいなぁ。
今日から俺は!!でも、学生がタバコを吸うシーンやシンナー吸ってるシーンなんかは無いし、ゲームセンターで飛んでみろってカツアゲしてるシーンも無い。でも乱闘シーン、喧嘩のシーンは結構マジだ。だから面白い。ギャグやパロディもいいけどやっぱり不良者は喧嘩シーンだね。すぐクレーム入れたがる人たちよ、勘違いしないでくれ。ヤンキーの喧嘩なんて、時代劇のチャンバラシーンみたいなもんなんだからさ。大目に見ろよ。許してくれよ。

ちなみにこのドラマに登場した栃木県のソープランド(ドラマの設定は千葉県だが)は、ドラマ放映記念に「今日から俺は!割引」を開催するらしいぞ。
これぞメディアミックスってやつか?違うか。


名前の読み方はムツカシイ

2018-11-11 03:01:41 | BOOK/COMICS
名前や地名は読みがわからないのが多い。
ハズキルーペの渡辺謙さんじゃないが「「最近の若いタレントや俳優の名前はなんて読むのかわからん!」と叫んでしまいたくなるくらいわからない。
なんとなくこれかな?なんて当てずっぽうで思ってて、何かの機会に「えっ?そうだったんだ」って知ることは多々ある。だから友人や知人が誰かの名前を間違えて言ってても、わざわざ「それって●●だよ」と訂正するようなことはしない。いちいち指摘するのは野暮ってやつだ。

桜田五輪相が蓮舫さんの名前を「れんぽう」と間違えて発言した。
これについてSNSや世論で騒がれてるとマスコミが報じてるが、これってそんなに騒ぐほどのことか?って思うのだよ。

公明党の幹事長が「人の名前を正確にお呼びすることは人間交流の基本」などともっともらしいことをおっしゃられてたらしいが、それを言うなら彼女は「蓮舫」ではなく「村田さん」と呼ぶのが正しいのではないのかね?
蓮舫は横山ノックなどと同じく芸名をそのまま政治家としての通名(ニックネーム?)として使ってるだけで、彼女の日本名は村田レンホウだ。正式文書では多分こちらでサインされるはずだ。村田蓮舫と漢字表記されてるのも通称名だ。それなら名前は正確に呼べというなら、彼女は「村田レンホウさん」が正しいのではないのかね。

彼女は中華民国(台湾)名だと謝蓮舫。Lien-Fangを日本語読みしてるからレンホウなのだが、別にリエン・ファングと呼んでも正しいだろう?ってことは「れんほう」だろうが「れんぽう」だろうが大した差はないのではないかね?
今、原爆Tシャツ問題で騒がれてる防弾少年団だって日本では「ぼうだんしょうねんだん」だが、地元韓国での呼びは「バンタンソニョンダン」だ。
Rolling Stonesのロン・ウッドはロニー・ウッドは正しい?とかSex Pistlesのジョニー・ロットンはジョン・ライドンだとか議論するのと同じくらい馬鹿馬鹿しい話だ。

だいたい当の本人の蓮舫議員でさえ「ある世代の方はよく『ぽう』と言われるんですよね」って言ってるくらいだ。本人でさえ大した問題には思ってないのではないかね。
黒木華さんは「相変わらず『ハナ』と読まれます」とか言ってるし、吉田羊さんも「もう別に『ひつじ』でいいですよ」って言ってるくらいだ。それくらい間違われることが多い人は「またかぁ」くらいのことなのだろう。さすがに佐藤健や二宮和也は最近読み間違いはされないと思うが、武井咲とか向井理だって以前はそう思ってたことだろうと思う。あくまでも推測だけど。
内野聖陽は「うちのまさあき」だったが、あまりにも間違われるために今は「うちのせいよう」に変えた。だが、読み方を変えたのを知らない人も多いので、結局なんて読むのかわからない人が多いのではないかね。

だいたい、この公明党幹事長(多分斉藤鉄夫氏)は偉そうに言ってるが、人の名前を間違えることはないのかね?

寺島進を「てらしま」と思ってないか?(正解は「てらじますすむ」)
西川史子を「にしかわふみこ」とか思ってないか?(正解は「にしかわあやこ)
水卜麻美は「みと」ではなく「みうら」だぞ。
沢村一樹は「さわむらいっき」で北村一輝は「きたむらかずき」だが大丈夫か?
狩野英孝「かのえいこう」や八嶋智人(やしまのりと)、長谷川博己(はせがわひろき)は間違えてないよな。

高良健吾(こうらけんご)
東出昌大(ひがしでまさひろ)
田中聖(たなかこうき)
大森南朋(おおもりなお)
小澤征悦(おざわゆきよし)
忽那汐里(くつなしおり)
森星(もりひかり)
・・・。
芸能人でもまだまだ間違えやすい名前、なんて読むのかわからない名前の人はいっぱいいる。これがスポーツ界や政界まで広げるとかなりの数ではないかね。

漢字なんてものは人名や地名では「えっ?そう読むの?」ってのはいっぱいある。

例えば、ソビエト連邦は誰もが「れんぽう」と読むが、【邦】という漢字の読み仮名は音読みなら「ホウ」訓読みなら「くに」だけである。邦人を「ぽうじん」と読む人はいないが、なぜ連邦の場合だけ「ぽう」と読むのだ?
方角とか方向の【方】の字も音読みなら「ホウ」が正しいのだが、「先方」や「一方」の場合は「ポウ」と読むぞ。
それなら蓮舫の「ホウ」を「ポウ」と読んでも大した間違いではないだろう?

島根県出身で広島1区(中部ブロック)のこの公明党幹事長は、人名でも地名でも常に「正確にお呼びすること」ができるのだね。どこで失言するのか楽しみだ。
ブーメラン食らわないように気をつけてね。