公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

自分の時給

2006-07-25 | くもん教室の経理
この頃、自分の時給がいくらぐらいになるか計算してみると、高く見積もっても千円程度。
教室を運営していく為には、教室開設時間中だけではなく、その他の仕事をすることも必要だからです。教室だよりを作成したり、報告書を書いたり、義務付けられている研修に出席したり、他にも細々としたやらなければならないことというのはたくさんあります。
勿論必要最小限のことだけぎりぎりやる、という方法もあるのですが、それでは、
生徒数の現状の維持だけでもできるかどうか。
やはり、手と眼と心とをかけていかなければ子どもは伸びませんし、伸びないということは親に信頼される教室ではありえないということですから、水が引くように生徒は減るということになりかねません。
やっぱり、努力はせざるを得ないのです。
ということは、費やす時間も長くなるということで、時給は下がる一方。
実はこの辺で、おかしいな?と思い始めたのです。
だって、これだけがんばって生徒もちゃんと増え続けていて、三年・五年継続学習が当たり前の教室の実績ができていて、私の労働対価が時給千円?
どうしてかというと、生徒が増えれば、その分、経費も増えるからです。
アシスタントの労働時間も長くなりますし、子どもたちに採点待ちや質問待ちなどさせずに教室を回転させていこうとすれば人員を増やす必要もあります。
一方、事務局へのロイヤルティは四十パーセントですから、生徒が増えればちゃんと増えます。私の見るところ、一教室で三十教科程度増えたところで、事務局の経費が増大するようには見えません。提供する教材やいわゆる無料物品(ロイヤルティの中に含まれているもの)は若干増えるでしょうが、微々たるものでしょう。
全国展開しているフランチャイズ教室ですから、印刷物などのコストはほとんど紙代だけ・・・
そこまで大きくなれたからこそ安く製作できるようになっているという事実もあるのですけれど、個人経営で経費を費やしている立場から見ると、丸儲けをしているように見えます。

研究会では、《生徒数を増やすように》と様々な圧力をかけてきます。
企業ですから、当然のことです。
チラシは安く提供できますから・・・・投げ込みされるのであれば無料のパンフレットもあります、格安ののぼりや、ポスターにいたってはタダでお入用なだけ提供します・・・・シーズンごとにテレビコマーシャルもしていますから、お教室でも無料体験を・・・・
研究会でも費用を掛けているのは事実でしょう、でも、その提案一つ一つに、教室でも
広告宣伝費が発生し、無料体験期間には人件費も、体験希望数によるとはいえ、発生します。以前、ある研修で聞いたことがあるのですが、平均すると一教科の入会に一万二千円の広告宣伝費がかかっている計算になるそうです。これが、研究会がかけている広告宣伝費を入会数で割ったものなのか、それとも各教室が一年間に使っている広告宣伝費を新入会教科数で割ったものだったのか、聞きそびれましたが・・・・・そうそう、その費用は、生徒一人が入会し半年会費を払ってくれればペイできるというような話でした。だから、チラシ等せっせと打ちましょうというような流れだったのですが、その時に私は、え?一万二千円の利潤って、半年で上がるわけ無いじゃないの、一ヶ月で一教科千円になるかならないかなのにと思ったことを覚えています。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 教室の経営、採算性というこ... | トップ | 儲かる? »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

くもん教室の経理」カテゴリの最新記事