公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

借金してまで?

2016-11-29 | くもん教室の経理
ある方から、「ローンを勧められた」というご相談がありました。

事情・詳細を記事にしてしまうと、関係者にはどなたの事かわかってしまうと思うので
詳しいことは書けませんけれども
教室を続けていくためには多額の資金が必要ということになり
事務局に相談したら「ローンでお金を調達して」と勧められたのだそうです。

このご相談には
「借金してまでやることじゃない、第一、
返済のめどはつくのか、利子を含めて返済に何年かかる?」と
お便りしたのですが、そちらはご覧いただけたかしら?

このブログでも何度か書いていますように
体一つで就業し、「お給料」という形で収入が得られるお仕事と違って
起業ですから、「元手」が要ります。
その元手を回収した後に労働対価が得られることになり、
労働対価分を上回る稼ぎになってはじめて利益といえるわけで
ご自身の労働対価をいくらに設定するかにもよりますけれど
儲かっている指導者なんていないのではないかと思っているのですが。
少なくとも私は、
労働対価すらもアヤシイ、と思っていましたけれど。

くもんのローンは、例えば教室備品、机椅子教材棚などなど
あるいは内装工事などに経費が掛かる場合に借りられるそうです。
資金ゼロで起業したいという方への援助資金だそうですが
それなりに利息は必要でしょうし、もちろん保証人も必須でしょう。
事務局長をはじめ、担当者などが保証人になってくれない事は確実です。
それにおそらく開設地域その他諸々の
「返済可能条件」を満たしていないと貸してもくれないでしょうね。

以前、借りて教室を新設したものの
生徒が集まらず結局教室は閉鎖して、借金だけが残り
借金返済のためにパートで働いているという方にお会いしたことがあります。
その時に「げ!?」と思ったのは
わずかに来ていた生徒たちは、近隣の大手の教室に行くことになったという話。
なに、それ・・・・・・

研究会としてはロイヤルティが入ればいいのであって
個々の指導者の収支は全く関係ないんだ、と痛感しました。

使ってもいいお金、
例えば海外旅行に行くために貯金してきた何十万円かがあって
その旅行に行く代わりに教室をやってみようとか言う方には
「面白いですよ」ということができますが
始めに借金して、教室の収益で返していこうというような
甘いソロバンをはじいている方には
声を大にして「およしなさい」とお伝えしておきます。








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