キーボード

時代と共に、ピアノはどんどんコンパクト化を要求され、それに応じてさまざまな小型商品が開発され、派生してきたと言われています。
グランド・ピアノが現役として多くの演奏者に愛用される一方、学校の音楽の時間で使用されるピアノや、音楽家を目指したいと思っているプロ志望の学生がピアノを学ぶ際に使用するピアノは小型化していき、より使いやすく、購入しやすいという「お手軽感」が求められていきました。
その結果、「キーボード」という新しいものが誕生しました。

「キーボード」は、アップライト・ピアノよりもさらに軽量、小型化された鍵盤楽器になっています。
また、電子ピアノ同様、鍵盤のタッチに対して電気処理が行われたりしています。
そういう意味では、現代技術の結集が「キーボード」という商品と思われます。
しかし、「キーボード」はピアノとは根本的に音色が異なるため、ピアノのカテゴリーに含まれるかどうかが微妙なラインになっています。
オルガン等と同じく、他の鍵盤楽器のひとつとみなすこともできるので、必ずしもピアノの一種には含まれない場合もあるかもしれません。

その一方で、「キーボード」はピアノの登竜門という見方がされるケースも少なくはありません。
「キーボード」は、ある意味「全てのピアノを体験できる楽器」なのです。
さまざまな機能を有している「キーボード」は、音色を変えたり、音の強弱を変えたりすることができる他、自動演奏も行えるようです。
そのため、コンピューターに近い感覚で利用する人も少なくはありません。
こういった利便性から、自分がどういうタイプのピアノに合っているかということを見つける上では、最も適していると思われます。