落穂拾い

Gleanings in my life

メーラー問題

2006年06月20日 00時18分52秒 | Linux
長らくcmailというEmacs上のメーラーを使ってきた。かれこれ10年くらいにはなるであろうか。

昨今のマシンなら軽快に動作するし、機能的にも申し分ない。なにより「痒いところに手が届く」感じのカスタマイズ性、操作性が素晴らしい。

MewだのWanderlustだの、Emacs上の他のメーラーもちょくちょくチェックは入れてみるのだが、どうしても馴染んだcmailの使い勝手には及ばない。

cmailではmbox形式と似た形式の1フォルダ1ファイル形式でメールを保存する。フォルダに1000通メールがあってもファイルは1つ。ファイルの冒頭にサマリーを保存する形式であるため、サマリー表示は高速であり、速度的な問題を感じることもない。しかしである。この形式ではファイルサイズが巨大になるという問題点がある。

そう、どうでもいい文書をMS-wordやPowerPointで作成し、中身の割にファイルサイズが巨大な添付ファイルを一日何通も送ってくるような輩が続出している昨今、メールファイルのサイズはあっという間に100MBを突破してしまう。それらのファイルは、メールのやりとりのなかで修正につぐ修正を重ねるわけで、添付ファイルの全てを取っておく必要はない。ただ、その間のメールのやり取りは取っておかないといけないから、仕方なく添付ファイル付きのメール全体を保存しておく。そして、結果として巨大なメールフォルダ用ファイルが産まれてしまうのだ。

といっても、昨今のマシンであれば、500MBのファイルがあっても大したことはない。下らないメールを適当に捨てておけばなんとかなるものだ。

しかし、pdumpfsというコマンドでバックアップを取りはじめたところ、これが結構問題となることに気がついた。pdumpfs というのは、一日一度、ディスク内容を別のパーティションにコピーすることによりバックアップするというバックアップ用ソフトウェアだ。pdumpfsの優れている点は、バックアップは一日一度でも、それを保存する期間はより長期間にできるため、バックアップディスクの中には「6月19日のディスクの中身、6月18日のディスクの中身…」といった具合に各日付ごとのディスクの中身が再現されているところだ。簡単に10日前のディスク内容にアクセスできるというのは他の方式のバックアッププログラムにはない長所だ。

ただ、当然のことながらこの方式のバックアップではディスク容量がバカスカ消費されてしまう。それをなるべく抑えるために pdumpfs ではハードリンクを多用することにより、「前日の内容との差分だけをバックアップする」ということを実現している。

ところが、この「前日の内容との差分」というのがファイル単位で考えられるため、500MBのメールフォルダ用ファイルがあったとして、翌日、そのフォルダに1kBのメールが一通加わったとすると、pdumpfsでは500MB全体をバックアップしてしまうことになる。もしもこれがMHのようなメールディレクトリ形式であれば、増えた分(1kB)だけバックアップを取れば十分なわけで、バックアップ時のディスク消費量に大きな開きが生じてしまう。

というわけで、pdumpfsでメールもバックアップを取る場合には、MHのようなメールディレクトリ形式を採用しているメーラーの方が好ましいのだ。

というわけで、ここ10年間で何度目だか分からないけど、とりあえず、またまた、メーラーの変更を検討し始めたのであった。



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