子宮体ガン治療体験記

生理不順をきっかけに、ガンを告げられ、手術しました。このブログは患者側からの子宮体ガン治療体験記です。

手術当日

2010-07-07 17:22:42 | 入院
いよいよだ。

さすがに、緊張して、神経質になってきた。
7時ごろ、部屋で、検温、血圧測定

9時過ぎ、家族がくる

10時前、手術用のガウンに着替える。下着はショーツのみ。
     血栓防止用のストッキングをはく(スピード社製の水着、とはいわないけど、はくのが大変)

10時過ぎ、病棟の看護師の案内で、いつもと違うエレベータに乗り、
      家族とともに、手術室へ歩いて向かう

エレベータを降りた後、家族と別れ、手術担当の看護師と問診をおこなう。
その後手術室へ入る。ひんやりとしていたことが印象的だった。
ガウン1枚だったけど、寒くはなかった。
手術室は全体的に緑色の部屋。

自らベッドの上へ仰向けになり、おもむろに時計を探した。
入り口の上に時計があり、10時22分頃だったような気がする。

ガウンを脱いでくださいということで、前で結んだひもをはずしはじめたが、
ちゃ~んと毛布でからだを隠してくれている。
ここまでくると、もう誰にみられてもかまわないという覚悟はできているのだが、
それでも意識のある間は、その毛布がかけられていた。

血圧計やら、輸血用の針やらをさされ、着々と準備がすすめられていく。
途中、担当のドクターも声をかけてくれたのだが、いつもと違ういでたちとマスクで、最初は誰かを認識できなかった。

麻酔担当の先生は、自ら自己紹介をし、
一つ一つの指示を、○○さん、今から背中に注射しますよ。
と必ず名前を呼んでから、その後いろんな指示をだしてきた。
途中、こちらは了解しているつもりで、段々返事の声が小さくなっていったら、
○○さん、聞こえていますか? って確認された。
そうですよね、これって、麻酔がきいたかどうかの確認もかねてるんですよね。おそらく、、、

仰向きから、横向きになり、くの字の姿勢で背中をまるめた。
まずは、床ずれ用のテーピングをされる。
そして背中に針が差し込まれた。
ちくっとする程度の痛み。
そこからなにかが注入されてきた。
足の方にいくようだったら言ってくださいね、みたいなことを言われ、
そんなこともあるんですか、って驚き、質問を返した。
そのへんまでは覚えているのだが、あとはぱたっと記憶がない。

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 ・
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誰かにおこされたのだろうか、目を覚ました。
手術室と認識してから、また時計を探した。
夕方の5時を過ぎていた。
その後、ベッドのままで移動していったはずなのだが、覚えていない。

気付いたら、個室にいた。
看護師さんがいた。
なにやら、おなかが大変なことになっている。
よくはわからないし、怖くてみれないけど、なんか変だ。
しばらくして担当ドクターがやってきて、手術は無事に終わったことを教えてくれた。
とりあえずほっとした。
そして、家族がそばにきてくれた。どんな会話だったのか覚えてないけど、
とにかくなんとか生還したんだなってことを感じた。

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そして、長い長い夜がはじまる。
看護師さんが2時間おきにきて看護をする。
体温、血圧、心拍数をはかり、病状をきにかけてくれる。
術後の熱が出ていたためか、頭痛がした。
氷枕と氷のうが用意された。
氷のうは、足の付け根においた。
何がつらいって、寝返りがうてない、うちづらい、いや怖くて動けない。
いろんな管がでてるし、床ずれ防止用のため、エアマットになっているので、体を動かしずらい。
管といっても、正確には
 ・点滴用
 ・尿管
 ・ドレン管(リンパ液排出用)
 ・背中の痛み止め用(これはほとんど感覚にはなかった)
 ・輸血用(緊急用のため管のみさしてあった)
なのだが、なにせはじめてのことなので、もうどこまで動いていいのかもわからない。

途中、仰向け状態を続けるのが苦しくなり、片側によりかかるための毛布を用意してもらった。
少し楽になった。
それでも同じ所に体重がかかってくるので、その場所がすぐに痛くなってきた。
かといって、横向きになったら、腸が癒着するんじゃないかって妄想し、ほんと怖かった。
なんか、お腹の皮に腸がはりついているような感じだったのだ。

それでも、2時間おきの看護の合間は、熟睡できたのでありがたかった。



手術前日

2010-07-06 13:55:24 | 入院
いよいよ手術前日。

●この日の朝食から流動食となる
重湯とジュースとみそ汁。計123kcal。


●9時から、儀式と呼ばれる診察
それは、、、

主治医の診察の前に、もう一人の偉いドクターに診察を受ける。


●看護師より手術のためのスケジュールの確認


●剃毛
バリカンで行われた。
仕方ない、剛毛なのだから、、、
全部そられるのかと思いきや、上半分のみ。
しかも、2~3mm残ったまま。これでいいのか。。。


●最後の食事でもある昼食。


●シャワー
手術前ということで、強制的に入らされる。
そして、丁寧に洗う。
調理前のさかなのように。
このからだ、傷物にされるんだ、、、(感傷的になる)


●午後2時ごろ、下剤を飲む
大腸検査時にのむのと同じらしい。
甘酸っぱくて、ぬるめで、気泡たっぷりで、、、うっぷ。
だが、これだけでは、まったく効果なしだった。。。


●夕方、麻酔科の先生の説明
麻酔とはいかなるものか、という説明に加えて、
麻酔によるこわ~~い後遺症の話などの説明を受ける。
そして同意書を提出。


●夜8時、浣腸
5分間の我慢のあとに、、、、。
これって、1回で終わらないところがきつい。
結局、朝までに、何回かにわけて、、、。 人間ミイラ状態に。
 

●夜12時以降、飲水禁止。

入院4日目

2010-07-05 16:18:30 | 入院
本日は、入院生活についてのオリエンテーションがあった。

担当看護師から、入院生活について、
どんな目的のもとに、どういう処置が行われ、どんなことが必要かということを
標準的な経過をサンプルとして説明を受けた。

なんとな~く、こんなことなのかなということはわかったけど、
こんなものはやってみなくちゃわからない。。。
ただ、この時なんとな~くでも理解できたのは、
入院前に同じような手術経験者のブログを読んだおかげ。
ホントありがたい。。。
(このブログをたちあげたのも、同じように役立ててもらえればいいな、との思いから。。。)

この時、いちば~~ん気にしていたのは排泄関係のこと。
この手術の後遺症にもなりうる排尿障害や腸閉塞を、どうやって防いだらいいんだろうってそのことばかり気にしていた。

ただ、看護師さん曰く、このオリエンテーションの目的は、
一連の流れをとりあえず頭にいれておくということ。
日々の細かい指示は、もちろん事前に教えてくれるし、
経過は人それぞれなので、いつまでに何ができるできないは、人によって違う。

まあ、それはそうなんだけど、
やっぱ、人と比べて回復が遅いとか、自分だけなんで?、なんてこと思っちゃうかもなぁ。。。

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もう一つ、転倒防止についての説明も受けた。
これは、手術によって、思った以上に体力がなくなり、
以前は普通にできていたことも、術後、思わぬところで転び安くなっているということだった。

実際、同室の方は、術後シャワーをあびる際の着替えの最中に転んだことがあると言われた。
その時は幸運にも何事もなかったらしいのだが、そういう例もあるらしい。

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なんだか、情報だけがつめこまれたような感じだった。
ただ、怖さはあまりなかった。
それは4人部屋という環境にあったことも大きいと思う。
手術に対する恐怖は、自宅にいて一人もんもんとしている時の方が大きく、
逆に、入院してからは、同じような経験者がいて、いろんな話を聞けたので、
恐怖心は薄らいでいったような気がする。





入院3日目

2010-07-04 19:08:46 | 入院
本日は休日のため、特に検査はなし。

とはいっても通常の日課はこなし、ついでに体重測定もしてみた。
体重は確かに落ちていたが、これは病気のためというより、
精神的に落ち込んだり、不安だったりと、食欲に気が回らなかったためだったと思う。

ともあれ、いつもよりのんびりと時間が流れるなか、午後、親兄弟が見舞いに来てくれることになった。

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親、兄弟姉妹、親戚、、、
いくつになっても心配してくれる。。。ありがたい存在だ。

が、しかし、、、
その心配も時に、押し付けられると負担に感じることがある。

それは、

心配してるよ、気をつけてね、そんな一言が、
心配事に注目~~~!!! とばかりに、
どんどん心配・不安に拍車をかけているように思えるからだ。

ただでさえ、これからどうなるのか、どんな後遺症がでてくるのかわからないという時に、
神経過敏になっているっていう時に、
心配かけて申し訳ない、迷惑かけてすまないって思っているという時に、
さらにさらに不安が増していく。
もうこれ以上は勘弁して~~~、って感じ。
被害妄想に見えるだろうけど、心が弱っているとき、どうしようなく不安なとき、、、
そんなふうに感じた。

お願いだからそっとしておいて

入院2日目

2010-07-03 19:05:07 | 入院
この日の最大のイベントは、家族とともに主治医から説明を受けること。

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ちなみに、通常の入院生活では
   【日課】
  6時  起床
  7時半 朝食
  午前  診察、検温
 12時  昼食
 18時  夕食
  午後  検温
 21時  消灯
とういうことになっている

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あと、この日は検便が追加になっていて、
さらに、呼吸訓練が術後数日まで続いた。

この呼吸訓練は術後の合併症予防のためということらしいのだが、
ようは、深呼吸の練習みたいなもので、
より多くの酸素をとりいれ、吐き出すための練習だった。
が、どうもこれは、初日の肺機能検査の結果が思わしくない人のみに課される課題のようだった。
同室の人で、同じように開腹手術をした人は、その呼吸訓練をしていなかったのだ。
その肺機能検査、すなわち肺活量検査では、
思いっきり、一瞬で、多くの空気を吐き出さなければならなかったのに、
どんくさく、とろとろしていたため、肺機能不足と判定されたようだ

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主治医との面談は、3時過ぎにはじまった。

現在の病状、それに対する治療法など、家族をまじえて、再度説明を受けた。
なかでも手術によるリスク
・大量出血
・腸や膀胱への損傷
・血栓症
・感染症
・リンパ浮腫
などなど、ありとあらゆる最悪の状態を説明された。

さらに駄目押しで、
これらの想定はあくまで最悪の事態のごく1部のことで全部を説明することは不可。
この説明以外のこともおきることはある。


まあ、訴訟対策なんだろうけど、、、
やはり、こわい。。。


でも逆に確信した。ここでは絶対、死ぬことだけはない。。。と