2月5日(日)
再びプレタポルテの会場に出掛ける。午後は混むので午前中にするが、もう混み始めている。
(会場入り口から汽車の形をした乗り物でも会場に向かえる)
以前は、カメラは会場の入口でチェックされてクロークに預けていかなければならなかったが、デジタルカメラになってとても手に負えなくなったようで、今では自由に持ち込めるようになった。しかし、原則として撮影は禁止されている。
出展者のブースは特に厳しい。何故ならシーズンに先駆けて製品を見せるものだから、自社の開発したデザインを真似されるのが恐いのだ。
一度、RENE DERHYのブースの入り口付近で大騒ぎしているので、後ろから覗くとブースの責任者がデジカメをいじくっている。デジカメの扱い方を誰も知らないのだ。そばに一人の女がうなだれて立っている。聞くと、「その女性が展示している商品を一点、一点、写真撮りした。デザインを盗もうとしたのだ。画像を消して、カメラは返したい」という。私の使っているのと同じ形のカシオのデジカメだったので、すぐに消却してやると、その女性は黙って立ち去った。イギリスから来た同業者だった。
このようなことが行われている。私が金曜日に撮ったファッション・ショウの写真も使用目的はなかったが、私が盗み撮りしたものだった。
下は、メインの舞台で行われるファッション・ショウの撮影風景。雑誌社などに公開しているのだから、メイン舞台のファッション・ショウなら主催者に許可を得た写真家は、いくら写真を撮っても構わないのだろう。金を払わない人は撮ってはいけないはずだが、プロ風なのに混じっていかにも素人らしい人のデジカメも見える。
私の薄っぺらなデジカメでは、舞台はぼけて撮れなかったが、たまたま撮影している人たちの写真が撮れていた。昨年のものだが・・・。
(昨年の夏のファッション・ショウの撮影風景)
ギメ美術館で、ミーソンの特別展をやっているという情報を得たので、早速、見にいく。2階の窓にセンスのいいポスターが掛かっている。
ミーソンは、昨年の10月ベトナムのホイアンまで行ったが大雨の洪水で道が遮断されて行けなかったチャム族の遺跡だ。
(ガルーダに乗ったヴィシュヌ神)
(ベトナムのガルーダは、チャム彫刻博物館の、蛇をくわえたユーモラスなガルーダの像が有名だが、この像もやはり表情に愛嬌がある)
(5匹のナーガ-蛇-がガルーダの後ろから頭を出している)
ホテルにいちばん近い地下鉄のチュイルリー駅を降りて、リボリ通りを渡るとアンジェリーナという有名なサロン・ド・テがある。伝統的ユーロピアン・スタイルの優雅な喫茶店だ。この店のモンブランは美味いのだそうだ。ここで、やはり定評のあるショコラを一杯もらい一服して、ホテルに戻る。
(アンジェリーナ)
ヨーロッパの中華料理でまあまあ何とか美味いと言えるのは、ワンタンスープともやし炒めくらいのものだが、やはり昼飯となると自然に足が向く。ホテルの近くでは、この店は古い。昔はここから少しばかりオペラ通りの方に歩くと大阪屋というラーメン屋があった。献立の数が増えて和食屋として人気店だったが、何年か前に閉鎖した。中を覗くと荒れた感じでテーブルが無造作に置かれていて張り紙もしてあったので倒産したのかと心配したこともあった。
いつか、この「福禄寿」の隣にラーメン屋が出来ていて、いつも日本人が入っていて混んでいる。
(福禄寿中華料理店)
(もやし炒めともう一品に白飯一杯。24ユーロ。3,800円)
チュイルリーから地下鉄の1番線に乗るとすぐにヌイイ門に着く。そこは、ブーローニュの森の北側で、近くに国立民芸博物館がある。夕暮れまで、あまり時間がないので、その国立民芸博物館に行くことにする。
ところが博物館は閉まっていたので、付近の子供遊園地を見て帰る。
(遊園地の汽車)
(トランポリンで遊ぶ子供たち)
夜は、シャンゼリゼからちょっと通りを入った「ピエール・ギャニエル」で食事。ミシュランの三ツ星を獲得したレストランだ。入るとすぐにウェイターが今まで見たことがないほどボリュームのある立派なトリュフを見せに来る。
それではと、二人で、前菜に伊勢海老とトリュフのカルパッチョ、メインに子羊とトリュフのスフレーをオーダーしたところ数知れぬ料理が出てきた。私たち日本人にはメインでも前菜でもひとつで十分だ。周りを見るとたいした料理を取っていない。
結局、これで750ユーロ。1ユーロを150円とみても、112,500円。これにタクシーを呼んでもらったり、クロークにコートを預けたりのチップやあれこれ加えると13万円近くになる。
昔、ピエール・カルダンの右腕で写真家の高田美さんにパリに行くたびにお会いしたが、エスパス・カルダンというガーデン・カフェでよくご馳走になった。その頃、数回、マキシム・ド・レジダンスに泊まったことがあるが、このホテルのレストランでも彼女は例えばサラダだけオーダーされることがあった。それでよいのですかとお聞きすると、それでよいとおっしゃった。高田美さんお元気だろうか?随分ご無沙汰している。
私の場合、洋食は、前菜、主菜、デザートというように順序正しく注文することと教わっているので、ついとりすぎてしまう。メニューを見るとあれもこれも食べたくなるということもある。結局、田舎者なのだ。
(注文しなくても出てくるおつまみ)

(前菜の伊勢海老。いくつかの皿に分けて出される)
(横に少し見えるパンはこうなっている。パンの種類はさすがに多い)

(これが何故出てくるのかは、結局、分からなかった。口直しなのだろう。日本の懐石料理の影響なのか小皿の数が果てしなく多い。味も淡白)
(小皿のいくら。皿が日本風。味も日本風)
(注文したトリュフとカルパッチョ。これは大皿)

(注文した大鰈。これにも小皿がついてくる)
(口直しのデザート)

(子羊。これにも小皿がついてくる)
(トリュフのスフレ)
(トリュフの小皿もトリュフ)
★ 人気Blogランキングに参加しています。ここをクリックしてください★