昔から提案されていたネットワークコンピューティング(という実現形態)が、セキュリティの観点から復活しそうです。
日立、社内業務でパソコン利用全廃・専用端末で情報漏えい防止 from 日経新聞社
#日経IT BUSINESS & NEWSへのリンクを貼っておいたのですが、元記事が見当たらなくなってしまいました。(泣)
やはり、この実現形態に戻ってきましたね(ニヤ)
今、皆様がお使いのネットワーク(現在のインターネット)とコンピュータ(パソコン)の関係は、分散コンピューティングと呼ばれる実現形態です。
この実現形態は、各端末(パソコン)にデータと処理プログラムを置き、その端末で処理を済ませ、結果のみをネットワークを介してやり取りする形式です。
これに対し、中央計算機にデータと処理プログラムを置き、ネットワークを介して繋がった端末から中央計算機を操作して用いるという実現形態を、集中コンピューティングと呼びます。
昔々(1960~70年代)のコンピュータは、こんな利用形態でした。
理由は簡単。
その当時のコンピュータは非常に大型で超高価なため、個人の手元で処理が完了するようなコンピュータを実現できなかったのです。
この実現形態には大きな欠点がありました。
中央計算機ですべての処理を済ませようとするため、「誰かがこの中央計算機を利用中には、他の人は待たされる。」という問題です。
さまざまな解決方法が試みられ、実現されたのですが、やはり、中央ですべての利用者の処理要求を満たすことは、利用者が増えれば増えるほど、能力的に難しかったのです。
また、1970年代後半からパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)が出現し(パソコン開発には、日本人が関与していたのですよ!(正確には、パソコンに用いられるCPU(処理演算装置)として用いられるLSIの開発))、同時にパソコン間のデータ通信技術も発達しました。
このパソコン性能の向上と低価格化、そしてインターネットの普及と相まって、現在に至っています。
しかし、この実現形態にも、大きな欠点が見えはじめました(専門家の間では、昔から言われていることなのですが)。
コンピュータのメンテナンスを含んだ、セキュリティ対策なのです。
分散コンピューティングでは、セキュリティ対策まで分散されてしまう(=手間が増える)のです。
現状のパソコンの管理は、利用者(正確にはパソコン所有者ですね)に、任されています。
また、ソフトウェアのメンテナンスによるセキュリティ対策についても同様です。
(セキュリティ対策全般としては、ソフト・ハードと言った物に対してだけでなく、利用者・運用者のスキル向上も必要不可欠です)
でも、コンピュータやインターネットの専門家でもない方々が、コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策を自分でしなければならないなんて、面倒ですよね?
一般の方だと、利用した結果が欲しいだけで、コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策と言ったわずらわしさから開放されたい、いや、そんな心配すらしたくないと思いますよね?
(ここでは、このデザインのパソコンを所有したい!とか、自分でパソコンを組み上げてみたい!という方を、"一般の方"から除外していますw 無論、悪いことを企んでいる方は、論外!!)
コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策など、有料にて専門家に任せるべきです。
そんな実現形態を可能にするのが、ネットワークコンピューティングなのです。
集中コンピューティングは、中央計算機にデータと処理プログラムを置き、その中央計算機で処理しようとしていました。
ネットワークコンピューティングも、センターにデータと処理プログラムを置いていますが、処理をするときには、各端末がセンターからネットワークを介してデータと処理プログラムを呼び出し、各端末側で処理を行います。使い終わったら、センターにデータと処理プログラムを戻して保存。
さらに良いことは、出先でデータを見たいときにも、自分で端末を持ち歩く(最近のノートパソコンが軽くなったと言っても、重いですよね?それに、そのパソコン、無くしたら...と不安になったことないですか?)必要がなく、その辺りにある端末を借りることで、済ませることができる点です。
この実現形態だと、データと処理プログラムのメンテナンスとセキュリティ対策は専門家に任せ、一般の方々は利用の結果だけを享受することが可能になります。
このネットワークコンピューティングの発想も、10年ぐらい前から提言されてきました。
当時は、各家庭に常時接続可能な高速回線がなかったため、実現できなかったのです。
しかし、今はブロードバンド回線が各家庭に普及し、ネットワークコンピューティングの実現可能性が、ぐっと高くなってきました。
引用先の話は、社内での実現形態の例ですが、広域でも同じようなサービスが開始され、各家庭でも享受できるようになる日は、そう遠くないでしょう。
2005.01.06追記
日立、情報管理強化でハードディスクを内蔵しない新型モバイル端末を導入 from 日経新聞社
この記事を見る限り、本物のネットワークコンピューティングかどうか、怪しいですね(^^;
単なるネットワーク越しのHDDマウントどころか、HDDの共有なだけなのかもしれません。
処理部分を端末側で、情報保持をセンター側で行うようなので、ネットワークコンピューティングのようにも見えます。
注目すべき点は、OSやアプリケーションを
・端末側にインストール済み
・起動時にセンター側から読み出し
なのかのかによって、ネットワークコンピューティングと言えるか、単なるディスク共有に過ぎないのか、分かれると思います。
日立、社内業務でパソコン利用全廃・専用端末で情報漏えい防止 from 日経新聞社
#日経IT BUSINESS & NEWSへのリンクを貼っておいたのですが、元記事が見当たらなくなってしまいました。(泣)
やはり、この実現形態に戻ってきましたね(ニヤ)
今、皆様がお使いのネットワーク(現在のインターネット)とコンピュータ(パソコン)の関係は、分散コンピューティングと呼ばれる実現形態です。
この実現形態は、各端末(パソコン)にデータと処理プログラムを置き、その端末で処理を済ませ、結果のみをネットワークを介してやり取りする形式です。
これに対し、中央計算機にデータと処理プログラムを置き、ネットワークを介して繋がった端末から中央計算機を操作して用いるという実現形態を、集中コンピューティングと呼びます。
昔々(1960~70年代)のコンピュータは、こんな利用形態でした。
理由は簡単。
その当時のコンピュータは非常に大型で超高価なため、個人の手元で処理が完了するようなコンピュータを実現できなかったのです。
この実現形態には大きな欠点がありました。
中央計算機ですべての処理を済ませようとするため、「誰かがこの中央計算機を利用中には、他の人は待たされる。」という問題です。
さまざまな解決方法が試みられ、実現されたのですが、やはり、中央ですべての利用者の処理要求を満たすことは、利用者が増えれば増えるほど、能力的に難しかったのです。
また、1970年代後半からパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)が出現し(パソコン開発には、日本人が関与していたのですよ!(正確には、パソコンに用いられるCPU(処理演算装置)として用いられるLSIの開発))、同時にパソコン間のデータ通信技術も発達しました。
このパソコン性能の向上と低価格化、そしてインターネットの普及と相まって、現在に至っています。
しかし、この実現形態にも、大きな欠点が見えはじめました(専門家の間では、昔から言われていることなのですが)。
コンピュータのメンテナンスを含んだ、セキュリティ対策なのです。
分散コンピューティングでは、セキュリティ対策まで分散されてしまう(=手間が増える)のです。
現状のパソコンの管理は、利用者(正確にはパソコン所有者ですね)に、任されています。
また、ソフトウェアのメンテナンスによるセキュリティ対策についても同様です。
(セキュリティ対策全般としては、ソフト・ハードと言った物に対してだけでなく、利用者・運用者のスキル向上も必要不可欠です)
でも、コンピュータやインターネットの専門家でもない方々が、コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策を自分でしなければならないなんて、面倒ですよね?
一般の方だと、利用した結果が欲しいだけで、コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策と言ったわずらわしさから開放されたい、いや、そんな心配すらしたくないと思いますよね?
(ここでは、このデザインのパソコンを所有したい!とか、自分でパソコンを組み上げてみたい!という方を、"一般の方"から除外していますw 無論、悪いことを企んでいる方は、論外!!)
コンピュータのメンテナンスやセキュリティ対策など、有料にて専門家に任せるべきです。
そんな実現形態を可能にするのが、ネットワークコンピューティングなのです。
集中コンピューティングは、中央計算機にデータと処理プログラムを置き、その中央計算機で処理しようとしていました。
ネットワークコンピューティングも、センターにデータと処理プログラムを置いていますが、処理をするときには、各端末がセンターからネットワークを介してデータと処理プログラムを呼び出し、各端末側で処理を行います。使い終わったら、センターにデータと処理プログラムを戻して保存。
さらに良いことは、出先でデータを見たいときにも、自分で端末を持ち歩く(最近のノートパソコンが軽くなったと言っても、重いですよね?それに、そのパソコン、無くしたら...と不安になったことないですか?)必要がなく、その辺りにある端末を借りることで、済ませることができる点です。
この実現形態だと、データと処理プログラムのメンテナンスとセキュリティ対策は専門家に任せ、一般の方々は利用の結果だけを享受することが可能になります。
このネットワークコンピューティングの発想も、10年ぐらい前から提言されてきました。
当時は、各家庭に常時接続可能な高速回線がなかったため、実現できなかったのです。
しかし、今はブロードバンド回線が各家庭に普及し、ネットワークコンピューティングの実現可能性が、ぐっと高くなってきました。
引用先の話は、社内での実現形態の例ですが、広域でも同じようなサービスが開始され、各家庭でも享受できるようになる日は、そう遠くないでしょう。
2005.01.06追記
日立、情報管理強化でハードディスクを内蔵しない新型モバイル端末を導入 from 日経新聞社
この記事を見る限り、本物のネットワークコンピューティングかどうか、怪しいですね(^^;
単なるネットワーク越しのHDDマウントどころか、HDDの共有なだけなのかもしれません。
処理部分を端末側で、情報保持をセンター側で行うようなので、ネットワークコンピューティングのようにも見えます。
注目すべき点は、OSやアプリケーションを
・端末側にインストール済み
・起動時にセンター側から読み出し
なのかのかによって、ネットワークコンピューティングと言えるか、単なるディスク共有に過ぎないのか、分かれると思います。
ネットワークコンピューティングの実現によって、メンテナンスコストの削減や不正端末の排除を実現することは可能と思います。
ワードやエクセル程度しか日常業務に使わない事務系サラリーマンとしては、アプリケーションを集中化するのであれば、せめてパフォーマンスが悪化しない程度のネットワークを構築してもらいたいなと思います。
技術的な障害はほとんど無いはずなので、設計をしっかりすることでネットワークコンピューティングも実現出来るかなと思いますが、社内LANにせよ、広域ネットワークにせよ、ユーザーが満足するパフォーマンスを実現するための初期コストが最大のネックになるような気がしています。
集中化によるパフォーマンスの低下は、ネットワークというより、処理部(具体的にはサーバのHDD読み書き負荷(これが主原因)やCPU負荷(第2の主原因))の可能性が高いです。
なにが原因にせよ、技術者は、利用者の利便性を低下させるようなシステム設計・構築をしてはいけないと思います。
また、利用者も、身勝手な利用により、システムの全体パフォーマンスを低下させることがあるという意識を持って欲しいと思います(特に業務として貸与されている場合)。
引用先の話の場合、何千人という人が使うシステムの更改との話ですから、更改するための初期投資コストと更改しない場合の運用コストの増大(リスク増大による損失を含む)を比較検討し、最適な方を選ばれることになると思います(個人的な見解では、同パフォーマンスならば、管理コスト(リスクマネージメントを含む)の点からネットワークコンピュータの方が有利だと思います)。
おっしゃるとおりですね。私もあまり変なことはしないように心がけたいと思います。
ごく自然な使い方(これが人によって異なるのですが^^;)をされるだけで十分だと思います。
ただ、ウィルスに感染するなどで、利用者が気がつかないうちに、ネットワークやシステムに負荷を与えている場合があります。
これを防ぐのが...現状のWindowsパソコンを利用したシステムの場合、困難なのです(泣)
#利用者に気がついていただけると、幸いなのですが。
ニュースでは日立さんダム端に戻すの?と思ってしまいましたが、
こちらのBLOGの解説を読んで意味がわかりました。ありがとうございます。
ユビキタスな社会にするにもこの路線が必要なのかな?と思いました。
ネットワークコンピューティングと集中コンピューティングを混同されている方が多いようです。
特に、30代後半以上の方々に。
一見、同じように見えますが、まったく異なるものです。
ダム端に代表される端末は、集中コンピューティングで用いられてきた表示とキー操作等の入出力のみを処理する端末です。
#私はネットワークコンピューティングを語る際、「端末」という単語は
#ふさわしくないと思っています。が、いい言葉がないんですよね(^^;
#いい言葉をご存知の方、教えてください。
UNIX環境にも、ネットワークで繋がったX端末というものがあります(実際に使ったことがある人は、特定の世代か、特定の職業の方かもしれない)。
このX端末も、グラフィカルな画面表示とキーボード・マウス等の入出力に関わる部分のみを処理する(つまり、本計算処理はサーバで行っている)端末です。
これは一見、ネットワークコンピューティングに見えますが、サーバ側で本計算処理を行っている以上、集中コンピューティングに属すると思います(ですよね?)。
真のネットワークコンピューティングというのは、UNIX環境でいうならば、サーバからディスクのみをネットワーク越しに端末へマウントし、本計算処理は端末側で行うシステムだと思います(厳密には、これもちょっと違いますが...)。
ネットワークコンピューティングにも、さまざまな実現形態があります。
どれがメインとなって残るかは、不明です。
日立製作所がどのようなネットワークコンピューティングを実現するかは、あの記事からはわかりません。
無論、パーソナルコンピュータ(パソコン)という実現形態は、消えることはないでしょう。
しかし最大の問題は、パソコン所有者のすべてが、パソコンを管理し切れていない点です。
この状況は、黒煙を排出し、かつ事故を起こしながら公道を走る整備不良車と同じだと思います(日本の車社会では、車検制度にて、最低限の対策を施していますが)。
また、パソコンを持ち歩かない限り、どこでも同じ環境が手に入らない問題もあります。
ネットワークコンピューティングとは、「いつでもどこでも安心して」というユビキタスコンピューティング思想を具現化する一つの実現形態だと、私も思っています。
社内でも興味ある人は多いようです。
この手の話題は時々WBSで紹介してくれることがあるようなので期待しています。
(提供も日立さんが入っていますね)
WBSでも、紹介されるかもしれないですね。
追記したように、日立製作所の実現例は、
・単なる記憶ストレージのネットワーク共有
のようにも読めますし、
・起動時にOSやアプリケーションも、センターから読み出し
のようにも読めます。
私も、見てみたいと思います。
WBSさん、紹介してください!
ブレードクライアントコンピュータ CLEARCUBE
http://www.hitachi-system.co.jp/clearcube/index.html
離れたところにある本体という感じかも?
構成単位のマシン間の通信速度や繋がらない場合はどうするのでしょうね?
中の方の投稿もあるみたいです。(聞いてないとか)
以前の2つのプレリリースも合わせるともう少し姿が見えてくるような
2004/06/09、2004/06/30
導入実績もあるようです。ブレードクライアントコンピュータ「ClearCube製品」
テレビ朝日殿にて導入
~TCO削減、社内オフィスセキュリティ強化の効果に期待~
(http://www.hitachi-system.co.jp/press/2004/pr040609.html)
・ブレードクライアントコンピュータをコアとした
今後の事業展開構想を発表
~セキュリティ事業の展開及びCLEARCUBE新製品の発売~
(http://www.hitachi-system.co.jp/press/2004/pr040630.html)
「ブレードクライアントコンピュータ CLEARCUBE」
こ、これが、日立製作所が言うネットワークコンピュータ???
ち、違いますよね?(大汗)
これって、数十台のブレードサーバを用いた高可用性PC(故障発生時に、予備機に内部で切り替わって、利用者には影響を与えないシステム)に、イーサケーブルを用いた延長コードによるKVM(CPU切替機)を用いて、モニタとキーボード、マウスを本体から遠隔に置いただけ!
#これはこれで、素晴らしいのですが。
#信頼性向上や騒音対策、熱害問題を解決できますから。
これをネットワークコンピュータって言う気ではないですよね?>日立製作所さん