診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

オミクロン感染者減ってる? 

2022年06月15日 | 新型コロナウィルス

毎日毎日、相変わらず全国のコロナ感染者数を公示しては感染者数( PCR 陽性者数)が減少傾向にあると評価している。確かに PCR 検査を受けに行って陽性と判断されている数は公示の通り減少傾向にある様である。しかし、この数字がコロナの感染が減っているといって良いものかである。先に言っておくが、確実に毒性(症状の重症化)は弱くなっており、以前にも記したが、コロナはもはや唯の風邪以下と言っても過言ではない。診療をしていると、これまで以上に軽い風邪症状(咽頭痛、軽い咳、倦怠感)を訴える患者さんが増えている。発熱を訴える人は全くと言っていいほどいない。咽が痛いからと相談を受け、鎮痛剤とトローチを処方するが、オミクロンの症状でもあり可能性があることを伝えると、大体の人は PCR 検査を受けに行く。ほぼ皆、陽性と診断されて帰ってくる。そうなると無症状の家族も PCR 検査を受けさせられ、ほぼ全滅。一週間の自宅療養(軟禁)と一週間分の食料、酸素サチュレーションモニターが送ってこられる。全く、馬鹿げた話である。肺炎も起こさないのに酸素濃度を測ってどうするんでしょう? 咽の痛みはそこそこ強いようだが、それ以外は全く症状がない人が多い。耳鼻咽喉科はどうなのか聞いてみたいところである。発熱もないので、咽を診て、処方して終わっているところも結構多いのではと思われる。クリニックを含め、様々な店舗では入室時に体温を測定して発熱者を除外しているが、もはやコロナで発熱する人は滅多にいない。だから、連日見ている感染者数( PCR 陽性者数)は、氷山の一角の数を見ているだけ。感染者は決して減少はしていないと感じる。却って増えているかもしれないが、あまりにも症状が軽すぎるか無症状であるため、感染を自覚している人が少なくなっているだけのことである。それでいいじゃないですか。それだけ危険じゃないということである。新たな脅威の変異株が出現するまで、もうコロナ対策はやめればいいのにとつくづく思う。丁度、昨日、大阪府の感染症対策課からクリニックに直接電話がかかってきた。コロナ対応の検査、治療をしてもらえないかと、しらみつぶしにコロナ対応していない医療施設に電話をしているようだ。『 オミクロン株になって、まだ馬鹿なことをいつまで続ける気ですか。ここは循環器疾患の患者さんが長年通院され検査・治療を続けているクリニックです。これらの疾患で重症化する人もいます。コロナが優先される病気とは全く思いませんが。そもそも PCR 検査をやめてはどうですか。知事に言っておいて下さい。』と返答。2 年前には、大阪発のワクチンが秋には打てる! イソジンガーグルなどのヨード液でコロナが防げる! 第 6 波に対応してインテックス大阪に 1,000 床の野戦病棟を建築!  結局、軽症過ぎて自宅療養者が多く、半年での累積使用者が 300 人。解体された。連日 5割( 500 床)が使用され、一人 1 週間滞在すれば半年( 26 週)で延べ 13,000人が使用される計算であるが、300 人である。なにもかも勇み足の大阪府知事である。側近が悪すぎるのでしょうね。いい人なのに残念です。