Sunfishです。
今日はサンクスギビング休暇前ということで、時間割が少し変更になりました。いつもは午後の最終コマにあるマーケティングの授業が、午前中のコマに移動。学生の中には今日の夕方から旅行や帰省でダーラムを離れる学生も多いらしく、そのための処置なのでしょう。
F150が書いていましたが、マーケティングの授業はケース・スタディが中心となっています。ケースに登場する企業の多くはアメリカの企業で、我々日本人には企業名に馴染みが無いことも多々あります(もちろん世界的に有名な、我々にも馴染みのある企業も数多く登場しますが…)。しかしながら、企業名に馴染みが無くとも、そのビジネスモデル自体が初耳ということは滅多になく、これまでの社会人経験のどこかで見聞きしたことがある場合がほとんどです。
とは言うものの、どんな場合も例外はあるものでして、今日のケースに登場した「ブッククラブ」なる商売は、有名な「鳥のコンタクトレンズのケース」以来久々の、私にとって初めて聞くビジネスモデルでした(しかも、鳥コンタクトと違って成功しているし(笑))。
ブッククラブとは、一言でいうと書籍を扱う会員制の通信販売です。なんと世界中で70年以上の歴史がある業界とのこと(全然知らなかった私って…)。会員になると、3週間毎に300タイトル以上の書籍が掲載されたカタログが送られてきて、好きな書籍を注文できるのですが、中には「今回のお勧め」があり、不要である旨返信しないと、自動的に注文したことになるという制度があったりもします。クラブは、「ミステリー」とか「純文学」とか、分野別にもなっているようです。
これだけだと、単なる本好きの人向けの通販ですが、特筆すべきはその価格。なんと一般書店で売っている書籍より、35%も安いのです。この低価格は、出版社からかなりの低価格で版権を買い、自らが低いコストで印刷・装丁し、会員向けに直接販売することで実現しているようです(だから通常の書籍のような返品制度は無いので、リスクはあります)。しかも、通常15%程度ある作家への印税も不要とのこと(つまりブッククラブで売れても、作家に印税は一銭も入らない)。う~ん、再販制度がある日本では考えられないビジネスですね~。でも、本好きの私には羨ましく感じるビジネスです。
作家への印税が無い上に、出版社側の実入りも少ないとあっては、なぜブッククラブで販売される書籍が存在するのか不思議なくらいです。しかし、一般書店の不特定の顧客と違い、会員というロイヤリティーの高い顧客に対するOne-to-Oneマーケティングが実践できており、クラブでの売れ行きや会員による評価が、ベストセラー書籍の誕生につながることが多いなど、マーケティング上の効果が出版社にも評価されているようです。作家にしても、ブッククラブで評判をあげて、書店での売り上げも伸ばせば、結果的には出版社との印税率交渉にも有利に働くのでしょうね。ちなみに、ブッククラブでの売上が、米国の書籍全体の売上に占める割合は20%程度と紹介されていました。
そういや、最近、本屋に行ってないなぁ。ケースやテキストで、英語の文章を読むのはお腹いっぱいでして、日本語の本を読みたいのですが、こっちの本屋にあるのは英語の本ばかり(あたりまえ)。あぁ、日本でよくしていた立ち読みが懐かしい!
今日はサンクスギビング休暇前ということで、時間割が少し変更になりました。いつもは午後の最終コマにあるマーケティングの授業が、午前中のコマに移動。学生の中には今日の夕方から旅行や帰省でダーラムを離れる学生も多いらしく、そのための処置なのでしょう。
F150が書いていましたが、マーケティングの授業はケース・スタディが中心となっています。ケースに登場する企業の多くはアメリカの企業で、我々日本人には企業名に馴染みが無いことも多々あります(もちろん世界的に有名な、我々にも馴染みのある企業も数多く登場しますが…)。しかしながら、企業名に馴染みが無くとも、そのビジネスモデル自体が初耳ということは滅多になく、これまでの社会人経験のどこかで見聞きしたことがある場合がほとんどです。
とは言うものの、どんな場合も例外はあるものでして、今日のケースに登場した「ブッククラブ」なる商売は、有名な「鳥のコンタクトレンズのケース」以来久々の、私にとって初めて聞くビジネスモデルでした(しかも、鳥コンタクトと違って成功しているし(笑))。
ブッククラブとは、一言でいうと書籍を扱う会員制の通信販売です。なんと世界中で70年以上の歴史がある業界とのこと(全然知らなかった私って…)。会員になると、3週間毎に300タイトル以上の書籍が掲載されたカタログが送られてきて、好きな書籍を注文できるのですが、中には「今回のお勧め」があり、不要である旨返信しないと、自動的に注文したことになるという制度があったりもします。クラブは、「ミステリー」とか「純文学」とか、分野別にもなっているようです。
これだけだと、単なる本好きの人向けの通販ですが、特筆すべきはその価格。なんと一般書店で売っている書籍より、35%も安いのです。この低価格は、出版社からかなりの低価格で版権を買い、自らが低いコストで印刷・装丁し、会員向けに直接販売することで実現しているようです(だから通常の書籍のような返品制度は無いので、リスクはあります)。しかも、通常15%程度ある作家への印税も不要とのこと(つまりブッククラブで売れても、作家に印税は一銭も入らない)。う~ん、再販制度がある日本では考えられないビジネスですね~。でも、本好きの私には羨ましく感じるビジネスです。
作家への印税が無い上に、出版社側の実入りも少ないとあっては、なぜブッククラブで販売される書籍が存在するのか不思議なくらいです。しかし、一般書店の不特定の顧客と違い、会員というロイヤリティーの高い顧客に対するOne-to-Oneマーケティングが実践できており、クラブでの売れ行きや会員による評価が、ベストセラー書籍の誕生につながることが多いなど、マーケティング上の効果が出版社にも評価されているようです。作家にしても、ブッククラブで評判をあげて、書店での売り上げも伸ばせば、結果的には出版社との印税率交渉にも有利に働くのでしょうね。ちなみに、ブッククラブでの売上が、米国の書籍全体の売上に占める割合は20%程度と紹介されていました。
そういや、最近、本屋に行ってないなぁ。ケースやテキストで、英語の文章を読むのはお腹いっぱいでして、日本語の本を読みたいのですが、こっちの本屋にあるのは英語の本ばかり(あたりまえ)。あぁ、日本でよくしていた立ち読みが懐かしい!