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NYAMA's BLOG

ダルメシアンのCARAと、ぬくぬく3匹暮らし☆

イタリア魂22 ~ROMA 『ホテル・サンマルコ』~

2005年12月11日 | <イタリア魂> H17.9
久しぶりにイタリアの旅日記を復活。今月中に終わらせますわ。

9月30日(金) 今日もつつがなく

フィレンツェからローマへは、やはり列車を利用。宿泊先も、今までに類を見ないくらい駅に近い、テルミニ駅真横の「マディソン」を予約していました。
行ってみると、何やら工事中の雰囲気。受付に聞くと、改装中で、2日間の宿泊のうち、1泊は別のホテルに泊まってもらい、2泊めはこちらに戻ってきてほしいと。
日本だったら、この期に及んでありえない事態。
そんなんツライから、2泊とも同じホテルにしてくれと頼むと、もう一つのホテルに問い合わせ、OKが出たので案内してもらいました。

近くかと思いきや、かなり歩かされ、とても心細くなっていった私達。後からわかったのですが、実は、テルミニからはちょっと歩きますが、地下鉄B線の次の駅「Castro Pretorio(カストロ プレトリオ)」からとっても近い。
そして、同じ三ツ星でも、改修されてきれいで、マディソンよりずっと良いホテルとわかりました。

『ホテル・サンマルコ』は、日本の予約webサイトではあまり見ません。実際、日本人宿泊客はいなくて、ヨーロピアンが多かった気がします。
住所はハッキリ覚えてないのですが・・Via VicenzaとFrancaの交差した角。
部屋もスタッフもとっても良かったので、人にはお勧めしたいです。



私達が、2家族だとわかると、ツイン2部屋よりもこちらの方が良いのでは・・と、見せてくれたのが、“コネクティングルーム”のような最上階の角部屋。
大きい方が、ベッドスペースの他、リビングダイニングのようなスィートになっており、ドアを隔てて、隣の1部屋につながります。ちゃんと間の鍵はかかる。
父母に大部屋をあげて、私達は隣室のツインに宿泊。夕食を父母部屋のダイニングテーブルで一緒にとっていました。
お風呂も、大部屋の方はバスタブ付き。改修してあるだけに、水周りがとっても綺麗でした。


白木の感じが、ゴージャスではないけど清潔。ベランダからは周囲が見渡せます。


イタリア魂21 ~『PISA その5/ピサの斜塔』~

2005年11月06日 | <イタリア魂> H17.9
ピサの斜塔は傾いている」。
誰もが知っていることだけど、実際に目で見ると、その傾き方はちょっと面白いことがわかります。
途中で“ぐにっ”と曲がってる。

そもそも、なぜに傾いた塔なのか。それは、建てられた過程に関係があります。
塔を建て始め、4階まで来たとき、地盤沈下が起こり、ぐにっと傾いてしまったよう。工事はそこで中断。放っておいたまま、100年が経過します。

日本的に考えると、そこで全部壊して、建て直すかどうか計画し直す・・と思うのですが。イタリアンは、ぐにっと曲がったその上に、傾きを調整しながら建て増ししちゃったのです。

そんなわけで、よく見ると、途中まで塔は傾き、その先から、上の方にぐんぐん伸びています。まるで、植物のような伸び方。
1Fとてっぺんのずれは約4.5m!

1990年に一般公開が中止されてから、斜塔の傾きを補正するために、いろいろなテが施されたようです。傾いている反対側に何百トンもの鉛ののべ棒が置かれたり、地盤に電気浸透が施されたり。アンカーを地盤に打ち込んだり、地盤を液化窒素で固めたり。
いろいろやっても、効果がなく、今度は逆側に傾斜してったり・・本当に苦労してるみたい。
今は、落ち着いて、また一般公開が再開したちょうどいい時でしたが、またいつか中止される時が来るのかも。

午後3時に上るにあたり、インフォメーションセンター前に、10分前に集まるよう言われてました。
私たちは、その隣のおみやげ屋を見たりしながら、のんきに外で待っていました。
・・本当は、上る前に、とても大切なことがあったのです。『インフォメーションセンター横のロッカールームに、カメラ類以外の持ち物を全て預けなければいけない』のです。

そのことに気づかず、全員集合して、ガイドにくっついて塔の前まで行くと、ガードマンに制されてしまいました。
急いで、全員のバッグを預けに行き、塔の入り口に戻ったときには、もう既に他の人達は上り始めていて、私達がラスト。
母の心臓が弱いので、みんなの後から、ゆっくり上るつもりではいましたが、かなり出遅れ。さらに、293段の階段は、母にとってかなり辛く、途中途中で休みながら、ゆっくりと上って行きました。

塔の内側の階段を上り、7階まで来ると外が見えます。思ったより、早く着いた気がしましたが、だいたい、塔のてっぺんまで35分かかると言われています。


ピサの街が見渡せます。ドゥオモのキューポラがすぐ隣。

大理石の階段が、長年の歴史でへこんでる!



8階が一応のてっぺんで、鐘楼になっています。
鉄柵があるのですが、階段が数段あって、上から柵越しに見渡す風景がけっこうコワイ。
足滑らせて、階段、ごろごろっと転がったら、下の鉄柵にドンとぶつかって止まる・・のでしょうが、なんか危うい。
もらったリーフレットには、『絶対に柵にもたれかかるな!』と。
・・余計、コワイ。

鐘楼まで行くと、さらに細い階段を上って、ほんっとーーーのてっぺんまで上がることができます。他のメンバーはもう、上っており、さぁ、私達も上りましょう・・と、向かおうとしたその時!
むくむく黒雲が!突風が!雨が!
風にあおられ立っていられず、思わず、みんなで階段に座りこんでしまいました。



突然の天候の悪化に、他メンバーが続々、上階からおりてきました。ガイドもおりてきて、「大理石が雨で滑りやすくなっているので、上にはもう上ってはいけない」と。
ショック!あともうちょいだったのに!

もらったリーフレットを後から見ると、とても厳しく、上る際の“注意書き”が書いてありました。
最初の荷物預けのことしかり、40人のパーティに与えられた、上りの時間は約30分なので、それについて来れない人・・心臓に疾患のある人、健康状態の良くない人は上っちゃいけない、とか。8歳以下は上れないし、8-12才は大人が手をつなぎ、12-18才は大人同伴・・とか。ガムはかじっちゃイカンとか・・ホントに細かい。

まぁ、いろいろな理由が重なって、私達は、本当のてっぺんまではいけませんでしたが、見ている風景に大きな違いはなかったでしょう。
母に言わせると、それも「神様のおぼしめし」のようで。ここまで頑張って上ったんだから、もう、無理しないで下りなさいって意味だと。
そうかもしれないなぁー・・と、ゆっくり下りたのでありました。
私達が下りて、しばらくは塔のツアーを止めるのかと思いきや、その後すぐ、天候がカラリ回復!
結局、あの日、てっぺんに上れなかったのは、ホントーに“私達だけ”だったでしょう。
やはり、カミサマノオボシメシに違いなかったな。

夕方になり、十分、ピサを満喫した私達は、広場の外のバス停から、ピサ中央駅まで市バスで戻りました。
すぐ近くのBARでバスチケットが購入でき、バス停をこちらから聞く前に、「バス停は道路はさんで向かいだよ」と。
BARのおじさん、よく聞かれて、対応が慣れてる風でした。

バス停からも洗礼堂がにょっこり見える。

駅の線路の上を歩いて他の乗り場に渡るんです!

いつかまた行く時は・・旗の立ってるてっぺんまで上ってやるぅ!
でも、高所恐怖症にはちょっとツライかも。
今度は、前もってネットで予約していこー。

イタリア魂20 ~『PISA その4 カンポサント(納骨堂)』~

2005年11月02日 | <イタリア魂> H17.9
前回、ここはツアーに入ってなかったので、初めて入場したのですが、なかなか印象に残る場所でした。
主に7~15世紀の、ピサの貴族が埋葬されている墓地です。
と言っても、最近、2000年過ぎだったかな?に埋葬されているのもあって、驚きました。
今でも、本当に“墓地”なのでしょうか。


中庭を囲む細長い敷地。                向こうに、ドゥオモのキューポラが見えます。

大理石の、美術品のような棺が壁づたいに並んでいます。壁にはフレスコ画が。
何と言ってもすごいのは、その回廊の床自体が全て、墓であること。
つまり、びっしり区画分けされた、埋め込み式の棺の上を歩くことになるのです。
・・貴族サン達の顔、踏みつけながら歩いてるようなもん。

美術館のように美しい彫刻たち。

壁画の一部は、別の小部屋に移され、展示されています。
最後の審判や、地獄絵など。とーっても怖い絵なのですが、思わず見入ってしまう芸術です。

『死の勝利』は凄すぎ!

踏んづけるのがためらわれるような芸術的な碑も。

これらの埋め込み式棺の区画は「分譲式」のようで。
既に埋まっているのもあれば、まだ買い手がいないのか?何も入っていない、書かれていない場所もアリ。
これから、購入されるのでしょうか。
ずーっと歩いていると、たまに、踏んだ棺が「ゴトン」と音を立ててずれたりします。
たぶん、“中身”を入れて、最後に、金属の取っ手のついた小さい四角の“フタ”をするのでしょう。それが、ちょっとしたタイミングでずれるのね。
ぜーったい、ここで夜、肝だめしはできない!昼間でさえ、ビビる!
・・と話していたら、母( 自称・敬虔なるクリスチャン)はニッコリしながら、「霊は怖くないのよ」と。
んなこと言って、おかーさん、床からムクムク出てきたら、腰ぬかすよ!日本語通じないし。って。
でもたぶん、そんなことになったとしても、うちの母は幽霊と気づかず、「もしもし?ギブミーウォーター?」くらい言いそ。

イタリア魂19 ~『PISA その3/ドゥオモ(大聖堂)』~

2005年11月02日 | <イタリア魂> H17.9
広場の中心に建つ『ドゥオモ』

ピサの“艦隊”が、サラセン軍に勝利した記念に、100年かけて建てられた大聖堂。ロマネスク他、イスラム、ビザンチン・・など、様々な様式が混じっていて見ごたえアリ。

“艦隊”って?ピサは内陸の町なのに?と思いましたか。
昔は、“ピサーヌス”の港を中心に栄えた海運国だったそう。ジェノヴァに敗戦して、その港を埋め立てることになり、今のような地形となったのですね。


白と緑の横縞大理石の柱廊。正面の金ピカ・キリストはヴェネツィアのサンマルコ寺院を思い出させます。

天井には巨大なブロンズのランプが。
説教壇の彫刻は、よく見るとキリストの生涯。スゴミあり。

聖堂の中って、本当の誰かの“墓”として、棺がおさめられているシーンをよく見ます。
ここにも、眠っている有名人(誰か忘れた)がいました。しかも、ご丁寧に棺が透明クリスタルで、てかてかのミイラが見えている。
ああいうことするのは、一体、どういう意識からなのか?全くもってゲせませんが・・とにかく、神聖なことなんでしょうね。
並みのニホンジンとしては、さすがに、写真を撮る気にはなれませんでした。

イタリア魂18 ~『PISA その2/洗礼堂』~

2005年11月01日 | <イタリア魂> H17.9
丸い円形の建物は、ロマネスク様式の『洗礼堂』。

イタリアって、各地の建築物の“様式”が違っていて、本当に面白いです。
“ロマネスク様式”は、北イタリアを中心に広まった様式で、帯状の繊細な装飾が特徴。
この洗礼堂にも、そういう雰囲気がぷんぷんです。
上層部にちょっとした彫刻があって、ニコラ・ピサーノ&ジョバンニ・ピサーノ親子の作と。
ピサーノ・・って、「ピサ」の街の名前と関係あるのかしら。



内部は、とてもいい音響効果が出るように設計されています。
以前、妹と、フィレンツェ出発の、ピサ行きオプショナルツアーに参加した際、この洗礼堂へ案内され、チケット係の方が、ちょっとしたデモンストレーションを見せてくれました。

自分の声の反響に、次々、声を重ね、和音を作ってくれるというもの。
ドーの音が、わんわんと響いている間に、ミー、ソーと歌って、ドミソの和音を作る・・みたいな。
実際は、もっと、ステキなメロディでした。
あれは、オプショナルツアーにあわせて、わざわざやってくれたのでしょう。
今回、残念ながら、聞くことはできませんでした。

イタリア魂17 ~『PISA その1/列車でワンデイトリップ』

2005年10月30日 | <イタリア魂> H17.9
9月29日(木) 一部地域で一時的に

ウフィツィ美術館へ行くのを思い切ってやめ、フィレンツェからピサへ、列車でワンデイ・トリップに出かけることにしました。
前日、フィレンツェの駅で、ピサ行きの便について聞いたところ、毎日、1時間に1本くらい出ていると。「ピサ行き」もしくはその先の「リヴォルノ行き」に乗り、所要時間は1時間程度と教えてもらいました。

そして当日。券売機で、“ピサ行き”“4人分”“1等”のチケット(1枚にまとまってる)を購入し、午前10時半くらいの列車に乗り込みました。
乗ってみたら・・1等の席なんてどこにもナシ。
じゃあどうして“1等”を売ってるの?と疑問なところ。かと言って、お金を返してくれるようなシステムもなさそ。差額は数百円なので、そのままに。
もちろん、帰りは“2等”を買いました。

 『ピサ中央駅』
斜塔などのある広場まで、中央駅から歩いても30分くらい・・とのことだったので、行きは散歩しながら歩いて行くことにしました。

 『サンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会』
フィレンツェで見たアルノ川は、ピサにも流れていました。
アルノ川にかかる、ソルフェリーノ橋のたもとに、可愛らしい『サンタ・マリア・デッラ・スピーナ教会』があります。
ピサ・ゴシック建築で、尖塔やレース飾りのような壁がきれいでした。

“ピサの斜塔”のてっぺんが見えてきた!
“ローマ通り”を歩いて行くと、斜塔などがある『ドゥオモ広場』に突き当たるのですが、その手前に並ぶリストランテがなかなか良かった!ランチのために、入ったのですが、リゾットもスパゲティも、とても美味しかったです。

広場に建つ『ドゥオモ&斜塔』は圧巻!

みやげ物屋が並ぶ、道路の向かいに芝生が広がり、「立入禁止」の札にお構いなく、記念写真を撮る観光客がいっぱい!
「あ~れ~」と、斜めってる斜塔を支えるポーズで、写真を撮るのがお約束。
でも、私は今回、違うポーズにしてみました。題して 『斜塔をわしづかみ』。

「ぐわしッ」

みどころと言われているのは、『ドゥオモ』『洗礼堂』『カンポサント』『シノーピエ美術館』『ピサの斜塔』。
チケットセンターへチケットを買いに行き、まず、斜塔以外の全部に入れる共通券(10.5ユーロ)を購入。『シノーピエ美術館』には入るつもりないので、4ケ所券(8.5ユーロ)でもいいな・・と思ってたら、それでは中央にある『ドゥオモ』には入れないと。うまくできてる。

そしてそして。
現在、『ピサの斜塔』は、修復が終わっています。予約の上、一度に限られた人数で上ることができます。
ダメもとで聞いてみると、今日の午後3時になら上れると!
ランチ食べて、あちこち見てたら、ゆとりで3時間くらいは経つでしょう。
しかし、値段はそこだけで15ユーロ!やるなっ。
それでも、なかなか貴重な体験なので、上ることにいたしました。

イタリア魂16 ~『夕暮れのアルノ川』~

2005年10月30日 | <イタリア魂> H17.9
ガイドブックなどに、「夕暮れ時のアルノ川の風景は素晴らしい」・・と書いてありましたが、今まで、意識してその時間に訪れたことはありませんでした。
今回、たまたま、夜の7時くらいに、買い物をしたくて川の方へ歩いて行ったところ、もののミゴトに“夕暮れ”のシーンを見ることができました!そのステキなことと言ったら!
これだけでも「フィレンツェに来てよかった」と思っちゃう。

目に焼き付けておかねば・・と思いつつ、カメラに撮ってもたぶん、同じ色は出ないだろうなぁ・・と写したわけですが、なかなかいい感じに写りました。
何枚かをご紹介します。(クリックすると大きくなります)




水面に映る“ポンテ・ヴェッキオ”は本当に美しい!


イタリア魂15 ~『花の都・フィレンツェ』~

2005年10月29日 | <イタリア魂> H17.9
9月28日(水) そして今日もまた

ヴェネツィアからESスターに乗ってフィレンツェへ到着。
「花の都」などと形容されるのがぴったりな、トスカーナ地方の華やかな街。ルネッサンス発祥の地で、テレビや本で見た芸術作品の本物に会える街です。

今度も、ホテルは駅裏すぐ。『デレ ナツィオーニ』は、駅から5~6分の近さ。改装して、白木のインテリアがシンプルでこぎれい。インターネット環境も充実してます。(使わなかったけど)
冷蔵庫がなかったのが唯一の難点かな。

フィレンツェは、町の中心から3km圏内に、行きたいところがすっぽり入っている小さな街です。
みんなでてくてく歩きながら、優雅な街の雰囲気を味わいました。


ビルの間に急に現れる、フィレンツェの顔『ドゥオモ』は、“花の聖母教会”の名をもつとても華やかな建物です。


内部はシンプル。でも、キューポラの内側に描かれたフレスコ画“最後の審判”には圧倒されます!
上に上ると、内部のフレスコ画を間近で見たり、外の景色を一望することもできます。
残念ながら、母が体が弱いので、今回は階段昇降は諦めましたが、以前、キューポラにも、隣に建っている細長い“ジョットの鐘楼”にも登ったことがあります。
どちらも眺めが素晴らしくて、オススメ!

 
隣の作品並みに、顔がデフォルメってるおじさん

 
アルノ川にかかる『ポンテ・ヴェッキオ』
昔は、橋の上に肉屋等がひしめいてたそうですが、2階の回廊で宮殿同士をつなぐことになった折、貴金属店に様変わりしたそう。
今も、彫金や宝石店がいっぱい。

 
シニョーリア広場に建つ『ヴェッキオ宮殿』
その横には、かの有名な『ウフィツィ美術館』があります。
ここは、予約をしてぜひ訪れたい場所でしたが、ミラノの『最後の晩餐』同様、ぜんぜん予約が取れず。並べば、1~2時間で入れるだろうから、と折りたたみイスを準備して行ったのですが・・結局、出番なし。
私以外の3人が、美術館訪問を拒否したため。
そのかわり、楽しい予定変更案が出たのですが・・。


てくてく歩きの終点『ピッティ宮殿』
中に、美術館や博物館があるらしいのですが、時間が遅くて入れてもらえませんでした。

本当は、この後、ピッティ宮殿の裏手に続く小高い丘の上の“ミケランジェロ広場”まで行き、フィレンツェの町並みを見渡したかったのですが、疲れていて行けませんでした。

また、翌日の美術館も、やめようということになり、代替案としてあがったのが“PISA(ピサ)”への旅。ガリレオ・ガリレイが、落下の法則を実験したと言う、斜塔のある街です。

以前、フィレンツェから、小さなバスツアーで訪れた時は、パパッと写真とってさぁ帰りましょう!という感じだったので、私も、いつか電車でのんびり訪れたい・・と思っていたのでした。
実際、とても楽しい旅になったのでありました。


イタリア魂14 ~『イタリアの列車』~

2005年10月27日 | <イタリア魂> H17.9
ヴェネツィア~フィレンツェ~ローマの2区間は、ESスター(ユーロスター・イタリア)という高速列車を利用しました。いわゆる新幹線。
私達は、列車の旅が大好き。
“世界の車窓から”じゃないけど、流れてくる景色が本当に楽しい。
イタリアの列車は、時間もホームの案内も正確じゃない!なんて言う人もいるけれど、今まで、何度も乗って、そう大変なめに遭ったことはありません。
確かに、直前まで、入ってくる列車のホーム番号が決まってなかったりもするけれど。(10分位前まで)
そんなん、電光掲示板を見てりゃあいいんです。
さぁ決まった!となって、それからホームを探すと、ずーーーーっと先で焦ったりもしますが。
特に、ローマのテルミニ駅は要注意。予想以上にものすご遠かったりする!
そんなんでも、列車は定刻で走り出さないもので、つじつまは合わせてあります。
JALユーロEXP.のガイドさんは、逆に、ホームにギリギリに列車が入って来たのに、定刻で出発しちゃった結果、あまりにも人が乗り遅れたんで、ある程度走った後、また列車が駅へ逆戻りして来た話しをしてました。

そういうこともありそうなイタリアだけど、最近は本当に変わってきたと思います。フィレンツェからローマへ行く時なんて、10分ほど遅れて出発したのですが、ちゃんとアナウンスで遅れをお詫びしてました。あの、イタリア語なまりのまったりした英語で。
他の国と変わらなくなってきてるんじゃあないでしょうか。

前もって、指定席の“1等”を初めて予約していったのですが・・2等で十分だと思いました。数百円の違いではあるのですが、1等ったって、たいして良くない。飲み物ワゴンが来たくらい。

それより、ビジネスマンが多いので、ずっと携帯が鳴りっぱなし。
日本だったら、「電源をお切りください」でしょうが、あの、口から生まれた国民にそんなマナーあるわきゃない。
「プロント?(もしもし)スィースィー(はいはい)・・」ってなわけで、仕事を何個も電話でこなしている風。寡黙な国民には、うるさいったらありゃしませんわ。
ちなみに、ミラノのマルペンサ空港から乗ったシャトルバスの中も、携帯鳴りっぱ、ぺちゃくちゃおしゃべり(してないのは日本人だけ)状態でしたな。

2等だと、普通の家族連れが乗っていたり、コンパートメント(個室)などに当たると、さらに何となく空気が楽しい。
今度からは、いつも2等にしようと思いました。

短い区間の乗車だったので、食堂車を利用したりもしませんでしたが、係りのお姉さんが回ってきて、ランチの予約をとっていました。
イタリアの食堂車、利用してみたいです。パスタは期待できそう!以前、イタリアからドイツへ列車で入った折、ドイツに入ってから食堂車を利用したら、もうパスタ類はほとんどなくて、ハムとチーズ類ばっかりでした。
まぁ、それも当然に美味しかったのですが。

食堂車まで行かなくても、BARの利用も楽しいです。エスプレッソを頼んだら、プラスチックカップだけど、ちゃんとそれらしきチビッとの量が出てきて、なかなか美味でした。

「イタリアはよくなって来ている」は、随所で感じることができました。たとえば、券売機。
以前、イタリアでは、「機械という機械は“壊れている”と思え」でした。公衆電話しかり、駅の券売機なんかもそう。そこにある意味がワカンナイ。
だから、駅の“緑の窓口”なんて、とぐろ巻き巻きーの長蛇の列!チケットは、並んで買うもの、という感じでした。

でも今は。壊れていないんです、機械類。
特に、列車の券売機は、ショート・トリップで何度か利用しました。
残念ながら、日本語は出ませんが、ちゃんと英語表記がされ、人数分をどこからどこまで、支払いは現金でもクレジットカードでもOK。簡単に買えて楽んなったものです。

ところで、私達が今回、急遽、行くことになったショート・トリップの行き先は・・PISA(ピサ)です。
そう、『ピサの斜塔』のPISA!
ホント、列車で行ってよかった・・と思う旅ができました。
その話しはまた今度。

イタリア魂13 ~ヴェネツィア『ゴンドラクルーズ』~

2005年10月24日 | <イタリア魂> H17.9
「ゴンドラは高い」。
実際、ゴンドラは、観光用乗り物なので、交渉が必要なお高い乗り物です。

7年前、まだイタリアの通貨が“リラ”の時代に、妹と乗ったことがあります。その時は、ガイドブックには、一周40分で5000円程度と書いてありましたが、実際は7000円くらいかかったと思います。

そして今は、“ユーロ”の時代。物価は約2倍に跳ね上がっています。
JALユーロエクスプレスのガイドさんから、最近の相場を聞いていました。大体、一周40分で120ユーロくらいだと。それって、16,000円くらい!?

ゴンドラの停泊している風景も、優雅でステキ。

今回、私達は、ゴンドラに乗るつもりはありませんでした。がしかし。折につけ、母が、ゴンドラに反応するのです。
「ゴンドラと写真撮って!
「あのゴンドラ素敵ねぇ
「ゴンドラは高いからいらないわ

そして、母以外の3人は、同じキモチでいたのです。
帰ってからぜーーーったい、ぐちぐち言うに違いない!「ゴンドラは高くて無理だったわよね」と。
何度も。しつこく。きっと。ぜったい。言うに違いない!

なもんで、ムラーノ島から戻るとすぐ、大運河で声をかけてきたゴンドリエーレと交渉することにしたのです。
第一声は「4人なら一人30ユーロ」。合計120ユーロは聞いてた通り。
母の体が弱いから、そんなに長くは乗れない。一番短いのは?と聞くと、「実際、3コースある」「一人30ユーロ、25ユーロ、20ユーロで、一番短いのは、20~25分くらい」
ゴンドリエーレは、できるだけ長いのを勧めたかったようです。でも、一番、短いコースを頼むと、乗る気のある客は乗せとけと思ったのでしょう。あまりしつこくも勧めて来ませんでした。待ちぼうけゴンドリエーレは至るところにいますから。
4人で80ユーロ、約1万円は、まぁ予想内。

母は、「いいのよ!乗らなくて!」と言ってましたが・・
乗った途端に、一番の、大はしゃぎよう。

あたったゴンドラは新しくて豪華!

一艘300万円以上するらしい。ゴンドリエーレになるのも、クラブに所属して修行し、市の資格を取らなければなりません。取れたとして、空きがなければなれないそう。
晴れて、ゴンドリエーレになるにも、さらにライセンス料が100万円かかったり。花形職業だけど、お金もかなーりかかるようですね。



橋の下をくぐりぬけたり、対抗船とは絶対にぶつからず。直角の交差点も、かくっと曲がる。
ゴンドリエーレの妙技は、常に拍手喝采!
たまに、カンツォーネを歌ってくれる人もいます。今回は、ケチっただけに唄なし?
その分、ワタクシが、高校ん時に覚えていまだにソラで歌える『オーソレミオ』を、父母のために歌って差し上げました。

手すりの“馬”?もステキなゴンドラでした。

小道を通り、最後はリアルト橋のたもとまで戻ってくるコース。
40分以上となると、けっこう飽きたり、揺れて具合が悪くなったりしますが、20分前後だと、いい感じで堪能できました。
もし、乗ることがあったら、この短いコースで十分ですよ。オススメです。

何はともあれ。
母だけじゃなく、父もとっても喜んでくれたので、1万円投入してでも乗ってよかった・・と思いました。