9月4日(日) ときどき
いつものキモトモ仲間3人と、N染舗のNさんも一緒に染織こだまの木綿展へ。 前日から、北海道に台風の影響が出ていて、岩見沢から出て来るHさんは着付けを断念。でも、約束時間のお昼近くには、そんなに雨も降っておらず、逆に晴れ間がチラホラして来ました。 オープンしてすぐ入ったら、私達が一番乗りのお客様。 去年、Nさんを同年代のこだま息子さんに会わせたかったのですが、かなわなかったので、今回はお会いできて良かったと思いました。 Nさんは、息子さんだけじゃなく、お父さんともお母さんともいろんな話しをされたようです。同じ業界にいても、木綿の種類がこんなにあるなんて、ご存知なかったようで、しきりと、それぞれの反物の風合いを確かめていました。 着物といえば、一般的には“絹”ですもんね。こだまさんも、地元に戻れば普通の呉服屋さんのようですが、全国的には“木綿の染織こだま”として知られているのでしょう。 呉服屋さんとしての戦略って、いろいろなのね・・。
私を含め、みんなが注目したのが・・桐生から届いたポリエステルの名古屋帯。前日に、函館のHさんも購入したものです。 絹の桐生帯も来ていて、風合いは確かに絹のほうが柔らかいのですが、絹と見まごうくらい上出来でデザインもなかなか。 しかも値段が、絹の3分の1! どうしても、ポリの方をつかんでしまいます・・。
着物の方はみんなそれぞれ、気に入ったものを見つけていました。私が気になったのは、手ごろな館林木綿の中でも珍しい刺し子織のもの。なかなか、織手さんが織ってくれず、お店に商品が届かないのだそう。 最初、見た時は、「なんだ、このカーテンみたいな生地?」と思いました。丸巻きの反物になっておらず、広幅の不思議なサイズの布だったためです。試しに羽織ってみたら・・あまり、イメージはつかめなかったけれど、個性的な着物になることは間違いない感じ。お値段も手ごろなので、それを選ぶことにしました。 二日も来ているので、決断は早い。
ポリエステル帯をどうするか迷ったまま、ランチタイムが来たので、お気に入りを横のソファによけて(つばつけてるの意味)、タクシーで出かけました。 『真心庵』(しんしんあん)は、南11西20で、円山公園からはちょと離れた場所にありました。お向かいがショコラティエ・マサール。 料亭の風格で、庭の池には太った鯉がうようよ!2Fから見ていたら、えさをもらいに寄って来る鯉の頭を子供がなでなでしてました。そのくらい、大きい。 杉?松?の大木があり、元々、由緒正しいお宅があってそれを改造したような造りでした。
ランチメニューはけっこう、お手ごろで、ほとんど、一の膳、二の膳と分かれ、二の膳にはお寿司がついている。 とっても美味しくて、無言になりながら食べちゃった。 ボリュームがあってお腹もいっぱい、大満足。
幸せになった私達。冷静になって、やっぱり今回は、木綿の着物地だけにしよう・・とか、帯一本にしとこう・・とか、決意表明してタクシーで戻りました。 Nさんは、小樽での宴会に行かねばならず、そこでサヨーナラ。
展示会場に戻ると、どうしたことか!?さっきまで、閑散としていたのに、お客様がみっしりいる。 ちょうど、晴れ間が出てきて、天気が良くなったのに合わせて皆さん、わらわらと出てきた感じ。 その様子を見ると、冷静になったはずの心臓がバクバク!ライバルがいっぱい!という気持ちに。 こだまさんがお客さんに「来年は来れないかもしれません」と話している声が聞こえ、ますます、血糖値がヒートアップ! 結局、反物もポリ帯も購入することになっちゃったのでした。 ・・あれは、サクラじゃあないと思うけど、思いっきりヤラレタような気がしちゃう。 単に、私達の精神力が弱いってだけなんだけど。 そういえば、来年、来れないんなら・・って、久留米絣の変わったのをもう一本、紛れ込ませたんだった。
私は今回、初めて“ちくちくパック”で注文してみました。和裁をする者として、一番、面倒なのは“印つけ”。それを3千円でやってくれるなんて、すばらしい!というのがみんなの意見。 反物のちくちくパックと、ポリ帯の仕立てが値段に入っていたので、今は全部、宮崎に戻ってます。 どんな感じでやってくるのか、とっても楽しみです。
家で反物をながめていると、幸せな反面、「また増やしちゃった」という自己嫌悪に陥ります。 これは、がんばって、さくさく縫い進めるしかない!・・と、9月までに出来上がらせることができなかった、夫の単衣を広げてみたのでした。 休暇中に、少しでも進ませないと。