5月に世界最高峰のエベレスト(8、848メートル)と世界4位のローツェ(8、516メートル)の連続登頂に成功したICI石井スポーツ(本社・東京都)の荒川勉社長(55)=福島県会津美里町出身=は5日、福島民報社の取材に、県内で登山イベントなどを開催する考えを示した。県内への初出店も検討しており「登頂の経験、登山の楽しさを伝えたい」と意気込みを語った。
荒川社長は大沼高、日大法学部卒。登山用品などを扱う同社に入社し、昨年10月に社長に就いた。「挑戦する姿を社内外に見せたい」と昨年12月、エベレスト登山を決意。今年4月に日本を出発し、約2カ月かけてエベレストとローツェの連続登頂を成功させた。
今後は社員の海外登山を積極的に応援するほか、全国34店舗の顧客を集めた登山イベントを県内で開く考え。これまで富山県で約200人規模のイベントを開催してきたノウハウを生かし、復興支援に力を入れる。荒川社長は「福島県の素晴らしい山を全国に伝えたい。県内に出店し、県民が山に親しむきっかけもつくりたい」と話した