太陽光発電所建設の影響「否定できず」 自然堤防の砂丘 国交省が昨年に掘削中止要請
茨城県・鬼怒川の氾濫で、国土交通省は19日、自然堤防の役割を果たしていた川岸の砂丘を掘削して大規模太陽光発電所(メガソーラー)を建設した民間業者に昨年4月、「洪水時に(周囲の住宅などに)浸水する恐れがある」と掘削の中止を要請したが、拒否されたと明らかにした。
国交省は緊急措置として掘削部に大型土嚢(どのう)を設置していたが、今回の水害では、土嚢を越えて川の水があふれる「越水」が発生。国交省は「掘削や土嚢の設置状況が氾濫に影響を与えた可能性は否定できない」とし、引き続き検証する方針を示した。
国交省によると、同県常総市若宮戸地区では川の流れで砂が堆積した丘が自然堤防となっており、人工の堤防はなかった。同省出張所は昨年3月、住民からの通報で業者の掘削を把握。常総市とともに業者と面会し掘削中止を求めたが、拒否されたという。砂丘は私有地の上、河川法の適用範囲外で、国交省に掘削を制限する権限はなかった
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